【ライブレポート】ν[NEU]熱狂の宴「いつでも僕らはここで待っている」
ν[NEU]を結成するに当たり最初に掲げていた「届きたい憧れの場所であり、目標の地として定めていた会場」。それが、渋谷AXだった。バンドの誕生から4年半を経ての渋谷AXという道のりが早いのか遅いのかは、当人らの捉え方次第なので何とも言えないが。でも大切なのは、その地に立てたことではなく、その場所に相応しい成果を記せたのか?ということだ。
◆ν[NEU]画像
この日のν[NEU]は、渋谷AXの2会席までしっかりと埋めつくすフルハウスな形を作りあげていた。
観ている側としては、「ようやく辿り着きました」という、この日を想い出にしてゆくライブよりも、「この場だって、次なる目標へのための踏み台なんだ」という姿勢として見えたほうが、楽しさと安心感の両方を持って楽しめるのも事実。ν[NEU]に関しては、MC中、何度も「4年半かかってAXに辿り着いた」と、メンバーみんなが連呼していたよう、結成当初からの目標にしていた場だけに、この地に立ってライブを演れたことが本当に嬉しかったのは、観ていても十分に伝わってきたことだった。
でも、今のν[NEU]にとって渋谷AXも、先へ向かうために勢いを付けてゆく場の一つになっていたのは、クオリティ高い演奏やステージ上での表現力を観ていてリアルに感じたこと。ただ、メンバー自身も以前から語っていたように、渋谷AXの閉館前に、憧れの地へ。結成当初からともに夢を追い求めてきたこの5人で、目標にしていた場へ単独で立てたことが、何よりも嬉しかったのだろう。目先のゴール(閉館)が決まった場所へ、閉じる前に臨めたからこそ、彼らはこの日を、忘れたくない想い出にしようと思いきり楽しんでいたのは間違いない。
前置きが長くなってしまった。ここからは、渋谷AXを舞台に1月26日(日)に行った<NEW YEAR ONEMAN 2014>の模様をお伝えしよう。
「会いたかったぜ、AX!」。本編最初のブロックに提示したのが、ライブの幕開けを飾った「starting over」を筆頭に、「カレイドスコープ」や「Jumping Lady!」など、生演奏を軸にした楽曲たち。同期も使ってるとはいえ、5人のグルーヴを主体とした曲たちのように、その歌や演奏に触れているだけで、自然と感情が熱を帯びだし、何時しか拳振り上げゆく気持ちへ場内中の人たちが染め上げられていた。曲たちの持つノリに興奮するのではなく、それぞれの楽曲が放つ"伝えたい熱"に気持ち奮い立っていたのが、何よりも嬉しかったこと。その歌に、感情昂らせゆく気持ちが漲っていれば、自然と熱狂したくなるのも当然だ。
続くブロックでは、「D's Wonderland」や「YES≒NO」など、サイバー色を強く描き出した楽曲。<きっとすべてが素敵で輝くためにあること>と歌った「APOLLON」や、<まだ飛べるはず>と未来へ進むうえでの強い意志を宣言した「RED EMOTION~希望~」など、決意示した、感情の揺れがリアルに伝わる歌たちを提示。もちろん、「Key of Life」や「cube」を通した攻めな表情も、ライブには欠かせない魅力の一つ。でもライブには、「その日だからこそ」のサプライズ感があると、さらに特別感を持って楽しめるのも事実。
「妄想接吻」の前には、舞台上に用意した小さな幕の裏で、華遊の公開生着替えを実施。途中、ブラジャーやルーズソックス(何時の時代?!)が幕の裏側から投げ捨てる場面も登場。華遊は女子校生となり、大勢のイマドキ女子校生な格好をしたダンサーたちと一緒に、「妄想接吻」の演奏に合わせ、踊り狂っていた。さらにアンコールでは、華遊がチアリーダーの格好をし、同じく大勢のチアガールたちをしたがえ、この日のみ会場限定でCD発売した『妄想接吻 2』を持って観客たちを煽りながら、楽しく踊ってゆく場面も見せていた。もちろん、場内中の人たちも一緒に振りを真似ながら熱狂。メンバーは、「この日だけの公開だし、CDの発売も、この日のみ」と語っていたが、「妄想接吻 2」の歌や演奏、華遊の煽りに合わせ、会場中の人たちが無邪気に楽しくはしゃいでいた姿を観ていたら、今回限りで終わってしまうのはもったいないと思えたのも事実。
巨大バルーンも場内へ登場。ハッピーなパーティ・ムードを作りあげた「LAB」。本編最後を飾った「The 25th Century Love」では、エレクトリック・ヴァイオリン奏者も加え、とてもドラマチックな、ズッとはしゃぎ続けたい宴の様も描き出していた。
