ダイアナ・ロスが19年ぶりにやってくる

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ダイアナ・ロスが2015年1月に来日公演を行う。

元祖セレブ・ディーヴァ、ダイアナ・ロスが久々に日本にやってくる。おそらく「ディーヴァ(歌姫)」という言葉が最初につけられたシンガーがダイアナ・ロスだ。まばゆいまでのリッチでゴージャスな佇まいは、その存在だけで圧倒的だ。

1970年代、ソウルやディスコが日本で盛り上がり始めた頃から爆発的人気を獲得してきたダイアナ・ロスは、アメリカ音楽界、エンタテインメント界の女王としてその人気を圧倒的なものにしてきた。マーヴィン・ゲイとのデュエット、「マホガニーのテーマ」(ネスカフェのCM曲)など一連のソロ・ヒット、映画『ビリー・ホリディ物語』、『マホガニー』、『ザ・ウィズ』への出演などで、音楽界だけでなく映画界にも君臨。ポップなメロディーとスイートな歌声で世界の恋人となった。

そんな彼女が、久しぶりの来日を果たす。一般公演としてはホセ・カレラスらとの1999年の共演コンサート以来16年ぶり、単独ソロ一般公演としては1996年以来19年ぶりとなる。

今回のライヴ・ショーは2014年6月、デトロイトから始まった<イン・ザ・ネーム・オブ・ラヴ・ツアー>の一環でやってくるアジア版。全米では、多くの観客が立ち上がってダイアナが歌う曲を合唱するシーンが幾度となくみられる。これだけのヒット曲、キャリアがあると、それぞれの大ヒット曲に、観客それぞれの人生の思い出がすべて詰まっているのだ。ダイアナの音楽がタイムマシーンとなって、観客の人生をフラッシュバックさせる。

一足先にアメリカでこのコンサートを見た人によると、さすがにダイアナのファンだけに、観客の年齢層が高い。コンサートが始まる前には一緒に来たファン同士で自分の思い出のダイアナ・ロスの曲や、ダイアナ・ロスについていろいろと談義をして思い思いに楽しんでいるという。

今回のツアーは「ロック殿堂」「グラミー生涯賞」など多くの名誉ある賞を受賞しているダイアナ・ロスのおよそ50年以上のエンタテインメント人生を凝縮したものになる。全米ナンバーワン・ヒットをはじめとする大ヒット曲も多く網羅する「ベスト・ヒット」的なショーだ。しかも、シンガーになっていなければ、ファッション・デザイナーになりたかったというほどのファッション好きでもあるダイアナの超豪華な衣装替えも大きな見どころ。うっとりとセレブで贅沢なひとときを過ごせること間違いない。

1970年代のディスコ時代から、1990年代バブル時代まで、現在50代以上のファン層から圧倒的に支持されてきたダイアナ・ロス。まちがいなく見逃せないスペシャルでラグジュアリーな一夜になるだろう。

(吉岡正晴)

■来日記念盤一挙発売

今回の来日を記念して日本でも、ダイアナ・ロスのこれまでの作品が一挙に再発売される。


まず、モータウン時代の作品の権利を持つユニバーサルから、来日記念編成ベスト・アルバム『ダイアナ・ロス/No.1 ソングス』が2014年12月3日発売。さらに、マーヴィン・ゲイとのデュエットで名盤の誉れ高き『ダイアナ&マーヴィン』、シックのナイル・ロジャーズらがプロデュースして大ヒットとなった「アップサイド・ダウン」を含む『ダイアナ』など名作の数々が音質の良いSHM-CDや、1000円という廉価版などでリリースされる。

また、ワーナー・ミュージックからは1980年代に当時EMI/RCAレーベルからリリースされたダイアナ・ロス作品『ファースト・レディ』、「永遠のイフ・ウィ・ホールド・オン・トゥゲザー」の大ヒットを含む作品などが2014年11月26日リリースされる。来日を前に、これらのクラシック・アルバムで予習しておくのも一考だ。

<Diana Ross In The Name of Love Tour>
2015年1月6日(火)
2015年1月7日(水)
日本武道館

◆HIP
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