【イベントレポート】堂珍嘉邦、ジェフ・バックリィの魅力を語る
映画『グッバイ・アンド・ハロー 父からの贈りもの』の公開を記念し、ジェフ・バックリィの大ファンを自認する堂珍嘉邦によるトークショーが開催された。
◆堂珍嘉邦画像
──みなさんは既に映画をご覧になられていると思いますが、90年代の伝説と称されるジェフ・バックリィの軌跡を描いた映画です。今日はそんなジェフ・バックリィをこよなく愛する方をゲストにお招きしています。ミュージシャンの堂珍嘉邦さんです。
堂珍:こんばんは。堂珍嘉邦です。今日はよろしくお願い致します。
──堂珍さんはこの映画を既にご覧になったんですよね?改めて思い返してみるとどうですか?
堂珍:一言で言うとすごく切なくなりました。勿論、涙が出るところもありましたし、でも…すごく切ないな…。すごく切なすぎて、すぐにジェフの歌を聴きたくなる衝動にかられました。
──ジェフ・バックリィがすごく好きで、特別な存在なんですよね?
堂珍:はい。すごく好きなアーティストの1人ですね。
──ミュージシャンとしての出会いというのはどういう形だったんですか?
堂珍:2001年位から東京に出て来て音楽の仕事するようになって、色々好きな音楽を聴いて行く中でジェフ・バッリィも聴くようになった。最初はすごく恐ろしい音楽をやっているなってイメージ。恐ろしいというのは、歌声の奇抜さというか、他にあまりないスタイル。バンドのサウンドとかそれに対するメロディとか、スタイルとか、大きくはジェフの存在とか、この人別次元の人だなって感じがあって、わからなさすぎて音の感じとかが怖かったんです。僕はクラッシック音楽を聴く時も何か一瞬怖く感じる時があって…それと似たような感覚。第一印象は「何だ?この音楽は…」って感じでした。でも、きっかけはそれだったと思います。
──そこからのきっかけですか?
堂珍:はい。ジェフが「ハレルヤ」っていう曲をカバーしている映像があってその映像を観てからだと思います。あれがファッションショーか何かのイベントでピンスポ1本で自分でギター1本で弾いている映像があってそれも怖かったんです(笑)。でも、だんだん観ているうちに引き込まれていく感じになり、自然と涙が流れてきて…自分も音楽聴いて泣くっていう事はこれまでに何回かのうちの1つぐらいだった。そこから見る目が変わり、ジェフをおいかけるようになっていきました。自分も音楽のキャリアを積んでいって積めば積む程この曲かっこいいなぁっていう事に気付いてきて…という感じです。
──では。ご自身も音楽のキャリアも並行してきてジェフっていう存在に気付いて、はまっていったんですね。自分と共通する部分を感じたりしましたか?
堂珍:だんだんジェフを好きになり色々と調べていくうちに、色々な曲をカバーしたいと思った。でも、カバーっていうのは、自分の色に味付けしていくのとリスペクトをしてそのまま再現するのと色々な形があると思いますが、やる以上は自分のものにしなきゃいけないし、マインド的にも自分のキャパを超えてしまうとただ演っているだけだから、そんなのはつまらないし…自分が今だからできるとか、タイミングを見計らうというのもありますよね。そういう時にジェフの曲をやってみようと思ったのはソロになってから。それが「Last Goodbye」という曲なんだけど、10月18日にブルーノートで初めてカバーをしたんですけど、それがたまたまこの映画の公開日だったんですよね。狙っていたわけではないのに気が付いたらこの映画の公開日と自分が初めてブルーノートで演奏したのが初めての日だったり…。実は、ジェフと僕の誕生日が同じ。内田裕也さん、トキオの城島くんも一緒ですけど。好きなアーティストのWikipediaを見た時に「あ、今ごろ気付いた!誕生日も一緒だったなんて。」と思いました。
──でも、嬉しかったでしょ?
堂珍:はい。あとは、自分のアルバム1作品目を作りにLAに行った時に縁があったのかなかったのかよくわからないですが、当時ジェフのアルバム『グレイス』のエンジニアをしていたアンディー・ウォルスの弟子ジョシュ・ウィルバーと一緒に曲を作らないか?っていう話になったんです。ジョシュ・ウィルバーもエンジニアとして幅広く活躍していて素晴らしい功績も残し、歳も僕と近いし。遠からず、近からず…ジェフの足跡を、いつも感じながらいます。
──面白いですね。何か縁があるような感じしますね。
堂珍:僕も今日ここに呼んでもらって光栄ですし、何でお前って思う人もいるかもしれませんが、俺は好きだから来たぞって感じです。(笑)
──この映画の存在は知っていたんですよね?
堂珍:はい。自分のラジオの番組でもジェフ・バックリィを流す時にもどうやら映画が公開されるぞっ!2012年位の話かな?で、日本はいつ?ってずっと言っていましたから。このタイミングでしたけど。
──ブルーノートのライブの日まで待ってくれたんですかね?(笑)
堂珍:そうですね(笑)。
日本での公開を心待ちにしていた堂珍嘉邦は、ようやく公開された喜びとミュージシャンとしてジェフの魅力を楽しそうに熱く語ってくれた。映画『グッバイ・アンド・ハロー 父からの贈りもの』は、10月18日よりヒューマントラストシネマ渋谷にて公開中だ。
映画『グッバイ・アンド・ハロー 父からの贈りもの』
1991年、無名のミュージシャンだった24歳のジェフ・バックリィ(ペン・バッジリー)。ニューヨークの聖アン教会で開催される、フォーク・ロックの伝説的ミュージシャンだったほぼ面識のない父ティム・バックリーの追悼コンサートに呼ばれる。コンサートまでの日々、ジェフは立ちはだかる自己喪失感や亡き父の存在に葛藤するが、コンサートの仕事を手伝う魅力的な女性アリー(イモージェン・プーツ)による愛情のこもった助けのもと、ステージに立つ勇気を得る。そして、父の曲を歌う魂を揺さぶるような歌声は、観客を魅了するのだった…。
出演:ペン・バッジリー「ゴシップガール」/イモージェン・プーツ『ニード・フォー・スピード』/ベン・ローゼンフィールド
監督・脚本:ダニエル・アルグラント
2012年/アメリカ/104min
(C) Buckley Greetings, Inc.All Rights Reserved.
配給:ミッドシップ(野川) TEL:03-6440-0550
宣伝:ミラクルヴォイス TEL:03-6416-3681 info@miraclevoice.co.jp
ヒューマントラストシネマ渋谷他絶賛公開中
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