菊池桃子、30周年記念コンサートで「どうか私のことを解凍してください」
菊池桃子が2014年5月24日および25日の2日間、東京・品川ステラボールにて<30th Anniversary Concert「青春ラブレター」>を開催した。
◆『青春ラブレター~30th Celebration Best~』メドレー動画
単独ソロコンサートとしては約27年ぶりとなるステージは、2日間3公演の規模で行われたもの。会場には延べ2,150人を動員。最終公演となる25日の夜公演には750人のファンが集結した。
ステージ演出は、当時ファンクラブに入会していたという演出家・鈴木おさむが担当。コンサートのオープニングは、お笑い芸人・よゑこの濱口優が菊池桃子ファンのサラリーマンに扮したコミカルな映像からスタートした。濱口が“Momoko”コールをあおると、当時の“少年少女”達はこれから始まるであろう奇跡に、胸の高鳴りを抑えきれないといった大歓声で菊池桃子の登場を待つ。
観客のボルテージが最高潮に達したころ、ステージ正面の“桃缶”から菊池桃子が登場した。1曲目は30周年記念アルバムの為に、作詞・鈴木おさむ、作曲・つんくのコンビで書き下ろされた「青春ラブレター」だ。純白のドレスに身を包んだ、当時と変わらない“フェアリーの微笑み”に客席から歓喜の声が上がる。
「長いこと歌うことをやっていなくてごめんなさい(笑)。歌手・菊池桃子は27年間冷凍庫で保存されていました。今日はみなさんで、どうか私のことを解凍してください。今日はみなさんで歌って、昔のことを思い出したり、楽しみましょう!」
という最初のMCの後には、「Say Yes!」「夏色片想い」「Broken Sunset」の3曲をアルバム『青春ラブレター ~30th Celebration Best~』のようにアコースティック調アレンジで楽しませる。
“桃子セレクションメドレー”と題されたコーナーでは、同アルバム収録曲以外から特に、当時の菊池桃子のラジオ番組にリクエストが多かったナンバーがメドレーアレンジで披露された。「MAY SICK」「Dear Children」「Tomorrow」「Dreamin Rider」「Deja vu」など、あの頃のアルバム収録曲やシングルのカップリング曲からは、改めてアイドル時代の楽曲クオリティの高さと今も色あせない普遍性を感じることができたはずだ。このコーナーの最後には、1stアルバム『OCEAN SIDE』表題曲の「Ocean Side」を披露。リラックスした表情で可愛らしく歌う菊池桃子が新たな魅力をみせた。
ステージ中盤には、豪華芸能人からの30周年お祝いコメント映像でも楽しませる演出も。これは人気バラエティ番組を数多く手掛ける鈴木おさむならではといえるもの。アイドル時代から大ファンだというキャイ~ンの天野ひろゆきやSOPHIAのボーカル松岡充、ホンジャマカの恵俊彰から、ファン時代の意外なエピソードが語られたほか、彼らがあの頃、聞きたくても聞けなかった質問に菊池桃子が直接答える一幕もあった。
このお祝いコメント映像のラストには、当日の菊池桃子をよく知る黒柳徹子が登場。歌番組『ザ・ベストテン』でお馴染みのドラムロールから「もう逢えないかもしれない」のイントロが流れ出す演出は、あの時代がフラッシュバックするようで、会場のファンの表情にも思わず笑みがこぼれる。続いて、映画『テラ戦士Ψボーイ』の映像が流れると同映画主題歌「BOYのテーマ」へ。
そして、淡いピンクのロングドレスに着替えた菊池桃子が登場。ステージ正面にセットされたエレクトリックピアノに座り、鍵盤を弾きながら、観客と至近距離の会話を交わすおちゃめな場面もあった。「アイドルを探せ」「愛は心の仕事です」「I WILL」など、ラ・ムー時代を含めた楽曲が本人によるピアノで奏でられたほか、当時の思い出話も語られた。
ここからは後半戦へ突入だ。「卒業-GRADUATION-」「雪に書いたLOVE LETTER」「SUMMER EYES」と大ヒット曲を遡るように並べられた楽曲群に、甘酸っぱい思い出が観客一人一人の胸に蘇ったに違いない。ラストは30年前のデビュー曲「青春のいじわる」で本編を終了した。
