【イベントレポート】歌あり踊りありゲストありの『ニコニコ超会議3』LIVE DAMブース
4月26日(土)27日(日)の2日間に渡り『ニコニコ超会議3』が幕張メッセ国際展示場1~8ホールにて開催され、今年も第一興商の「LIVE DAMブース」には沢山の来場者が集まり大いに盛り上がった。2日目となった27日(日)のレポートをダイジェストでお届けする。
2014年のLIVE DAMブースのテーマは“祭”というだけあって、『LIVE DAM』と書かれたブースのパネルには夜空に輝く花火があしらわれ、その下には紅白の提灯がぶら下がっているなどまさに「歌あり、踊りあり、ゲストあり」のお祭り気分を煽るものとなっていた。さらに周囲には「LIVE DAM」と書かれたVOCALOIDのノボリが並び、開場と共に祭りの夜店に惹き付けられたかのように早速来場者が集まり出した。ステージ上には神社の鳥居をモチーフとしたカラオケモニターが設置されており、10:30から一般出場者を募ってのカラオケ大会「超!歌合戦~個人戦之巻~」からこの日のイベントがスタートした。
すでに決まっている出場者の他にも、「出場したい方いますか~!?」とその場で参加者を募っていたがトップバッターの男性2組の対決が始まり、それぞれアクションを交えてアニソン楽曲を歌い出すと観客も手拍子をしながら盛り上がってきた。カラオケ出場者は名前と出場するにあたっての一言が書かれたフリップを手に自己アピール。この模様はニコニコ生放送で生中継されているということもあり「緊張してますが頑張ります!」と意気込みを語る参加者が多かった。もちろん個性的な参加者も多く“思春期担当 ツンデレ王子”と書かれたツナギを来たお父さんや、女性同士の対決ではアニメ主題歌 「Mr.SADISTIC NIGHT」を力一杯歌う10代の女の子などがアツく歌声を交わしてイベントのスタートを盛り上げていた。
11:30になるとMCを務める大住真梨子が「ここでゲストを紹介します!名古屋CLEAR'Sのみなさん!どうぞ~!」と呼び込むとテクノチックな4つ打ちの音楽が流れ、ステージに登場したのは「お掃除ユニット 名古屋CLEAR'S」の10人のメンバーたち。音楽に合わせて「みんな~!いくよ~!?」と呼びかけるとステージ前に陣取ったファンが一斉に腕を突き上げて盛り上がる。すぐに曲が止まり、客席に背を向けて定位置につくメンバーたち。改めて「3,2,1」とカウント・ダウンするボイスが流れ、アッパーチューン「♪MUSICLEAN♪」でライヴはスタート。10人のメンバーが目まぐるしくフォーメーションを変えて踊る華やかなステージに周辺を歩いていたお客さんもLIVE DAMブースに集まってきたようで、どんどん人の輪が大きくなってきた。ブースの中心では思い思いのメンバーへのメッセージらしきものをマジックで書きこんだTシャツを着こんだファンたちが盛り上がっている。
彼女たちは“日本全国お掃除計画”を目的として「街はみんなのごみ箱じゃない!!」をキャッチコピーに2011年2月25日に東京で結成され、現在、東京、名古屋、川越、熊本と活動を広げているグループで、学校、商店街、野球場などお掃除ボランティアと歌とダンスで街を明るく元気にする業界初のお掃除アイドルユニットだ。
名古屋CLEAR'Sからステージを引き継いだ川越CLEAR'Sは「それでは聴いて下さい、“HAPPY DAYS”」とロック調のリズムに乗り元気にパフォーマンス。「綺麗な街が好きでしょ」「地球はみんなの大切な宝物だから」と、歌詞は徹底して掃除アイドルらしさをアピールしていた。続いて「お掃除しましょ~clean love~」を歌うとサビでは合唱するファンの姿も。
2曲歌い終えた所で今度は「東京CLEAR'S」の6人が登場して自己紹介。「普通の友達と一緒にいる時にゴミが落ちてて、いつも持ち歩いているゴミ袋を出したらさすが東京CLEAR'S!って言われた(笑)」とお掃除アイドルらしいエピソードを交えつつ、指揮をとるようにはじまった「桜トレイン」と「ほうき星」の2曲を披露。グングン前に出るリズムに多くの観客が体を揺らしている。
