【インタビュー】アジアのダンスキング・SHOWが日本再始動。チャーミングな日本通である彼の素顔は?

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アジアのダンスキングの異名を持つほどのパフォーマーであり、歌、司会、俳優としても超一流。また洋服のブランドも立ち上げる実業家としての顔も持つ、台湾では知らない人はいないスーパースター・SHOW。志村けんを敬愛し日本通としても知られる彼だが、3月12日に中華圏で大ヒットとなったアルバム『Lion Roar 獅子吼』を日本でリリースする。それに先駆け、2月12日にはアルバムにも収録されている「Fantasy」の日本語詞バージョンをシングルとしてリリース。日本語と中国語をミックスしながら、「Fantasy」や『Lion Roar 獅子吼』についてSHOWが語った。彼のユニークな人柄も感じてほしい。

◆SHOW 画像

■たとえ世界が自分を捨てても、自分が自分をあきらめない限り、前に進めると僕は思ってる

――SHOWさんは、歌、ダンス、司会、俳優……色んな活動をされてますね。すべて表現する仕事だと思うんですが、SHOWさんが表現をしたいと思うようになったきっかけはなんだったんですか?

SHOW:5歳の時に父と一緒に番組に出たんですよ。親子が一緒に力を合わせて試合をするという番組だったんですけど、お父さんは歌、僕はドラムを叩いて。それがきっかけで、ステージに立って何かやるのが好きになったんです。その試合では2位になったんですよ。

――すごい!

SHOW:2組しか参加してなかったけど(笑)。

――ははは(笑)。2位だけど、ビリでもあったと。

SHOW:本当だよ(笑)。面白い話でしょ? 

――はい(笑)。ドラムはいくつからやってたの?

SHOW:3歳から。僕の一家は音楽一家なので。父は歌、母はパフォーマンス。小さい頃からそういう両親を見て育ったせいか、僕は音楽のリズムに興味があって、ドラムをやる前からいろんな物を組み合わせて叩いたりしてた。それを父が見ていて、「もしかしてこれはドラムの才能があるんじゃないか?」って、ドラムを習うことになった。

――なるほど。今の歌唱力はお父さん譲りでもあるんですね。

SHOW:そうかもしれない。お父さんは司会の仕事もしてたから、僕が司会が得意なのも父譲りなのかもしれない。

――その時から将来は音楽をやりたいと思ってましたか?

SHOW:いいえ。小さい時はスーパーマンになりたかったから(笑)。でも、子供の頃から父と母と一緒にイベントに出演したり、高校の時にダンスグループを組んだり、ダンスコンテストにも参加してた。そういう活動をしているうちに、人から見られることが好きだっていうことに気付いて。それまで僕は自分に自信がなかったけど、パフォーマンスをする中で自分に自信が持てるようになったんだよ。

――それでデビューしたいと思うようになったんですね。

SHOW:デビューのきっかけは、自分で作ったっていうよりも、周りの人のおかげ。学校で先生が僕に時間をくれて、他のクラスメイトの前で「モノマネやってよ」って言うんですよ。友達もそれを見てすごく喜んでくれるんで、僕はよくモノマネをやってたんだけど、その映像を友達がオーディションに送ってくれて。予選も通過したので、その後のオーディションにも参加したら1位になった!

――その時は参加者はさすがに2人ではなく(笑)。

SHOW:はい(笑)。3000人くらいいたかな? でも、2999人に僕からおこづかいを渡したから……冗談です!(笑)

――ははは(笑)。いろんな表現をする中で、楽しいのはどれですか?

SHOW:司会ですね。お客さんの笑う顔を見たいから。

――SHOWくんの歌を聴いたり、パフォーマンスを見ているときも笑顔なのでは?

