【インタビュー】T.M.Revolution、新作「突キ破レル -Time to SMASH!」に「聴いた人がギョッとするくらいのものを」
■どこか突き抜けたものを作りたいなと思ってたし
■意志の表れみたいなものを作品全体を通して表現できた
西川:なんなんですかね(笑)? フュージョンみたいな感じの……。でも僕ら、例えばTOTOとかも通って来てるんですけど、別にフュージョンとしては捉えずに、普通にロックの一部だと思って聴いてたし。だから、細かい区分けはそんなに問題じゃないというか。
──あぁ、確かに。
西川:で、今は安くていいプラグインが豊富にあるから、センスのある子だったらちょっと時間さえかければ、デスクトップ上でかなりいいセッションファイルを作ることができると思うんです。でも僕らはやっぱり生でやりたかった。世代的にも、いろんな音楽を聴いて必死に練習したり、スタジオ行ってエンジニアの人に“パンチインさせてくれ”って言って嫌な顔されたり怒られたりしながら教えを受けたデジタルのヨンパチ(ソニーのヨンパチ(PCM-3348)に代表されるデジタル・テープレコーダー)世代ギリギリで。でもそれは別に、昔が良かったとか、ノスタルジックなつもりで言ってるわけじゃなくて。
──生音にこだわっている、ということですよね?
西川:そう。単純な話、ツイッターとかでも“どうやったら歌が上手くなりますか?”ってよく質問されるんですけど、そんなの練習するしかないじゃないですか。特別な薬を飲んで翌朝いきなり歌が上手くなります、みたいな方法はないので(笑)。歌い込んでいくしかないし、その感覚を養うためにいろんなものを聴いたり、いろんな人とセッションしたり、怒られたり嫌な思いをしたり緊張したりして磨いていくしかない。今はそれをしないでもパンチインを繰り返していけばそれなりのセッションファイルが作れちゃうけど、でもやっぱりそうじゃないよね、っていうのがどっかにあるんですよ、僕の中に。
──テクノロジーの進化だけでは生み出せないものがありますから。
西川:それにデスクトップ上で音を作ることが当たり前になっている今、“まだギターで音作ってんの?”みたいな意見もあったりして。どうやったら俺達がそういうことを気にせず伸び伸びと音楽できるのかなって。で、僕らなりに、僕と一緒に仕事してくれるミュージシャンのみんなと一緒に出した答えが、これなんですよね。
──いや、本当に衝撃を受けました。ひとつの楽曲からここまで解釈の異なるものが作れるとは。今までT.M.R.っていうのは変わらないことで唯一無二の世界観を作ってきたと思うんです。でも今回はこんなにもガラッと変わって、しかもまだ誰もやっていない新たな唯一無二の場所に踏み込んでいる。ご自身でも今回、新境地に立ったというか、また一つ殻を突き破れたという思いはありますか?
西川:そうですね。タイトルも“Time to SMASH!”はあくまでもサブタイトルであって、本タイトルは漢字とカタカナの記号的な“突キ破レル”なので、どこか突き抜けたものを作りたいなと思ってたし、そういう意志の表れみたいなものを作品全体を通して表現できたかなと思っています。なので、ぜひDVDは観てほしいですね。
──観て、みんなにもぶっ飛んでほしいと思います(笑)。
西川:ははは、そうですね。だから、これをどう捉えるかってことだと思うんですよ。すでにメイキング映像やショートバージョンは、ネットに上がっているんですけど、それを観たファンの皆さんは不穏なものしか感じないみたいで(笑)。“また西川は何をやろうとしてるのか!? もうよくわからない!”と(笑)。“映像だけかと思ったらジャケットにもバンドメンバーを立ててるし、いったい何考えてんのこの人!?”みたいな(笑)。
──賛否両論を生んでいるという。
西川:でもね、毎回そういうことでいいかなと思うんです。「Preserved Roses」の時だって、「フラグしか立てないビデオです」って何回も言ってるにも関わらず、“何が言いたいのかわかんない”“結果もよくわかんなかった”とか散々こき下ろされて。でも、MTVでアワードをいただいたら、“なんかすごくいいと思います”って。なんだそれ!?みたいな(笑)。だから、最初はギョッとするぐらいのものでちょうどいいんだなと僕は思っているし、むしろ観た人や聴いた人がギョッとするくらいのものを作れてないほうが良くないんじゃないかなって。僕自身、そういうものを作りたいと思ってやり続けているわけだし。もちろん“いつもの変わらない味”みたいな良さもあると思うんですよ。“ここのお店のコーヒー飲むと落ち着くね~”みたいなのも全然いいと思うんです。でも僕はやっぱり、ここでしか食えないスゲーやつ、みたいなのをブチ込みたいんですよね。
取材・文◎赤木まみ
■シングル「突キ破レル-Time to SMASH !」
2014.8.6(水)リリース
【完全生産限定盤A BOX仕様】2,400円+税
・「ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ」オリジナル描き下ろしジャケット
・バチ魂バットスペシャルセットT.M.R.ver.
