【イベントレポート】水曜日のカンパネラの真骨頂、5時間にわたる異様な地下室空間

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2014年3月1日(土)新宿LOFTにて、水曜日のカンパネラ主催イベント<オトトイの地下室>が開催された。

◆水曜日のカンパネラ画像

2013年11月に行なわれた自主企画イベント<りんご飴音楽祭>では、大森靖子、AZUMA HITOMI、Charisma.comといった女性アーティスト中心のラインナップで大好評となったイベントだが、今回はオーバー30の男性出演陣が中心。さらに、音楽のみならず鹿の解体ショー、落語、活弁、演芸、漫読といった多ジャンルの出演者たちが共演し、イベント名さながらじめじめした“地下室模様”が繰り出された。作り上げた。トータル5時間という長丁場に250人を越える観客が押し寄せ、異様な空間が生み出されることとなった。

一番手として出演したのは、主催者でもある水曜日のカンパネラ。「(この日を)待ってました。このあと私もお客さんに混じって後腐れなく楽しみたいんです。だから、がんばっていきたいと思います。よろしく。いくぞー!」というコムアイの一声とともに、キン肉マンのキャラクターたちをラップにした「二階堂マリ」を披露。王様風の新衣装でステージ上を跳ね回る。間髪いれずに、サラリーマンのお疲れ讃歌「ランボー」をライブ初披露。同曲でモチーフになっているメガシャキでイベントの成功を祈り乾杯し、定番曲「お七」、お菓子を客席に投げる「マリー・アントワネット」、コムアイが一番思い入れのある「ミツコ」を披露して、ステージは終了した。

それと入れ替わるように、BARステージでは、ぼく脳の演芸が行なわれた。フリップに書かれた絵をシュールで独特な感性で言葉にしていき、客席は異空間に。メインステージでは、いま東京で一番おもしろいだけのバンド、NATUREDANGER GANGが登場。客席にメンバーが飛び込みモッシュピットができ、最終的には全裸姿で大合唱というハッピーな動物的バイブスが生まれる。再び、BARステージには、東方力丸が登場し漫談を披露。途中で弟子でもあるコムアイが参加し、二人で男色の成人コミックを漫読。会場からは笑いが起こる。

続いてメインステージで行なわれたのは、コムアイの趣味でもある鹿の解体。前回の自主企画イベントと同様、ステージに敷かれたビニールシートの上で、解体の師匠である佐野氏とともに、皮を剥がすところから後ろ足を外すところなどを説明しながら実践。その後、SPA副編集長の織田氏を迎え、トークショーが実施された。山梨が大雪にみまわれたためギリギリまで鹿が捕まらなかったことから、鹿の解体をショーとして見せることについてまで、2013年から鹿の解体について綿密な取材を続ける織田氏ならではの視点のトークショーとなった。

お食事タイムということで小休憩をはさみ、BARステージで行なわれたのは、瀧川鯉八による落語。夫婦の嫁側の失礼な弟が家にやってくるという噺を絶妙な間合いで披露。変わってメインステージでは、下ネタのナポレオンこと、クリトリック・リスが登場。笑えるようなネタなのに、どこか泣きそうになる人間の機微を描いたパフォーマンスで客席を熱くさせる。入れ替わって、BARステージでは、山田広野による活弁が行なわれた。自信が制作した映像にあわせ、リアルタイムでアテレコ。下ネタやコミカルなネタで爆笑の渦に包まれた。

そして、このイベントの大トリとして登場したのは、向井秀徳アコースティック&エレクトリック。コムアイが昔からのファンだったという向井は、ナンバーガール期の楽曲などを惜しみなく披露。イベントをビシット締める弾き語りで、お客さんたちの視線を一気に集めた。そして、5時間近いイベントを締めくくるようにアンコールを歌いきり<オトトイの地下室>は幕を閉じた。

3月19日には、3rdアルバム『シネマジャック』の発売、そしてレコ発となるイベント<水曜日の視聴覚室>をオオルタイチとともに渋谷WWWで行う。この日は、<オトトイの地下室>で見せつけたパフォーマンスとエネルギーが一極集中で爆発する一日となることだろう。

なお、<オトトイの地下室>の後夜祭も3月28日に行なわれることも発表されており、3月1日の熱気を再体験できる夜が訪れる。こちらもお楽しみに。

水曜日のカンパネラ『シネマジャック』
2014年3月19日(水)
TRNW-0050 \1,389 +(税)
1.ミツコ
2.二階堂マリ
3.義経
4.モスラ
5.ラオウ
6.ダ・ヴィンチ
7.ニキータ
8.ランボー
※タワーレコード店舗 & ヴィレッジヴァンガード店
※OTOTOYでは2月26日より先行配信

<水曜日の視聴覚室>
2014年3月19日(水)渋谷WWW
OPEN 19:00 / START 19:30
前売¥1,000- / 当日¥1,500- ドリンク代別途
出演:オオルタイチ×VJスフィンクス、水曜日のカンパネラ×VJ中山晃子
・チケットぴあ Pコード : 223-481 電話予約:0570-02-9999
・ローソンチケット Lコード : 70045 ※電話予約なし
・e+ http://eplus.jp/

◆水曜日のカンパネラ・オフィシャルサイト
◆水曜日のカンパネラ・オフィシャルTwitter
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