【インタビュー】OLDCODEX、シングル3作をふくむ3rdアルバムを発売! 「新しい扉を開いた作品。またここから走っていける」

■“静けさ"と“激しさ"は矛盾しているようで実は同時に存在している(Ta_2)
■ステージに上がる瞬間がまさにそう。それと似た感覚をこのアルバムにも感じた(YORKE.)

──では、アルバムに収録されている曲についても少し質問したいんですが、オープニングの「reflection」はTa_2のボイスとYORKE.が筆で絵を描く音がパッケージされていますね。

Ta_2:この曲はYORKE.がOLDCODEXに加入したときから、いつかやりたかったこと。絵のまわりにたくさんマイクを立てて、いろんな音を録って、コラージュしていったんだ。YORKE.とのOLDCODEXを表現していて、イントロみたいに聴こえるかもしれないけど、俺からすると楽曲を作ってる感覚だった。面白いことができたなと。

YORKE.:絵を描く音のレコーディングはとてもスリリングな気分だったよ。Ta_2のイメージの中でオレが絵を描いて行ったような感じだし、それがOLDCODEXのひとつの新しい形として提示出来るような曲になったんじゃないかな。

──そこから繋がるリードトラック「Seek your turn」は痛快なロックンロールですね。理屈抜きにテンションがアガる。

Ta_2:走っている速度がどんどん上がっていくような曲にしたいってリクエストした曲で。

YORKE.:止まる暇がないだろう?ってくらい背中を押してくるようなね。

──YORKE.の歌詞も“感性を磨けよ いつか灰になる 死ぬまで生きるだけじゃ詰まらない"とか、今まで以上にダイレクトなメッセージだなと。

YORKE.:そうだね。うん、とにかくいつか来る自分のターンに備えておこうぜ!って訴えたかったんだ。

Ta_2:すごく強い言葉、使ってるなって。“詞がより突き刺され"って思いながら歌ってたな。

──思いきりやんちゃで、はじけてるMVもさらに痛快で。

Ta_2:ひとつ絶対、やりたかったことは“mono frontier"(1stミニアルバム『OLDCODEX』収録曲)の頃みたいな服を着たかった。それは俺の個人的な想いで、今回のアルバムでさっき話したみたいにいろんな想いを昇華できたから、今まで見てくれたヤツらのことも置いていかないよっていう意味をこめてるつもり。

──撮影では車を破壊して、ペイントしてたんでしたっけ？

YORKE.:オレが破壊した訳じゃないよ...(笑)。壊れちゃっててかわいそうなんだもん。もう一度、お前走ってくれよ!って感じでペイントしたよね。

──おすすめする見所は？

Ta_2「見所は1分56秒のところかな(笑)。ぜひポーズボタン押してほしい。よく見るとメンバーがみんな笑ってるから。

YORKE.:それもそうなんだけどさ...。ライヴの熱がそのままぎゅっと入ってるみたいでいい感じだよ。

──「Seek your turn」以降、このアルバムって、どんどんヘヴィになっていきますよね。

Ta_2:そう。全然、意識してなかったんだけど、いろんな人に“後半に向かってどんどん重くなっていきますよね"って言われるんだよね。YORKE.のジャケットの絵を見た瞬間、すごく触発されるものがあって、曲順がいっきに浮かんで、その場で殴り書きしてディレクターに“これで行きます”って。

──YORKE.にとってジャケットとアルバムの曲はどうリンクしてますか？

YORKE.:ひとつのテーマに向かってジャケットという顔を見つける、って感じだよ。全てがリンクしているんだろうし。でも、直感を強く信じるように生きているから、その感覚が最も鋭くなった瞬間にジャッジをするようにはしているかな。

──YORKE.とのやりとりというところで2人で共作した曲「「wire choir」についてもエピソードを教えてください。

Ta_2:この曲は“置いてかないよ”っていうのに近いかな。以前、“今までのOLDCODEXはもう聴けないんですか？”ってメールをもらったことがあって、そのとき絶対、この声に応えないとダメだと思ったんだけど、そういう想いで作った曲。俺ら的にはちょっと懐かしい曲調なんだけど、そういう曲を(R・O・Nではなく)俺が作ることに意味があるかなって。“もう俺がいるよ”っていう。

