【インタビュー】KOTOKO「楽しいことや平和ってすごく贅沢なこと。もっと感謝すべきことだなって思うんです」
現在、メジャーデビュー10周年を記念した47都道府県ライヴツアー<KOTOKO 10th Anniversary Live Tour“47ARCH”~駆け回り食べまくり!NEO~>を敢行中のKOTOKO。ほとんど家に居ないという状態の多忙なスケジュールの中、前作「TOUGH INTENTION」に続き、ニューシングルを届けてくれる。今作「ZoNE-iT」は、前作に続き、テレビアニメ『白銀の意思 アルジェヴォルン』の新たなオープニングテーマとなっている。
◆KOTOKO~拡大画像~
■主人公の心情や成長、追いかけていた謎も少しずつ解けてきた感じが描かれていて
■アルジェヴォルンとの気持ちの一体化も感じてもらえる内容にもなっている
▲「ZoNE-iT」初回限定盤 |
▲「ZoNE-iT」通常盤 |
KOTOKO:台湾です。台北の北東に位置する場所にある工場の廃墟なんです。ジャケットもそこで撮影したモノなんですけど、アジアっぽくない場所でしたね。ちょっと洋館っぽい雰囲気もあって。今回の楽曲もテレビアニメ『白銀の意思 アルジェヴォルン』のオープニングテーマとあって、ストーリーをイメージさせるような映像になったんじゃないかなと思っています。今回は2クール目ということもあり、前作の「TOUGH INTENTION」とはまた違った内容になっているんです。主人公の心情というか、成長も描かれているというか。追いかけていた謎も少しずつ解けてきた感じが描かれています。ロボットであるアルジェヴォルンとの気持ちの一体化も感じてもらえる内容にもなっているんじゃないかと思いますね。
──前作の「TOUGH INTENTION」も『白銀の意思 アルジェヴォルン』のオープニングテーマだったからね。
KOTOKO:そうなんです。『白銀の意思 アルジェヴォルン』に関しては、最初からオープニングテーマを歌わせていただいていることもあり、一緒に制作しているという意識が強いんです。だから、歌詞を書くときも歌う時も、より気持ちが入るというか。そういう意味で、前作の「TOUGH INTENTION」は、物語の導入部分的な作り方をしていきました。これから、ここに登場する若者たちがどうなっていくんだろう? っていうところを描いていた作品でもあったんですよね。この時点では、主人公もただただ無鉄砲で、考えもなく行動してしまう感じだったんですけど、2クール目に入って、自分に後輩というモノが出来て、少し大人になっていく様子が描かれています。そんな成長の様子を描けたらなと思ったんです。成長していくにつれて、いろんなことを知って行くことになると、ガムシャラに突進めないところも出てくると思うんです。大人になっていろんなことを知って、諦める夢もあると思うんですよね。でも、揺るがずにそれを追いかけることも必要なことであって。けど、成長したが故に意思が揺るぎそうになることもある。そういう想いってリアルに私たちの中にもあることだと思うので、ただただ無鉄砲だった主人公には共感出来なかったっていう人も、2クール目の『白銀の意思 アルジェヴォルン』では、主人公の想いに共感出来る人も多くいるんじゃないかな。今回の「ZoNE-iT」では、そんな人間の心情の移り変わりなんかも描けていると思います。歌詞では抽象的な言葉を並べて書いているので、ちょっと歌詞だけだと伝わりにくいと思うんですけど、そんなことを書いた歌詞でもあるんです。
──なるほどね。カップリングの「call」。こっちはどっしりとしたロッカバラードだよね。
KOTOKO:そうなんですよ! ここ最近バラードを歌っていなかったので、久々に歌いたいなと思って、今回自分から“バラードを歌いたい”って提案して、バラードを選んだんです。実は、私の中でこの曲のイメージは『白銀の意思 アルジェヴォルン』なんです。特に挿入歌とかそういう訳ではないんですけど、自分の中で、『白銀の意思 アルジェヴォルン』のイメージソングみたいなモノを書きたいなと思って、力強くて壮大なイメージのバラード曲を選んだんです。それもあって、今回は2曲の流れを含め1つの作品っていう感じにまとまっていると思います。歌詞も、戦場で生き抜かなければいけない若者の葛藤を描いてます。
──細くないバラードというか。暗くはないけど、ちょっと哀愁もありつつ。落ち着いたバラードになったよね。
KOTOKO:そう。久しぶりなんですよね、こういうバラードを歌うのは。だから、歌うのがすごく楽しみだったんです! 歌いながら、すごく景色が浮かんで来たバラードでもあったんです。この曲でもミュージックビデオが作れたら良かったなぁって思うくらい!
──どんな景色を思い浮かべたの?
KOTOKO:1人の少年が崖に腰掛けて夕日を眺めながらいろいろと考えているんだけど、最後には、また明日から頑張ろう! っていう強い想いを胸に力強く立ち上がる! みたいな(笑)。そんな景色でした。このアニメの物語自体が戦争が舞台になっているものなので、荒らされてしまった街があって、現実っていうのが眼下に広がっているんだけど、夕日っていうのはいつも変わらずそこにあって。そんな夕日を見つめながら、明日も頑張らなくちゃって思っているっていうイメージがすごく強く自分の中にありました。いつもはガムシャラに突進んでいる若者たちが、ふと我に返って物思いにふけったときに、口には出さないけど、ポロッと本音が出ちゃう瞬間があって。でも、やっぱり明日は来るから前向きに頑張ろうとする。そんな一瞬の心情を切り取った歌になったんじゃないかなって思います。
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