この日、もう一つの見どころだったのが、アンコールでの演奏。最初に、各自のソロ・コーナーを設置。みつが、ピアノのみを背景に、「最愛と渇望の日々」を揺れる感情のままに感涙な想いで歌いあげれば、ЯeIは和太鼓のソロ演奏を披露。その後、ヒィロのチョッパー効かせたベース・ソロ、ЯeIとヒィロのリズムによるグルーヴィな掛け合いセッション演奏を挟み、タクミを加えた3人で、タクミの雅やかなギターの旋律冴え渡るインスト演奏を実施。その後、華遊の投げたボールを、タクミが客席へ向かってバットで打つという緩いコーナーも登場していたのも、ワンマンならではの風景と言えようか。
華遊のラップ冴え渡る「ピンクマーブル」を通し描いた、熱狂の一体感。「エンドロール」では、会場中の人たちが、ともにサビ歌を熱唱し、歌声で握手交わし合う場面も。2回目のアンコールとして最後に歌った「everlasting tight」を通し、心開放しながら一つに溶け合った風景を含め、ν[NEU]が用意した熱狂の宴へ素直に酔い続けた気分だった。
でも、何より嬉しかったのが、「これからも、みなさんの光になれるようなバンドでいたい」という想いや、「たくさんの笑顔を観るためにがんばっている」という気持ちを伝えてくれたこと。彼らは、「心が疲れたとき、何時でも僕らは此処で待っているから」とも語ってくれた。裏を返せば、ファンたちがν[NEU]に心の救いを求める限り、彼らはその想いをしっかり受け止め、何時までもパワーに変えて返してくれるということだ。
7月からは、結成5周年を記念した全国ワンマン・ツアーもスタート。その頃には、新しいシングルの発売も予定されているように、まだまだ躍進し続けてゆくν[NEU]。彼らの成長っぷりを、これからも楽しもうじゃないか。僕らも、彼らも、まだまだ夢の途中。見えない先の未来へ向かい、無我夢中で走り続けている仲間であり、同志なんだからさ。
TEXT:長澤智典
<5th Anniversary★ONEMAN TOUR 2014>
#01 7/06(日)渋谷REX(FC限定)
#02 7/07(月)渋谷TSUTAYA O-WEST
#03 7/12(土)神戸VARIT.
#04 7/13(日)広島NAMIKI JUNCTION
#05 7/18(金)岡山IMAGE
#06 7/20(日)大阪MUSE
#07 7/21(祝)名古屋ell.FITS ALL
#08 7/26(土)高崎CLUB FLEEZ
#09 7/27(日)新潟BLACK STAGE
#10 7/30(水)新横浜NEW SIDE BEACH!!
#11 7/31(木)滋賀U☆STONE
#12 8/02(土)熊本DRUM Be-9 V2
#13 8/03(日)福岡DRUM Be-1
#14 8/08(金)仙台MACANA
#15 8/10(日)長野CLUB JUNKBOX
#16 8/16(土)郡山#9
#17 8/17(日)HEAVEN'S ROCK 宇都宮
#18 8/23(土)京都MUSE
#19 8/24(日)金沢AZ
#20 8/30(土)HEAVEN'S ROCK さいたま新都心
#21 8/31(日)柏PALOOZA
#22 9/05(金)札幌KRAPS HALL
#23 9/06(土)札幌KRAPS HALL
#24 9/28(日)渋谷AiiA Theater Tokyo
チケット料金(~3/31):3,500円(消費税込/ドリンク代別)
チケット料金(4/01~):3,600円(消費税込/ドリンク代別)
FC先行チケット受付期間
2014.1.26(日)22:00 ~ 2014.3.24(月)23:00
※規定枚数になり次第終了致します。
先行チケット受付期間
2014.1.26(日)22:00 ~ 2014.3.24(月)23:00
※規定枚数になり次第終了致します。
http://www.getticket.jp/g?t=r9fkw2y
[問]ディスクガレージ
050-5533-0888(平日12:00-19:00)
一般チケット:2013年4月5日(土)~各プレイガイドにて発売
※7/06(日)渋谷REXは一般発売がございません
◆ν[NEU]オフィシャルサイト
この記事の関連情報
ν[NEU] × mitsu、共催イベント<Thank you for 渋谷REX>にHEROとビバラッシュ
ν[NEU] × Waive、ツーマン<光跡>を12月開催
ν[NEU]、テレ東音楽番組『プレミアMelodiX!』でデビュー曲の2024年ver.披露を予告
ν[NEU]、本日8月19日21時よりフリーライブをゲリラ開催
ν[NEU]、“希望と絶望”のハロウィン公演<ラストロリータ 〜最後の晩餐〜>を10月開催
ν[NEU]、謎の画像とメッセージ“2024.10.05 渋谷REX”
【インタビュー】ν[NEU]、完全完結を掲げたバンドのラストメジャーデビューアルバムに永遠「一発録りによる今の音を」
ν[NEU]、3部制フリーライブを池袋サンシャインシティにて7月開催
ν[NEU]、TBS音楽番組『PLAYLIST』に出演決定