名古屋CLEAR'Sが赤を基調とした可愛らしいメイド風衣装に着替えて再び登場。「私たち名古屋CLEAR'Sは5月12日に2ndシングルを出します!」と告知すると大きな拍手が贈られた。最後は名古屋、川越、東京の総勢21名が勢揃いして「ドレミファンタスティック!!!!」を歌い踊る豪華なステージとなった。最後はいつもの決め台詞として「みんな~ごみのポイ捨てしちゃダメだぞ~!?」と呼びかけるとファンからは「オオ~!!」とレスポンス。
「良く出来ました!以上、お掃除ユニット、東京・名古屋・川越CLEAR'Sでした!バイバーイ!」とステージを後にした。ちなみに「ドレミファンタスティック!!!!」はまもなくカラオケDAMで歌えるようになるとのこと。日本全国に浸透して欲しいコンセプトのユニットだ。
ステージでは再び一般参加者による「超!歌合戦~個人戦之巻~」がおこなわれた。かわいいキャラクターのフードをかぶった女の子や金髪にTシャツ姿の男性等、そのスタイルはさまざまだが、共通しているのはアニメ作品への思い入れの深さ。この後の出演者である及川眠子による作詞曲「残酷な天使のテーゼ」など、有名曲が飛び出すと集まった観客も一緒に歌っていた。続いて男子踊り手ユニットむすめん。が登場すると、若い女性ファンが一斉にステージ前に詰めかけ大きな声援に包まれた。ニコニコ動画を中心に活動してきた彼らは前日26日に1stアルバム『Wonder Dream』をリリースしたばかり。初のオリジナル曲「War Cry ~アイドル気取りで何が悪い!~」をはじめ、得意のダンスと歌を披露すると、赤・ピンク・青・黄色等、メンバーの衣装と同じカラーのサイリウムを振りながら盛り上がるファンたち。途中、メンバー全員が決めポーズのままなかなかイントロが流れず全員ずっこけるシーンもあるなど、笑いの絶えないステージとなった。
そして13:00よりステージには映画『グリーンフラッシュ』の出演者ほかの面々が登壇。この映画はLIVE DAMと第一興商のスポンサードによるもので、「東京のカラオケボックスで働いていた3人の大学生が“見ることができると幸せになれる夕日”グリーン フラッシュという超自然現象を求めて、南の島を旅行する」というストーリーの作品だ。登場したのは主人公のひとり大田優子を演じる声優の伊瀬茉莉也、監督・脚本・プロデューサーを務める松村清秀、そして伊瀬が歌うエンディング曲『遠い声』をはじめ映画に使用される全楽曲の作詞を担当している及川眠子(おいかわねこ)の3人。MCが3人に質問する形のトークショーとなった。
まずは出来たてのプロモーション映像が初披露される。伊瀬によるモノローグが流れるシリアスな場面だが、松村監督曰く「でもコメディ映画なんですよね(笑)」とのこと。「このスポット映像を観るとシリアスかと思いきや、結構ほのぼのしているんですよ(笑)」と伊瀬。映画の内容について松村監督は「単純に言うと青春群像劇です。DAMさんなんで、設定をカラオケボックスの従業員にしたんです」とのこと。映画×音楽というコンセプトについては、「出演キャストが歌う曲をDAMで流してコラボレーションする」というもの。音楽と映画を結びつける意味で、及川眠子の存在が重要だったようだ。
俳優ではなく、声優が中心のキャスティングについて伊瀬は「普段は声優として活動しているので、こういう映画の実写で芝居をするというのが初めてだったんです。だから最初お話をいただいた時はどうしようかなって。でもやっぱりカメラでもマイク前でも役を演じるのは変わらないと思いましたし、なによりW主演の相方が石川由依ちゃんということだったんで、一度仕事をご一緒してみたいなと思ったんです」と出演を決断した気持ちを吐露した。また、「でもキャラクターを演じるのとは違って、生身を演じるのはこんなに難しいんだなって。目線や表情ひとつとっても凄く勉強になりました」と新境地だったことを明かした。声優の時と違いモニターでチェックすると「えっ私こんな顔でセリフをいつも喋ってるの!?ってビックリするんですよね」ということで、完成を観るのが楽しみ半分、怖さ半分だそうだ。
現場でのエピソードを尋ねられると松村監督は「撮影に使ったカラオケビッグエコーのフリードリンクのソフトクリームがめちゃめちゃ美味しくて、スタッフみんなで食べて2時間くらいでなくなりました(笑)」そしてサイパンでの撮影ではみんなで泳いでいたそうだ。ここで伊瀬から「みなさんタイトルになっている“グリーンフラッシュ”ってご存知ですか?」とお客さんに逆質問。あまり聞きなれない言葉なので伊瀬から説明。「夕日が海に沈む瞬間に水平性が緑色に光る現象なんです。でもなかなか観ることができないので、観ると幸せになれるという一種の伝説なんですけど、それを劇中のとあるキャラクターが観に行くんです。それでサイパンロケがあったんですが、私は日本で主にカラオケにいましたけど(笑)」普段はカラオケに行くと及川が作詞をしたアニソンを歌う事が多いそうだ。
