【インタビュー】分島花音、独自の感性を持つ女性シンガーが考察するhideの確固たる魅力

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私の印象としてはhideさんはヴィジュアル系の根本。
先頭をきってやっている人、という印象がすごくあるんです。


――では、ここからはそんな分島さんとhideさんの接点を探っていきたいと思うんですが。hideさんを知ったきっかけは?

分島:ヴィジュアル系、ロック系が好きなお兄ちゃんがいる友達がいて、その子から教えてもらいました。普段はずっとクラシックを聴いていて、J-POPとか洋楽とかはまったく聴いてなかったので本当に知識がなかったんですよ。でも、それだと周りの話題についていけないから、自分の周りにいる人が聴いているものを聴かせてもらったりもしていて。そのなかで、友達がhideさんを聴かせてくれたんです。小学生の頃でした。

――hideさんの印象はどうでした?

分島:一番印象に残ってるのは、髪の毛がピンクでジャージの衣装を着てたときのhideさん。インパクトがすごいな~と。当時、ほとんどお化粧されてるアーティスさんを見る機会がなかった私にとっては、不思議な感じがしました。だから、私の印象としてはhideさんはヴィジュアル系の根本。他にそういうことをやってる人がいないなかで、先頭をきってやっている人、という印象がすごくあるんです。ヴィジュアル系のなかにもいろんなジャンルがあると思うんですけど、hideさんはそれとは色が違う、別枠にいらっしゃる気がします。私の印象では、ユニークな要素、遊び心を取り入れている、カッコいい方。hideさんはどのジャンルのアーティストだとかは関係なく、hideさん。そんなヒストリーを成形された方なんじゃないかなって思います。

――音楽的にはどうでしょうか?

分島:発信しているものは“このジャンルだから”と狭めないで、一般の人や世界に通じるメロディー、音楽を作ってた方だなと思います。だから、時代が経ってもまったく古く感じないし。カバーをしてても、いまの音楽にフィットするんだと思います。当時から、今の音楽に通用するものを作ってらっしゃったんだなと思いましたね。どうしてもトレンドを追ったサウンドって、時間が経っちゃうと“古いな”っていう印象があったりするんですけど、hideさんの音楽は全然そういうのを感じないなってカバーしてみてあらためて感じました。

――ノンジャンルで世界を限定しない無国籍感のある、時代を飛び越えても通用するような音楽を、hideさんは作っていたんですね。

分島:日本人の感覚でトレンドを追うことなく、自分が聴いてきたいろんな曲、曲の持っている世界観を常に自分のものさしで測っていたのかなと思いました。hideさんなりの感覚で、自分の中に生まれていったトレンドに従って作っていた。だから、曲ごとにいろんなhideさんがいながらも、どこをかいつまんでもhideさんはhide さんで。それが、時代に関係なく、成り立つ楽曲にもなっていったのかなと思います。

◆一人一人が個別のジャンルを確立して
自分がやりたいことを自己表現している時代なのかなという気がします。


――hideさん自身、そこを見据えて曲作りをされていたんですかね。

分島:意識せずともそうなってたのかなと思ったりしますね。こうして、時代とか周りのニーズに流されないで自分が作ったものを受け入れてもらって評価されるというのは、アーティストとしてはすごくカッコいいことだなと本当に思います。hideさん自身が時代もジャンルも超えてもアーティストに影響を与え、トレンドを発信し続けているわけですから。

――今の時代、そういうトレンドセッターはいると思いますか?

分島:目立つ代表というのがいないだけで、どんどんそれが多様化していってるんだと思います。例えば、原宿のひとつをとっても、いろんなジャンルがあったりするので。hideさんみたいに、トレンドに流されないで自分のものさしで自分が表現したいものをできる人は確実に増えてきてるんじゃないかなと私は思いますね。それが多様化してるからこそ、そこを先頭切って誘導する役割の人はあまり目立たなくなってるだけで、一人一人が個別のジャンルを確立して自分がやりたいことを自己表現している時代なのかなという気がします。

――分島さんも自己表現という意味では独自のスタイルを持ってらっしゃる気がしますが。

分島:私は自分がこれいいな、面白いなと思ったものはジャンルに関係なく取り入れるようにしてますね。基準をジャンルに置くのではなく、自分に置いて様々なジャンルからかいつんでいくというのが自分のスタイルには合っている気がします。

――−基準を自分に置く。そこはhideさんと共通している部分ですね。

分島:いえっ……おこがましくてそんなこと言えません(照笑)。

インタビュー&文◎東條祥恵

『hide TRIBUTE Ⅵ -Female SPIRITS-』
2013年12月18日
TKCA-74017 ¥3,000(tax in)
1.AMIAYA 「ROCKET DIVE」
2.mini 「In Motion」
3.chay 「FLAME」
4.分島花音 「Beauty & Stupid」
5.詩音 「HURRY GO ROUND」
6.青山テルマ 「TELL ME」
7.MAY'S 「MISERY」
8.JAMOSA 「GOOD BYE」
9.小柳ゆき 「ever free」
10.倖田來未 「ピンク スパイダー」
 全10曲収録
(※倖田來未 「ピンク スパイダー」は既発音源を収録)

『hide TRIBUTE Ⅶ -Rock SPIRITS-』
2013年12月18日
TKCA-7401 ¥3,000(tax in)
1.氣志團 「ROCKET DIVE」
2.D'ERLANGER 「限界破裂」
3.J 「FLAME」
4.筋肉少女帯 「DICE」
5.GLAY 「MISERY」Remixed by INA
6.CUTT 「POSE」
7.THE CHERRY COKE$ 「D.O.D.[DRINK OR DIE]」
8.THE NOVEMBERS 「DOUBT」
9.ZEPPET STORE 「GOOD BYE」
10. 森雪之丞 with 今井寿(BUCK-TICK) 「EYES LOVE YOU~Ver.2013」
11. THE PINK SPIDERS [Shame,PATA,CHIROLYN,JOE,INA] 「ピンク スパイダー」
全11曲収録
(※GLAY 「MISERY」は既発音源をINAが新たにリミックスした音源を収録)

New Single
「signal」
2014年2月19日発売
[MV付き特別盤]CD+DVD
品番:1000464911 POS:4548967065961
価格:税抜¥1,800 税込¥1,890
[通常盤]CDのみ
品番:1000464912 POS:4548967065978
価格:税抜¥1,200 税込¥1,260
[MV付き特別盤]
CD収録曲
1.signal
作詞:分島花音 作曲:分島花音 編曲:千葉"naotyu-"直樹
※TVアニメ『ストライク・ザ・ブラッド』新エンディングテーマ
2.タイトル未定
3.signal (instrumental)
4.タイトル未定 (instrumental)
※DVD収録内容
中東・ドバイにてロケ敢行「signal」Music Video
[通常盤]CDのみ
※CD収録曲
1.signal
作詞:分島花音 作曲:分島花音 編曲:千葉"naotyu-"直樹
※TVアニメ「ストライク・ザ・ブラッド」新エンディングテーマ
2.タイトル未定
3.signal (instrumental)
4.タイトル未定 (instrumental)

◆hide ROCKET DIVE 2013-14" オフィシャルサイト
◆分島花音 オフィシャルサイト
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