逆再生の渋谷、表参道、原宿、秋葉原…
「Tokyo Reverse」という動画作品が、英BBCをはじめとした様々な海外メディアで取り上げられ、SNSを介して日本でも話題が拡がっているという。
◆「Tokyo Reverse」映像
映像は、渋谷、表参道、原宿、秋葉原…と東京の街並みをゆっくりと歩く一人の外国人男性を映しただけのものだが、ひたすら後ろ向きに歩いたものを逆再生した映像だ。
シンプルな手法ながら、ごく普通の街の風景や日常的な姿を異質なものとして映しだすこの作品は、ニュー・メディア・アーティストであるSimon Bouissonによるもので、街を歩く男性は写真家のLudovic Zuili、音楽はクラシック界の貴公子と呼ばれるピアニストFrancesco Tristanoが担当している。彼の作品「The Melody」(アルバム『Not for Piano』収録)が使用されると共に本人もこの動画の中に登場する。
Ludovic Zuiliと女子高生が歩道で戯れ合う表参道、Francesco Tristanoが合流し2人で歩く表参道の姿も、ファニーながら意味深なメッセージがあるようにも見える。この動画は、3月31日にフランスの公共テレビネットワーク「FRANCE 4」で放映された番組のトレーラー映像で、実際には9時間にわたって東京を後ろ向きに歩く姿の逆再生映像が放映されたらしい。
番組コンセプトは“Slow TV”と呼ばれるもので、ノルウェイでは6日間にわたりフィヨルドを巡るフェリーの旅、ただひたすら暖炉で薪が萌える映像、手芸する手元の映像などが番組として放映され、驚異的な視聴率を獲得している。この作品はそのフランス版といったところだ。
TOKYO REVERSE - EXTRACTS from Simon Bouisson on Vimeo.
◆Francesco Tristanoオフィシャルサイト