SHOW:それはそうだけど、どっちかと言うと、「キャーッ!」て感じでしょ? 司会をやっている僕は面白いことをたくさん言うから、その時とはまた違った笑顔。僕は人が悲しむ顔が嫌いだから。いつでも楽しませたい。僕自身は一人でいるときは落ち込んで暗い顔をするときも当然あるけど、他の人と一緒にいるときは笑顔でいたい。それは、周りにも笑顔でいてほしいから。

――それでこのインタビューでも冗談言って笑わせてくれるんですね。

SHOW:そうだよ(笑)。

――SHOWさんの表現する動機は「人を笑顔にしたい」ということなんですね。

SHOW:もちろんそれもある。だけど、僕の一番の原動力って、皆さんに対して「自分の夢をあきらめないで!」って伝えたいということなんだよね。僕も昔はよく失敗して落ち込んだりしたけど、世界は僕のことをあきらめていないのに、自分で自分を捨ててあきらめるのはよくないと思って、また前向きに頑張った。たとえ世界が自分を捨てても、自分が自分をあきらめない限り、前に進めると僕は思ってるから。それを自分の表現を通して伝えていきたい。

――音楽を通して?

SHOW:音楽を聴けなくても大丈夫!僕を見れば、「あきらめない」ということを必ず感じてもらえると思うから。


▲「Fantasy」【初回盤A】
――生き様で伝えていくわけですね。今回のシングル「Fantasy」からもそういう力強さが伝わりますね。PVでは最後に檻に閉じ込められてしまうけど。

SHOW:あの場面で伝えたいところは、愛情に対しての態度。あなたの愛情の檻の中に入って、他の人はその檻には入れないっていう、それくらい極端な愛を表現したかった。大好きなPV。撮影中はとても暑くて大変だったけど。

――毛皮を着てますよね。

SHOW:夏なのに(笑)。ダンスもやるから、その度に汗だく。扇風機をたくさん回してもらったけど、それでも効かなかった。

――日本語バージョンは、ラップも日本語だからレコーディングは大変だったんじゃないですか?

SHOW:メロディのところはいいんだけど、ラップはテンポが早いからね。練習もいっぱいしたし悩んだし、泣いた(笑)。本当に準備は大変でしたよ。しかも、ちょうどその時、台湾はすごい嵐で自宅で雨漏りしちゃって。お母さんの部屋はかなり水浸しになってるし、練習しているのに天井からポタポタ雨漏りするから集中できない。気持ち悪い。でも台湾では水って縁起モノだから、このシングルは絶対に売れる! 

――大変だったけど、間違いないですね。

SHOW:ヒットしてくれないと困るよ(笑)。まぁ、雨漏りのせいでレコーディングの前日も一睡もできなかったけどね。心配だから!

――声が出るかどうか?

SHOW:いや、雨漏りが! レコーディングから帰って家のドアを開けたら水がドワーッと出て来たらどうしようかと。

――歌詞にも「溺れそう」ってフレーズがありますしね。

SHOW:うまいね!(笑) その時僕は、愛に溺れてはいなくて、雨漏りして悔しかったけどね(笑)。この曲はね、サビの「Oh Oh Oh……」のところに中毒性があって、台湾では子供もおじいさんも、みんな覚えてる。テレビ、CM、街頭放送、お店、色んなところで流れてたから、僕自身 も頭の中でグルグル回っちゃって。頭の中で回りすぎて眠れなくなったし、僕自身も中毒になっちゃったくらい。今はもう慣れたけど。

――カップリングの「Beautiful」は、これから発売になるアルバム『Lion Roar 獅子吼』に収録されている「My one and only queen」のセルフカバー? 

SHOW:この曲、めっちゃ大好きなんですよ。スウィート、ラブラブ、声も好き。日本語バージョンのほうが好きですね。

――キーも変えてますよね。

SHOW:ちょっとだけ。そして……この曲のレコーディングのときも家が雨漏り……。同じくレコーディング前日は眠れなかった……。でも、とても良い曲。日本語版でPVが作ってみたい。

◆インタビュー続きへ

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