【インタビュー】Angelo、シングル「SCARE」に「いちばん怖いもの」

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■最近、過去の自分と向き合う機会があって
■“こうなったらいいな”という想いのすべてが1曲になった感じ──Karyu

 ▲ギル (G)
 ▲KOHTA (B)
 ▲TAKEO (Dr)
──この数年、ライヴの前に自分で企画して編集したショートフィルムを流すことが多くなっているように思いますが、音楽と映像がリンクする刺激をより求めるようになっている?

キリト:昔から歌詞を書くときにはつねに頭の中に映像が浮かんでるんですよ。インディーズ時代の一発目のミュージックビデオから監督に細かく要望を出してこだわっていたし……。だから、経験を経てだんだん手法として音と一緒に映像を自分で作るようになってきたのが今のショートフィルムに繋がっているだけで、根本は一緒なんですよ。

──シングルに限らず、歌詞を書くときはつねに絵があると。

キリト:そう。音と映像はつねに頭の中に一緒にあるんです。子供の頃、音楽が好きになったのも映画のサウンドトラックがキッカケだったから、その2つは切り離せない。だから、今、やっていることは自分にとって、ごく自然なこと。歌詞を書くということはバックグラウンドのストーリーを作るということでもあるので。

──では、話は戻ってカップリングの「Brainwash」が生まれたいきさつは? 3曲の中で最も機械的で、ねじをギリギリ巻くようなヘヴィな曲ですが。

キリト:「SCARE」という代表曲があったので、これは好きに作りましたね。わりと得意分野です。

Karyu:最近のAngeloの核となるようなニュアンスの曲ですね。自分たちが得意とするパターン。ギターはハイゲインなアンプを使ってインダストリアルな音で弾いてますね。

──音だけでも不気味さ、迫力が伝わりますが、歌詞には洗脳されていく恐怖が描かれている。

キリト:悪いことをしている自覚がある犯罪者より、心の底から自分は人のため、世のためにやっているんだって考えて、とんでもないことをしでかす人のほうが怖いじゃないですか。洗脳ってそういうことですよね。まず、頭の中が真っ白になって与えられた考えが正しいんだって思い込む。これもいわゆる“SCARE”のひとつですよね。

──通常盤に収録されている「Crave to you」は、「Brainwash」と続けて聴くと打って変わって自然の風景が浮かんでくるような穏やかな曲調ですが。

Karyu:個人的にあまり作ったことがないような曲調なんですが、比較的、最近、過去の自分と向き合う機会があって、そのときの気持ちと前に進んできた今の気持ち、その先の未来が、“こうなったらいいな”という想いのすべてが1曲になった感じなんです。

キリト:Karyuは前のアルバム『FAITH』でも「Voice of the cradle」という曲を書いていたり、バラードもいい曲を作ってくるんですよ。この曲も俺は個人的にすごく気に入っていて、どういう形で収録しようか迷ったんだけど、ライヴで残っていく曲だと思ったので、通常盤のこういうポジションに持ってくるとバンドとして奥行きとか深みが出ていいのかなと。

──過去の自分に向き合ったというのは過去に所属していたバンド(D’espairsRay)のことですよね。そのことはキリトくんに伝えたんですか?

Karyu:いや、全然。

──じゃあ、過去を振り返って、向き合い、今の想いを歌っている歌詞になっているのは偶然なんですか?

Karyu:なんか、いつもリンクしてくるんですよ(笑)。

キリト:見えてますから(笑)。

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