──そのTa_2の曲が上がった時に、どんなことを感じましたか？

YORKE.:いいじゃん、って思ったよ。Ta_2の意識している事もよく理解していたから、作詞するときにもそれをすごく意識していたよ。

──あと個人的にいちばん驚いたのはトランスとヘヴィロックをかけあわせたような「optimistic negative thing」ですね。

Ta_2:これはOLDCODEXを始めるときに“ジャンルレスで行こうぜ"って言ってたのを体現した曲。ライヴで初めて完成する曲だと思うから楽しみにしていてほしい。

YORKE.:この曲の詞を考えていた時、冥王星の事を考えていて。冥王星にフォーカスしていくとがどんどん寂しい気分になって来てさ、その遠くにいるオレを冥王星と向き合わせた曲だったよ。プルートー！ってね。

──ライヴでどう表現するのかいちばん想像がつかない曲かも。YORKE.が作詞だけじゃなく、作曲も手がけている「How Affectin」は切なくて、唯一のスローナンバーですね。

Ta_2:年が明けてすぐにYORKE.にちょっと暗いメールを送ったんだよね。“思ってることを理解されないことってあるよね。隣で寝ていても同じ夢は見れないじゃん"みたいな内容だったんだけど、理解されない辛さや痛みを表現したかったから、YORKE.に詞を先に書いてほしくて。そしたら書いている内にメロディも浮かんできたって言ってて。

YORKE.:そうだね。あけましておめでとう、の前にそんなメールを送ってくるもんだから、オレもすぐにその世界に入り込んでさ。そしたら、とってもストイックな気分になって、詞が出来上がって、気が付いたらメロディに乗せて歌っていたよね。

──こういう内省的な曲をラストに持ってきたのは？

Ta_2:これもジャケットを見たときに“How Affection"が最後だなって思っちゃったんだよね。自分的には重いとか感じないし、すごくステキな終り方だなって。

──タイトル「A Silent,within The Roar」にこめた想いについても教えてください。

Ta_2:最初、俺が“A始まりのタイトルにしたい”って言って。mp3プレーヤーでアルバム聴くとアルファベット順に曲が並ぶからいいなって思ったんだけど、Aってアルファベットの始まりの文字だし、また新たなスタートっていうのも無意識に考えてたのかもしれない。そういうことをYORKE.に伝えたら『A Silent, within The Roar』ってタイトルが出てきて、すげえカッコいいねって。不思議なことに俺もどこかに“Silent"っていう言葉が入るといいなって思ってたところだったから、ちょっとゾワッとした。そういうシンクロニシティって大事だよね。

YORKE.:ライヴの時にさ、ステージに上がるまさにその瞬間ってね、とてもこういう気分なんだよ。精神的に“Silent”と“Roar”が共存しているっていうか。その感覚をこのアルバムにも感じたから、ぴったりな言葉だなあと思ったよ。

──“静寂の中の咆哮"という意味ですか？

YORKE.:対立するようで実は寄り添っているような言葉だと感じたんだよね。性格の全く違うオレたちだってこうやって同じ夢に向かって、一緒にやれてるしね(笑)。オレはSilent派って事にしておくよ(笑)。

Ta_2:静けさと激しさって矛盾しているようだけど、同時に存在してるよっていう。俺はCD初めて聴くときにも一緒だなって。再生ボタンを押して曲が始まるまでに短いタイムラグがあるんだけど、あのときに感じるドキドキ感……緊張感のある静けさと興奮みたいな。みんなにそういう感覚も味わってもらえたら嬉しいなって。