ここでしか手に入らないT.M.R.ver.のバチ魂ディスク5枚付属!
【完全生産限定盤B】1,500円+税
・「ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ」オリジナル描き下ろしジャケット
・バチ魂ディスク シルバー・サムライ T.M.R.ver.
ここでしか手に入らないT.M.R.ver.のバチ魂ディスク1枚付属!
※このバチ魂ディスクは完全生産限定盤Aに付属のバチ魂ディスク シルバー・サムライ(T.M.R.ver.)と同じ絵柄になります。
【初回生産限定盤 DVD 付き2 枚組】1,800円+税
「突キ破レル-Time to SMASH !」Music Video
「Thread of fate」Music Video
TVアニメ「ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ」ノンテロップ・オープニング
TVアニメ「ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ」ノンテロップ・エンディング(第1期)
TVアニメ「ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ」ノンテロップ・エンディング(第2期)
【通常盤】CDのみ 1,200円+税
初回仕様分のみ、T.M.Revolutionトレカ1枚封入
[収録曲 (全形態共通)]
01.突キ破レル-Time to SMASH !」 TVアニメ「ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ」オープニングテーマ
02.Thread of fate」 TVアニメ「ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ」エンディングテーマ
03.突キ破レル-Time to SMASH !」(Original Backing Track)
04.Thread of fate」(Original Backing Track)
05.突キ破レル-Time to SMASH !」(アニメバージョン)
06.Thread of fate」(アニメバージョン)
※完全生産限定盤、初回生産限定盤、通常盤、それぞれジャケット絵柄が異なります。
■「突キ破レル-Time to SMASH !」 着うた(R)配信中
■「Thread of fate」 着うた(R)配信中
◆T.M.Revolution BARKS内特集ページ
◆T.M.Revolution オフィシャルサイト
◆T.M.Revolution オフィシャルYouTubeチャンネル
◆T.M.Revolution オフィシャルFacebook
◆T.M.Revolution オフィシャルTwitter
◆<T.M.R. LIVE REVOLUTION ’14 in Taipei>オフィシャルFacebook
◆インタビュー(1)へ戻る
◆2ヵ月連続シングルリリース第二弾「Phantom Pain」インタビューページへ
この記事の関連情報
長野博&井ノ原快彦による“ながのーず”、<イナズマロック フェス 2024>で初ライブ
西川貴教の新曲「天叢雲剣-SKYBREAKER-」、『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀4』オープニングテーマに決定
<イナズマロック フェス 2024>、雷神&風神ステージ タイムテーブル公開
<イナズマロック フェス 2024>、風神ステージ出演アーティスト発表
<イナズマロック フェス 2024>、雷神ステージゲスト出演アーティスト&ウマ娘の出走者を発表
【速レポ】<LuckyFes'24>西川貴教、本物のカッコよさ「ここにいるのはみんな仲間ですよ!行けるか!」
HY × 西川貴教、コラボによる「366日」配信開始+ムービー公開「ひとかたならぬ思いがありまして」
<LuckyFes'24>、第4弾出演アーティストに岡崎体育、Conton Candy、西川貴教ら。4組のアジアアーティストも出演
Fear, and Loathing in Las Vegas、ツアーファイナルに西川貴教登場&日本武道館公演が映像化