【インタビュー】玉置成実、“玉置成実サウンド全開”の原点回帰作「Vivid Telepathy」

■歳を重ねることで今よりももっともっとやれることが増えていくと思うから
■これまで以上にますます玉置成実らしく生きれたらいいなと思います

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──痛みを知るから、痛みを伴うであろうことを想像すると、人はそこを避けたくなるからね。

玉置：そんなとこも今回の歌詞とすごくリンクしてるから、私的にすごく共感できているんです。

──成実ちゃんは、早く大人になりたいと思う？

玉置：なりたいです！　早く30代になりたい！

──どうして！？

玉置：なんでやろ？　楽しそうだな、30代！　って思うんです。経験してないから、ただただ漠然としたイメージなんですけどね（笑）。逆にどうでした？

──あははは。逆質問？　私はね、29歳から30歳になるときは、ちょっと抵抗があったかな。でも、30歳から40歳になるときは、もうなんとも思わなかったかな。けど、40代は本当に生きやすくなったよ（笑）。

玉置：それ最高じゃないですか！　実際30代って楽しかったですか？

──うん、楽しかったよ。まだまだ初めて経験することがいっぱいあった気がする。そこでの経験が今、やっと実になってる感じかな。

玉置：そっかぁ。いいなぁ、楽しそうだな30代。それに私、見た目的に大人っぽく見られていたから、実際の年齢よりも年上に見られることが多くて、早く見た目に追いつきたいんです（笑）。だから、早く30代になりたくて！　きっと、周りにいる30代の人達がキラキラしてるんでしょうね。すごく楽しそうに生きてるから、それを見て羨ましく思うのかも。私もあんなふうに歳を取れたらいいなって。

──たしかにアーティストとかの30代は、また一般的な30代とは違う歳の取り方をしているからね。

玉置：そうですね。本当に好きなことだけを追求出来てる感じとか、自由に生きられてる感じとか、本当に素敵だなって思うんです。

──社会不適合者も多いけどね（笑）。

玉置：あははは（大爆笑）！　またそこも素敵ですけどね。ピーターパンみたいというか（笑）。だからこそアーティストでいられるのかなって思うし。私もピーターパンみたいに生きれたらいいなって思います。でも、やっぱり夢ばかりは追いかけていられないから、現実もしっかり見つめながら生きていかなくちゃ。歳を重ねることで、今よりももっともっとやれることが増えていくと思うから。今は本当に未来が楽しみでしかたないです。これまで以上に、ますます玉置成実らしく生きれたらいいなと思います。

──素敵な考え方だね。カップリングの「Do Ya Wanna Dance」は、一変してダークなダンスチューンンだけど。

玉置：そうですね。敢えて対照的にしたと言いますか、1枚で昼と夜くらいな違いを描けたらいいなと思って意識して選曲しました。表題曲ではなかなかやらないようなディープな曲調でもあるので、歌詞も英語が多めになっています。こちらは、ちょっと強めな女性の歌なので、10代では歌えなかった曲かな。やっと等身大でこういう歌が歌えるようになったのかなって。

──ちょっとドスのきいた感じの歌い方もね（笑）。

玉置：そうですそうです（笑）。エフェクターもかかっているので、すごく厚みも増しているし、よりディープな印象になっていますよね。

──今っぽいサウンドだよね。ベースミュージックというか。

玉置：はい。同じダンスチューンでも、「Vivid Telepathy」とは全く違うから、歌っててもすごく楽しかった。「Do Ya Wanna Dance」は無心で聴ける感じなんです。聴いてテンションを上げる1曲なので。「Vivid Telepathy」はメッセージ性が強い1曲でもありますからね。そんな対比も楽しんでもらえたらと思います。

──歌詞には共感する部分がある？

玉置：歌詞はかなり強めな女性像ですからね。クラブの中に居るイメージというか。そこで起こるドラマが描かれてるように思います。実際は、クラブとか行かないし、お酒もまったく飲めないからまったくわからないんで、そこは想像で（笑）。

──想像で（笑）。クラブとか行かないんだね。

玉置：かなり引きこもりなんで（笑）。お酒もすっごく強いと思われるんですけど、一滴も飲めないんです。意外って言われるんですけどね、なんか、酒豪に思われるんですよ（笑）。どういうイメージなのかな？　って思いますよね（笑）。

──あははは。そこは“らしさ”と同じで、自分ではわからないところだよね（笑）。

玉置：ホントに（笑）。でも、舞台やミュージカルをやるようになって、そこで自分とはまったく性格の違う役をやるようになったことで、想像力が増したというか、表現力がついた気はします。そういう意味も含めて、これからもお芝居とかにもどんどんチャレンジしていきたいと思っています！

取材・文●武市尚子




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