<TOKYO GUITAR SHOW 2014>レポートその3 アコースティックゾーン、豪華なセミナー&アーティストのステージ2日目
6月28日(土)、29日(日)に開催されたギターと音楽を愛する方のための祭典<TOKYO GUITAR SHOW 2014>。レポート第3弾はアコースティックゾーンとミニステージ、そしてフェンダーショーケース・ステージ2日目の模様をお届けする。
■■アコースティックゾーン
アコースティックギターを中心に、アコースティックベースやウクレレ、バンジョーなどが多数出展されていたアコースティックゾーン。ピックアップやプリアンプ、アンプなどもあわせてラインナップされている。ブレーシングなど内部構造がわかる展示も。
▲Taylorの広いブースには数多くのギターが並び、ひっきりなしに来場者が訪れてギターを手にとっていた。新しい800シリーズは専用のコーナーが設けられ、細かく仕様をチェックする人も多数。
▲ズラリと並んだTaylor 800シリーズ。シェイプごとにブレイシングを新たにカスタマイズされた新モデルをフルに用意。カラー、インレイなどを統一して新ラインナップとなったT5シリーズ、コンパクトになった新シリーズT5zなどエレアコも充実のラインナップ。
▲C.F.Martinは、独自の仕様を盛り込んだ国内限定のオーダーモデル、CUSTOMSHOP EDITIONSシリーズを展示。ディーラーからMARTINに個別注文したモデルなので、本当に限定仕様だ。ピックや弦などの小物、Tシャツなどの販売コーナーにも注目が集まっていた。
▲FISHMANのブースには、ピックアップやプリアンプといったエレアコ用パーツが多数。足元にはアコギ用アンプのLUBOXも。60Wから180Wまで3タイプがラインナップ。
▲プリアンプにリバーブやコーラス、コンプレッサーを組み込んだTONEDEQは、木製パネルで高級感ある作り。SPECTRUM DIは、ピックアップの音を自然なマイク録りのサウンドにしてくれるAURAのプリアンプ/D.I.。
▲アコースティックのLシリーズ、エレアコのAシリーズなど定番ギターをズラリと並べたヤマハのブース。オフステージ用アンプのTHRシリーズも。
▲KORG Import Divisionはアコースティックゾーンにも多数のブランドを出展。VOXからはハロー・キティのウクレレやエレクトリック・ウクレレが。右のLag Guitarsはフランス生まれのブランド。アコースティックギターはどれも丁寧な仕上げで非常に美しいが、抜群のコストパフォーマンスを誇る。
▲一見フルアコだが、実はこれ、D'Angelicoのウクレレ。ブースには高級感あふれるウクレレが多数並ぶ。中でも高級なものは単板削り出しでアーチドトップを作っているとのことで、制作過程の材料も展示。
▲国内でもユーザーが増えているCole Clark。オーストラリア固有の植林材を積極採用、ボディの振動も拾ってリアルな鳴りを再現する独自のピックアップシステム、フェイスブレイスセンサーを搭載するなどの特徴がある。特徴的な内部構造がわかるカットモデルも展示。
■■ミニ・ステージ
エレクトリックゾーン、アコースティックゾーンの一角には出展各社によるセミナーなどが行われるミニ・ステージを用意。
プロによるプレイで実際の音を聴くことができるとあって、多くの来場者が気になる楽器、機材をチェックしに集う。
▲写真左:「『Player』Presents 吾妻光良+大久保初夏 plays Stratocaster」では、まずビンテージ・ストラトについてトーク、50年代モノの音も確かめた後、吾妻光良と大久保初夏がともに60年代ストラトを手にユルめのジャムセッションを披露、味わいあるサウンドで聴衆を魅了。写真右:スイスのハンドメイドギター工房Soultool Customized Guitarsのデモンストレーションには、GIT MASTERSグランプリを受賞後、MI JAPANの講師、プロギタリストとしても活動する鈴木悠介が登場、高速フレーズやタッピングなど超絶テクを連発して会場を沸かせた。
▲写真左:最近注目が集まっているPREMIER BUILDERS GUILDは、フェンダーのマスタービルダーだったジーン・ベイカーを中心とする職人集団。その代表がステージに上がり、「PREMIER BUILDERS GUILDとは??」と題していくつかのモデルを用意。実際に音を出しながら、それぞれの特徴やスペックなどを解説。写真右:エレキゾーンのステージにとても多くの人が集まったのが、Kelly Simonzが登場した「Marshallスペシャルデモンストレーション」。へヴィなバックトラックに乗せ、テクニカルでアグレッシブなフレーズ連発の熱いライブとなった。