──話を聞いていると今回のアルバムは過去の歴史を含んだ上での新たなOLDCODEXの始まりの作品なのかなって。

Ta_2:だから、駅伝みたいな感じかもね。1stミニアルバム『OLDCODEX』からバトンをもらって、『hidemind』ができて、またシングルからバトンをもらって、『CONTRAST SILVER』が出来て、ケガしたりしながらも走っていって、『A Silent,within The Roar』に繋がって、またここから走っていけるよっていう。

YORKE.:つねに新しい始まりに直面するのが人生かもしれないね。1stや2ndとはまた違う新しい3rdアルバム。でも全て繋がってると感じるし、無駄な事なんてきっとないよね。このアルバムを通して、そんなことを教えてもらった気がする。

──では、最後に今後の活動についての

Ta_2:アルバムひっさげてのライヴツアーはホントに楽しみにしていてほしい。“こうこなくっちゃ!”っていうアルバムができたし、ぜひ生を目撃してほしいですね。

YORKE.:変わらずに創り続けていって、ライヴして、それでまた新しい扉を開いて。とにかく初期衝動をいつまでも忘れずにチャレンジを続けたいと思ってるよ。まだまだドキドキしたいっ！

取材・文●山本弘子

『A Silent,within The Roar』
2014.4.2 Release
【初回限定盤】CD+DVD
LAＣＡ-35380 ￥3,500(税抜)
36Pアートブック＆20Pブックレット
【通常盤】CD Only
LACA-15380 \3,000（税抜）
24Pブックレット
CD:
1.reflection
2.Seek your turn
3.Frame in Flame
4.Rage on
5.WALK
6.Landscape
7.wire choir
8.optimistic negative thing
9.Backed out
10.The Misfit Go
11.How Affection
DVD:
01.Seek your turn (Music Video)
02.Making of "Seek your turn" Music Video

＜OLDCODEX Tour 2014 “A Silent, within The Roar”＞
日程：7月13日(日)
会場：【北海道】Zepp Sapporo
時間：OPEN 16:00／START 17:00
info :WESS 011-614-9999

日程：8月2日(土)
会場：【福岡】Zepp Fukuoka
時間：OPEN 17:00／START 18:00
info：BEA 092-712-4221

日程：8月8日(金)
会場：【仙台】Rensa
時間：OPEN 18:00／START 19:00
info : G.I.P　022-222-9999

日程：8月16日(土)
会場：【香川】高松オリーブホール
時間：OPEN 18:00／START 18:30
info : DUKE(高松)　087-822-2520

日程：8月17日(日)
会場：【広島】HIROSHIMA CLUB QUATTRO
時間：OPEN 17:30／START 18:00
info : 夢番地　広島　082-249-3571

日程：8月22日(金)
会場：【長野】NAGANO CLUB JUNK BOX
時間：OPEN 18:30／START 19:00
info : キョードー北陸　025-245-5100

日程：8月24日(日)
会場：【新潟】NIIGATA LOTS
時間：OPEN 17:00／START 17:30
info : キョードー北陸　025-245-5100

日程：9月26日(金)
会場：【大阪】なんばHatch
時間：OPEN 18:00／START 19:00
info：SOGO大阪 06-6344-3326

日程：9月27日(土)
会場：【愛知】Zepp Nagoya
時間：OPEN 17:00／START 18:00
info：サンデーフォークプロモーション　052-320-9100

日程：10月4日(土)
会場：【茨城】Mito LIGHT HOUSE
時間：OPEN 18:00／START 18:30
info : H.I.P. 03-3475-9999

日程：10月5日(日)
会場：【埼玉】HEAVEN'S ROCK Kumagaya VJ-1
時間：OPEN 17:30／START 18:00
info : H.I.P. 03-3475-9999

日程：10月17日(金)
会場：【東京】Zepp Diver City
時間：OPEN 18:00／START 19:00
info : H.I.P. 03-3475-9999

料金：
スタンディング 5,500円(整理番号付/税込)
2F指定　5,500円(税込)　
※Zepp、なんばHatchのみ
※ドリンク代別途必要。
※3歳以上有料


◆OLDCODEX オフィシャルサイト