その及川は映画の曲全て、12曲を作詞。依頼を受けた時の感想は「基本お任せしてもらうんですけど、アルバム12曲を全部任せて貰えるのは凄く楽なんですよ、自分でバランスが取れるので。だからとても楽しい仕事でした」と大御所ならではの余裕のコメント。実際の制作過程は、曲のアレンジが全て終わった段階から作詞を始めるそうで、メロディが何を言いたいかを捉えて作るとのこと。今回は生きること死ぬことというコンセプトを自分の中で作り7組のキャラクターでバランスを取りながら作ったそうだ。レコーディングでは泣きながら歌う者もいたという。伊瀬もキャラクターとしてではなく自分自身として歌うのが初めてということで、3日間2時間ずつのボイトレを行ってレコーディングに臨んだそうだ。
ここで実際に伊瀬茉莉也が歌うエンディング曲『遠い声』を聴いてみることに。ドラマチックな楽曲に水平線に沈むグリーンフラッシュの映像が浮かんでくるようだ。観客からも大きな拍手が起こった。聴き終えた及川は「声が可愛いですね」と感想を。DAMチャンネルでは5月13日から映画のダイジェスト映像が流れること、また5月1日からはローソンで配布されているロッピー5月号に掲載されることを発表した。
最後に映画についてのメッセージを求められると、「たくさんのプロフェッショナルな方々と作らせて頂きました。私自身初めての実写版ということで至らない点もあるかと思いますが1人でも多くの方に観てもらえたら嬉しいです。よろしくお願いします。」(伊瀬)「12曲、恐らく今の歌謡曲の世界には無いものだと思うので、ぜひ音楽も聴いてください」(及川)「映画はもちろん、出演キャストが歌ったものを全員ソロで7月から随時シングルカットしてPV付きで発売します。DAMチャンネルの方でこれから宣伝していくので楽しみにしていてください」(松村監督)とそれぞれ作品をアピール。映画とカラオケのコラボレーションによる作品が今後どのような展開で広がって行くのか非常に楽しみになるトークイベントだった。
映画「Green Flash」公式サイト
http://www.greenflash.matsumurafilm.com/
LIVE DAMブースのステージでは最後に「超!歌合戦~超!頂上決戦之巻~」が行われ、ニコニコ動画の歌い手やまだん、志麻、愛川こずえをキャプテンに「DAM★とも」で事前に選ばれた「DAM★とも戦士」たちと3つのチームを作りカラオケ・バトルを展開。一般参加者の熱唱で90点以上の得点で競いあうレベルの高い歌唱の連続に、ステージをとりまく大勢の観客から感嘆の声が挙がっていた。トリを飾るやまだんが歌った「ジョジョ ~その血の運命(さだめ)~」ではステージに「爆笑コメディアンズ」の秀作が空条承太郎のコスプレで登場。さらに途中から相方である半澤がイギーのコスプレで現れると会場は爆笑に包まれた。やまだんの歌は惜しくも90点に届かなかったものの、大いに盛り上げてくれた。エンディングではゲストとして柊木りおが登場して新曲「輪廻の恋」をお披露目。さらに志麻のボーカルで柊木と愛川が「いーあるふぁんくらぶ」を踊ると観客も一緒に踊り出す。さらに「ルカルカ★ナイトフィーバー」で盛り上がったあとは、グランド・フィナーレとして出演者全員と観客が一緒に「千本桜」を歌い、『ニコニコ超会議3』2日間のLIVE DAMブースを締めくくった。
アイドルや声優たちのパフォーマンス、トークに多くの観客が集まっただけでなく、一般参加者による歌合戦ではさまざまなコスプレをした個性溢れる出場者が熱唱し、応援する観客たちで常にあたたかい空間が作られていた。どこよりもハートフルでアツく、笑顔が溢れていたLIVE DAMブースの2日間だった。
取材・文 岡本貴之
◆DAMともチャンネル
◆BARKSカラオケチャンネル
◆映画「Green Flash」公式サイト
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