【速報レポート】<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2014>10-FEET、「感動できるライブを毎日目指して」

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時計の針が14:30をまわり、太陽が空高く登る頃、熱気をさらに増幅させそうな骨太なサウンドがREVOLUTION STAGEから聴こえてきた。10-FEETの登場だ。

◆10-FEET 拡大画像

最も規模の大きいステージとなるREVOLUTION STAGEには開演前から早くも大勢の観客が詰めかけ、会場中ほどにあるPAブースより前方はほとんどすし詰め状態のようにギッシリ埋まっている。ティーンから20代前半のファンが多く、10-FEET主催フェス<京都大作戦>のTシャツを着たファンも見受けられた。

SEが鳴ると一斉にタオルを掲げるファンたち。メンバーの登場前から、早くも肩車でリフトアップされているファンでいっぱいだ。

手拍子で迎えられたメンバーがステージに登場すると、TAKUMA (Vo & G)が「飛ばしていくぞー!」と第一声。「VIBES BY VIBES」でライブをスタートさせた。丸太を振り回しているかのようなぶっ太いビートがいきなり放たれると、サビでは一斉に飛び跳ねてペットボトルやタオルが宙に舞う。

「お調子モンはどれくらいいるんだよ!? もっと見せてくれよ!」と観客を挑発してさらに火を付けるTAKUMA。「STONE COLD BREAK」ではステージ前がダイブやモッシュの嵐、クラウドサーファーが次々と運ばれて壮観だ。

一際メロディアスでスピーディーなスカチューン「SHOES」は早口で歌われる旋律を追いかけるように性急に走る演奏が圧巻だった。NAOKI (B & Vo)とKOUICHI (Dr)による鉄壁のリズムセクションが攻撃性を増して突き進む「super stomper」ではバックの照明が激しく点滅して、焦燥感を煽るように観る者の心拍数を上げていく。それにしても太陽光発電による影響だろうか、10-FEETのようなラウドなバンドサウンドでは音の良さが一層ダイナミックに感じられる。

「好きなように楽しんでいいからな? だけどそこのソーラーパネルにだけは影を落とさないように! 止まっちゃうから(笑)。まだ夏は終わってないな。物足りないんだろ? 今日を待ってた奴はどれくらいいるんだよ!?」──TAKUMA

この問いかけには、「ウォォ~!」という地鳴りのような歓声が客席から起こり、ステージは「JUNGLES」へ。巨大なサークルピットで踊り狂う観客たちを眺めながらNAOKIはステージの左右をクルクルと回る。代表曲のひとつ「RIVER」のイントロが始まると、さらに大歓声とサークルモッシュで大盛り上がりのオーディエンス。歌詞の一節を、ここ岐阜に流れる“木曽川”と変えて歌うサービスぶりに地元ファンは大喜びだ。

「盛り上げたいんですけど、手伝ってくれますか?」とのTAKUMAのMCに「イエ~!」と無邪気に応える観客だが、「コンビニに行ってもらって良いですか?」、「そしてオンライン・マネーを3万円分買ってきてもらって良いですか(笑)?」とLINE乗っ取り犯的MCに場内が大爆笑。しかし、「ライブを何回もやるほど、何回も観るほど慣れてきて。最初の頃の感動は麻痺しちゃうかもしれないけど、麻痺した感覚でも感動できるライブを毎日目指してやっています。今日も今まで一番良いライブにしようと思って来ました。もっとムキになれよ~!」とのMCが観客の心をグッと掴んだ。続けて、挑むように歌い出した「蜃気楼」では“僕は少し大人になって 驚き方さえ忘れた”という歌詞がMCとリンクして感動的だ。

ライブはエンディングへ向けてラストスパート。「その向こうへ」から、「最初は太陽光でライブなんて無理だと思ったけど、できるじゃねえか! 最初は無理だと思ったことでも、とりあえずやってみることだ!」と「goes on」へ。「跳べ~!」の合図で会場中が大きく揺れる。さらにTAKUMAの指示でしゃがんでからのジャンプ。さらに最後は、「隣の人とハイタッチだ!」と観客同士を繋ぐ。彼らが持つ音楽の力はもとより、音楽ファン同士を繋ぐことで、彼らはこれほどまでに大勢のファンから支持を受けている。そう改めて気付かされたライブだった。

取材・文◎岡本貴之 撮影◎柴田恵理

■10-FEET@REVOLUTION STAGE SETLIST
1.VIBES BY VIBES
2.STONE COLD BREAK
3.SHOES
4.super stomper
5.JUNGLES
6.RIVER
7.1sec.
8.蜃気楼
9.その向こうへ
10.goes on

◆<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2014>オフィシャルサイト
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