▲写真左:「EDENスペシャルデモンストレーション」では、Kelly SIMONZ's BLIND FAITHのベーシストKazが登場。EDENの図太くパンチの効いたベースサウンドで、へヴィでテクニカルなフレーズを連発して観客をうならせた。写真右:「Nuvibeスペシャルデモンストレーション」に登場したのは、古澤良治郎グループ、近藤等則IMA BANDなど錚々たるバンドに参加し、数多くのセッションもこなしてきたギタリストの酒井泰三。軽妙なトークを挟んでは足元のNuvibeをいじり、独特のうねるようなサウンドをたっぷり聴かせてくれた。
▲写真左:KemperスペシャルクリニックにはギタリストGodspeedが登場。プロファイリングすることで、どんなギターアンプの音響特性も取り込めるKEMPER PROFILERの実力をチェック。有名アーティストのレコーディングはもちろん、ライブの現場でも使われているという。写真右:イケベ楽器店こだわりのMaster Builtオーダーモデルのトーンを確認できる「三宅庸介が弾くFender Custom Shop Master Built Sereisの魅力セミナー」。Fenderマスタービルダーのポール・ウォーラーの解説も。
▲写真左:ハワイ生まれのガールズウクレレユニット、ホノカ&アジータは、フルアコを小さくしたようなゴージャスなルックスのD'Angelicoのウクレレを手に登場。元気いっぱい、はつらつとした動きと軽快なサウンドで会場を大いに盛り上げた。写真右:Sound Scheduleの大石昌良が、ヤマハのアコースティックギターLシリーズをかかえ、弾き語りで数曲を披露した「大石昌良with Yamaha Lシリーズ スペシャルライブ」。軽快な曲によく通る明るい声、とても楽しいライブだった。
▲写真左:多くの来場者が興味を持って見つめていたのがTaylor Guitarセミナー。新しい800シリーズの各モデルについて、シェイプや材質の違いを比べながら、それが音にどのように影響するのかを解説。実際に聴き比べるとその違いがよくわかる。写真右:「D'AngelicoウクレレでRock、JAZZ、Country & Looper!」ではウクレレプレーヤーのHookがプレイ。D'Angelicoウクレレはフルアコに近い構造で、ハワイアンだけでなくいろんなジャンルにマッチすることをそのサウンドで証明。
▲アコースティックギター3人組シンガーソングライター集団UNISTによるYamaha Lシリーズスペシャルライブ。アナと雪の女王のテーマソング「ありのままで」カバーなども。
■■フェンダーショーケース・ステージ 2日目
「フェンダーショーケース・ステージ」は、FENDER SHOWCASEエリアに設けられたイベント最大のステージ。アーティストのライブ、トークイベントを28日、29日で異なるラインナップで実施。2日目の29日は、新山詩織、ハマ・オカモト(OKAMOTO'S)、武藤昭平 with ウエノコウジが登場。
▲2日目は新山詩織のライブでスタート。キャロル・キング「I Feel The Earth Move」のカバーを含む5曲を披露。「今回こうやってTOKYOU GUITAR SHOWフェンダーショーケース・ステージに出させていただくことができてほんとにうれしくてしょうがないです。高1の時にFenderのアコギを手にしてから目の前の景色がどんどん変わった」「音楽は楽しいんだということを少しでもみなさんに伝えられたらいいな、と思ってます」というMCが印象的だった。
▲ハマ・オカモト(OKAMOTO'S)は2013年同様トークのみのイベント。2013年の米国フェンダー社とのエンドースメント契約の締結を受け、海外ライブでは会場に指定した楽器・機材が届けられ優越感・多幸感が得られたとか。また、2013年レコーディングに参加したももクロ「GOUNN」での初スラップ挑戦、RIP SLYME「SLY」に誘われ際の話や録音が30分で終了したことなどレアなエピソードを連発。
▲イベントを締めくくる武藤昭平 with ウエノコウジのライブはジャックダニエルテネシーハニーの乾杯でスタート(来場者にも1杯無料で提供された)。「普段のギター、ベースとはちょっと違った使い方をします。皆さんはこういう使い方を絶対しないでくださいね」とガット・ギターとアコースティック・ベースをがんがんかき鳴らし、時にはボディを叩くなど激しい演奏でオーディエンスを沸かせる。何度目かの乾杯とプレスリーの降臨(武藤)を経て、ラストはアンコールもありと、ウエノのいう「打ち上げ」らしく盛り上がったライブとなった。
TOKYO GUITAR SHOW 2014
◆BARKS 楽器チャンネル
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