アンコールでは“桃缶”Tシャツに着替えた菊池桃子が、原曲アレンジによる「Say Yes!」を振り付きで熱唱すると、会場の一体感はMAXに。総立ち状態の観客の誰もがキラキラとした“少年少女”の顔に戻っていた。
「お仕事のこととか、家族のこととか忘れちゃってますか? たまにはいいですよね(笑)? 大人になって悩んだり苦しかったりつらいこともあるかと思います。でも、今日みんなで一緒に楽しんだこの気持ち、パワーにして明日からも頑張ってください! 心から応援しています! 最後に私からの「青春ラブレター」、みなさんに届きますように!」
客席にこうメッセージを贈った菊池桃子は、最後に再び新曲「青春ラブレター」を披露して<30 th Anniversary Concert「青春ラブレター」>の幕を下ろした。
「またね!」という言葉を残して、少女自体とまるで変わらない笑顔の菊池桃子がステージを後にする。現在から過去へとタイムスリップするような時代をさかのぼるセットリストも、ステージ演出も、菊池桃子からファンへの“青春ラブレター”。会場全体が30年前にタイムスリップしたような約2時間は、歌手デビュー30周年イヤーの集大成であり、奇跡のステージそのものだった。
撮影◎上飯坂一
■<30th Anniversary Concert「青春ラブレター」>
2014年5月25日@品川ステラボールSETLIST
01.青春ラブレター
02.Say Yes!
03.夏色片想い
04.Broken Sunset
05.“桃子セレクションメドレー”
MAY SICK/Dear Children/Tomorrow/Dreamin Rider/Deja vu
06.OCEAN SIDE
<コメントVTR>
07.もう逢えないかもしれない
08.BOYのテーマ
09.ピアノコーナー
アイドルを探せ/愛は心の仕事です/ I Will
10.卒業-GRADUATION-
11.雪に書いたLOVE LETTER
12.SUMMER EYES
13.青春のいじわる
<encore>
En1.Say Yes!(原曲アレンジ)
En2.青春ラブレター
■<30th Anniversary Concert「青春ラブレター」>
2014年5月24日(土) ステラボール
開場 18:00/開始 19:00
2014年5月25日(日) ステラボール
開場 12:00/開始 13:00
2014年5月25日(日) ステラボール
開場 17:00/開始 18:00
http://www.kikuchi-momoko30th.com/
■「青春ラブレター~30th Celebration Best~」
2014年4月30日発売
【初回生産限定盤】ESCL-4191~2 \3,900(税込)
・“Momoco+BOMB"Mini Book付き:イメージガールを務めた学研「Momoco」や学研「BOMB」表紙・中面に掲載された写真、別冊「Momoco」表紙などの当時紙面を組んで構成した豪華ミニブックレット付き
・スペシャルBOX仕様:豪華外箱付きのパッケージ
・ボーナストラック“Momoko'S スペシャルトーク"収録:今の菊池桃子が当時の思い出や今回のレコーディングについて語っている、ラジオ番組風のトークを収録
【通常盤】ESCL-4193 ¥3,240(税込)
1. 青春のいじわる
2. SUMMER EYES
3. 雪にかいたLOVE LETTER
4. 卒業-GRADUATION-
5. BOYのテーマ
6. もう逢えないかもしれない
7. Broken Sunset
8. 夏色片想い
9. Say Yes !
10. Ocean Side
11. 青春ラブレター
◆菊池桃子 オフィシャルサイト
◆菊池桃子 30周年特設サイト
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