【ライブレポート】チーム・負けん気のツアーが開幕。「チームしゃちほこに代わって、チーム・負けん気が名古屋のアイドルにね!」

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THE ポッシボー、吉川友、アップアップガールズ(仮)からなるチーム・負けん気の1stライブハウスツアーが、9月28日の名古屋ボトムラインからスタートした。

◆<チーム・負けん気 1stライブハウスツアー ~本気☆勝ちます~>初日 名古屋公演 画像

9月17日には、チーム・負けん気として初のシングル「無限、Fly High!!」をリリースし、今、まさに“Fly High!!”な彼女たち。初日となった名古屋ボトムラインも2回公演で約1000人の観客を動員。開演前から熱気十分。もちろん13人もその熱気に負けない気合いに満ちあふれていた。どのくらい満ち溢れていたかというと、リハーサルから気合いが溢れすぎているアップアップガールズ(仮)の古川小夏のマイクが、至近距離でパッションに晒されたせいか、それとも握られることで古川の気合いが伝わったのか、途中で音が出なくなってしまうほどであった(バッテリーが切れただけでは? と言われると、まぁ、その通りなのだが)。

チームといえども、元は個々に活動をしている3組。ということで、ライブは開始早々、ふたつのサイコロに運命を託し、3組のステージ順を決めることに(ふたつのサイコロの目を足した数字の大きい組から順番決定権が与えられる)。やり直しなど紆余曲折もあり、9月28日初回公演は、トップバッターがアップアップガールズ(仮)、次にTHE ポッシボー、そして最後が吉川友という順番となった。

中野サンプラザ単独公演だけでなく、この夏はアイドルとして初めて富士山頂でのライブも成功させるなど波に乗っているアップアップガールズ(仮)は、名古屋でも熱く激しい。衣装の隙間から覗く鍛え抜かれた肉体で、フォーメーションを目まぐるしく変えながら展開され続けるパワフルでアグレッシブなステージ。激しさで比較するならこの3組の中でも飛び抜けている。いや、アイドルシーンを見渡してみても屈指のステージングといえる。現に彼女たちのライブがスタートすると、フロアが激しく揺れ、それはエントランスにまで伝わってくるほど。場内を埋めた観客の興奮度は言うまでもなく、である。

この日、「リスペクトーキョー」の<原宿なぅ>をチーム・負けん気バージョンともいえる<負けん気なぅ>で歌うアップアップガールズ(仮)は、11月4日リリースのトリプルA面シングルから「イタダキを目指せ!」を初披露。「次のステージに向かう私たちの強い姿勢、どんな壁があってもぶち壊していくぞという強い精神を表した1曲、聴いてください。」と関根梓も語ったとおり、その初パフォーマンスからは、彼女たちのさらなる高みを“目指す”のではなく“狙う”姿勢をこれでもかと感じることができた。

11月に初の中野サンプラザ公演を控えるTHE ポッシボーは、「さぁ来い!ハピネス」からそのステージをスタートさせる。激しさのアップアップガールズ(仮)ならば、熱さのTHE ポッシボー。2014年は8年目にして初の全国ツアーを実施し、各地でオーディエンスを煽り、巻き込み、一体となる熱いライブを繰り広げている。“ライブアイドル”として、アイドルイベントでも多くの人たちから注目を集めていたポッシボーの、決戦の11.16・中野サンプラザ公演に向けて磨きのかかったステージングは、この日、名古屋ボトムラインにて炸裂。客席側と繰り広げられる魂と魂のぶつかり合い。どっちが先に倒れるかの真剣勝負は、アプガがトップバッターとして一気に引き上げたボルテージを熱狂へと変えていた。

前日には初の主催フェス<Kikkastock Music & Art festival 2014>で5時間にわたるライブを行なったばかりの吉川友。しかし、そんな疲れを感じさせることなく、「やっぱり名古屋はデラやべえ。」と、名古屋の観客を盛り上げていく。もちろん、先にパフォーマンスした2組の衣装の残骸(ダンスのライブが終わると、ステージ上に衣装から外れた飾り物の数々が落ちていることはよくある)を手で摘みながら、「(たくさん落ちてるから)きっかコケちゃう。……でもいっか。コケても面白いもんね。」と、大雑把なトークも健在(むしろこれがなかったことはない)。さらに「世界中に君は一人だけ」で、最後のフレーズを「名古屋楽しもう」と、アドリブを効かせていくことも忘れない。なお、この公演では、前日の<Kikkastock>で初披露されたばかりの新曲「あまいメロディー」(10月29日リリースの両A面シングル収録)も披露された。

そしていよいよ、3組合体のチーム・負けん気が登場する。これまでもリリースイベントなどが各地で行なわれたが、あらためてこの13人が一堂に会すると、圧巻である。

息を飲むような光景を作り出した「全力バンザーイ! My Glory!」からスタートし、「全力! Pump Up!!」「Candy Pop」、そしてタオルが宙を舞う「永遠ファイヤーボール!」。まるでボトムラインの箱自体が飛び跳ねているような錯覚を受けた「ジャンパー!」に、ステージ上から13人の“スキ”が放射される「ずっとずっと君がスキだ!」。チーム・負けん気は、それぞれの代表的なアップテンポナンバーを6曲連続披露。オリジナルとはまた違ったステージングは、この3組がひとつにまとまる意味を感じさせる。そんなライブが繰り広げられていく。

「今日は初日ですけど、この後、名古屋の夜公演と、東京、仙台とまだまだ続きますが、チーム・負けん気の応援、よろしくお願いします!」── ロビン(THE ポッシボー)

「名古屋のアイドル・チームしゃちほこに代わって、チーム・負けん気が名古屋のアイドルにね!」── 吉川友

「チーム負けん気のなにくそ魂、雑草魂をメラメラに熱く燃やして、みなさんにぶつけていきたいと思います。」── 関根梓(アップアップガールズ(仮))

ライブの最後には、冒頭にも披露された、チーム・負けん気として初のシングル「無限、Fly High!!」を再度披露する彼女たち。ハロプロエッグとしてともに切磋琢磨した頃。別々の形でデビューしたものの、決して順風満帆ではなかった日々。その中でもがき、苦しみ、前だけを向いてがむしゃらに活動した期間を経て、再び集結した13人。そこには、無限の力が宿り、どこまでも行けるような、そんな可能性と力を感じさせる汗と煌き、そしてファンからの大歓声があった。

<チーム・負けん気 1stライブハウスツアー ~本気☆勝ちます~>は、この後、10月11日に東京・恵比寿リキッドルーム、翌12日は大阪・umeda AKASO、そして10月25日には宮城・仙台Rensaで行なわれる。

ところで、チーム・負けん気だと仲間が増えるということもあってか、ステージでは、メンバー間でのいろんなやりとりを目にすることができる。初日は、吉川友が仙石みなみにあいかわらずちょっかいをかけているところや、関根梓の耳を攻めて腰砕けにするロビン、さらに関根と佐藤綾乃の腰に手を回してご満悦なあっきゃんの姿などを観ることができた。

text and photo by ytsuji a.k.a.編集部(つ)

◆BARKS Kawaii
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