【イベントレポート】<MONSTER BOX Vol.00>、計8バンド+6DJが鳴らし続けた多様な音「どんな曲も跳ね返してくるパワー、凄い」
2014年2月2日、新木場STUDIO COASTにて<STUDIO COAST presents MONSTER BOX Vol.00>が開催された。全7時間にわたる狂演の速報レポは、先日お届けしたとりだが、ここではその詳細レポートを掲載したい。全8バンド、全6DJの写真もボリューム満点に取り揃えた。
◆<MONSTER BOX Vol.00> 画像
「様々な音楽の壁を乗り越えられないバンドは死んだ。新たな時代の幕開けの狼煙を上げるべく立ち上がる新世代のAttitudeを叩きつけろ!」と銘打たれた新イベント<MONSTER BOX Vol.00>が新木場STUDIO COASTにて開催された。この趣旨に集ったのは総勢8バンド、6DJ、ジャンルや国籍を越え、実に多彩かつ強者な面々が顔を揃えた。
▲METAL TIGER_photo |
▲キバオブアキバ_photo集 |
▲DJ O-ant_photo |
▲MAKE MY DAY_photo集 |
「他のジャンルに少なからず偏見もあったけど、みんな同じミュージシャンだとわかりました」
中盤、JulianがMCでこう語ったが、自らのスタイルを貫くことによってのみ、異文化とクロスオーバーできるという考えがあるのだろう。ブレないスタンスを持ち、めまぐるしい展開で邁進する「Life Is Shit」は圧巻だった。
▲ARTEMA_photo集 |
▲DJ狂犬_photo集 |
キャップからスニーカーまで全身真っ白のユニフォームとでも言うべき姿で繰り出すDJプレイはメタルに深い造詣がある彼だからこそのもの。そのプレイに刺激を受けたオーディエンスも多かったのではないだろうか。
▲NoGoD_photo集 |
▲ROACH_photo集 |
中盤にはミヤ(MUCC)と左迅(ギルガメッシュ)がステージに登場し、スペシャルなセッションで「No Reason in the Pit」を披露した。狂喜乱舞を引き起こすステージに雪崩のようなオーディエンスのダイブが、そこかしこに生まれる。いろんな熱や想いがミックスされ、イベントはまさに最高潮だ。
「オレたちの未来はオレたちで作っていこうぜ!」
とのtaamaの叫びから始まった「GET MORE!!」が彼らのラストナンバーだ。口ずさみやすく、心の支えになるようなメロディーが鮮烈であり、ROACHがROACHたる存在感を見事に示していた。
▲DJダイノジ_photo集 |
その中でも特筆すべき点は、ダイノジの大谷によるマイクパフォーマンスやダンサー陣のパフォーマンスで「遊び方」を率先してみせることだろう。初めて来場した人でも、その文化を知らなくても楽しむことができるよう、しっかりと引っ張っていってくれるのだ。それによって生まれる一体感は見事。途中、大谷が「どんな曲をかけても跳ね返してくるパワー、凄いじゃないですか!」と口にしたほど、とてつもないエネルギーで、このイベントの後半へとつなげた。
▲lynch._photo集 |
「音楽に壁はないと思ってます。カッコいいかカッコ悪いかの二択で十分」
そう語った葉月の言葉がすべてを物語っていた。
▲DJ MASAAKI YAGUCHI(MUCC)_photo |
▲ESKIMO CALLBOY_photo集 |
想いをそのまま吐き出すシャウトと浮遊感のあるメロディーを操る2MCのコントラストがたまらない「We Are The Mess」、横殴りの暴風雨のような凄まじさでメンバーがぶっ壊れてしまったんじゃないかと思うぐらいの「Muffin Purper-Gurk」、ハッピーとカオティックを同居させた「Party At The Horror House」など、高ぶったテンションはアガり続け、フロア中央にどデカいサークルモッシュができるぐらいオーディエンスが壊れていく様が圧巻だった。日本のオーディエンスにしっかりと爪痕を残していったに違いない。
▲ギルガメッシュ_photo集 |
「頭おかしくなってるんだろ? オレたちが止めを刺してやる!」
との煽りからはノンストップで突き進む。「斬鉄拳」ではノリのよさとヘヴィを見事に調和したサウンドを響かせ、オーディエンスを踊らせまくる「INCOMPLETE」、心を直接かき混ぜるような猛烈さを誇る「antlion pit」、会場を飲み込むようなドライヴ感に興奮がとまらない「DIRTY STORY」を続け様にぶっ放した。
そしてラストを飾ったのは、この盛大な祭りを締め括るに相応しく、ギルガメッシュ流パーティーチューンとでも言うべき「evolution」。これ以上ないぐらいまで熱を高め、まさに最高の大団円となった。
計7時間に及んだこのイベント。ラウドという共通項はあれど、多種多様な音が鳴り響き続けたが、ジャンルや世代といったカテゴライズは意味がないという想いが参加したオーディエンスにもあったのだろう。疲れた表情など見かけることがなく、終始楽しそうな姿がとても印象的だった。ギルガメッシュの音が鳴り止む瞬間、左迅が左拳を高く突き上げたが、その姿がこのイベントの成功を象徴していたように思う。
次回は、2014年秋に開催される予定だ。国境を飛び越えて世界で活躍する猛者が集結する同イベントの今後をお楽しみに。
取材・文◎ヤコウリュウジ 撮影◎洲脇 理恵(MAXPHOTO)/maru
■<STUDIO COAST presents MONSTER BOX Vol.00>
2014年2月2日(日)
新木場STUDIO COAST
開場/開演: 14:00/15:00
<ACT>ESKIMO CALLBOY / ギルガメッシュ / ARTEMA / NoGoD / ROACH / lynch. / MAKE MY DAY (ex. ASHLEY SCARED THE SKY) / キバオブアキバ
<DJ>DJダイノジ / DJ MASAAKI YAGUCHI (MUCC) /DJ狂犬(LOUD ROOTS) / DJ O-ant (TOKYO BOOTLEG) / ちばっち(ELLE DJ NIGHT) / 岩瀬ガッツ&DJネモト&DJツチオ(METAL TIGER)
◆BARKS内<MONSTER BOX>特設ページ
◆MONSTER BOX オフィシャルサイト
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