【ライブレポート】吉川友がセクシーに挑戦。サンタコスに後藤真希カバーも

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吉川友が、12月23日に定期イベントの第2回となる<Early Christmas Snow ~定期的にイベントしてみっか!~>を秋葉原にあるAKIBAカルチャーズ劇場にて開催した。

◆吉川友 <Early Christmas Snow ~定期的にイベントしてみっか!~> 画像

“クリスマスイブイブ”ということで、この日、きっかはサンタコスで登場。そしてステージの高さがさほどなかったことや、イス席は着席しての観覧だったこともあって、きっかサンタは事あるごとに客席に降りていき、友フレ(吉川友フレンズの略。ファンのこと。)の中に入って一緒に盛り上がった。

公演タイトルにも入っている、心あたたまるまるウインターソング「Early Snow」からスタートしたライブ。ミニスカサンタながら、「歌詞がわかんない」と、「ジングル・ベル」を鼻歌で歌いきる適当っぷりで、いつも通りの展開を見せる。ちなみに今回は、セクシーで大人なきっかをイメージしたそうで、「ミニスカに絶対領域で、後ろ向くとワカメちゃんみたいにパンツ丸見えよ。だからあえて下(半身)は見ないでほしい。」と、セクシーさをアピールしたいのか恥ずかしいのかどっちつかずな感じで、ともあれファンからの熱い声援と視線を浴びていた。

さらにクリスマストークは続く。「クリスマス、誰と過ごすんですか? ひとり? あはははは。」と、ひとりで過ごす友フレをあざ笑い、恋人と過ごすという友フレには「ほんと?」と、何をどう判断してなのか、まったく信用しようとしないきっか。そして最後に「クリスマス、アイドルのイベントに行くよ、って方?」と質問。客席からは意外と手が挙がらず、「嬉しい。意外と少なかったことに対して嬉しい。いや、みんな挙げるんじゃないかと思った。それだけでクリスマスプレゼントだわ。」と、喜んでいる。なお、ここまで、客席は暴君・吉川友の言動に爆笑に次ぐ爆笑である。

「サンタさんっていますよね。なんとかランドに。ネバーランドみたいな。……フィンランド? あ、フィンランド? サッカーの強いとこだ。……あ、それイングランドだ(笑)」と、客席を置き去りにしてのひとりボケツッコミも見せたところで、「ヒラヒラ星」「ドラマチック」とアッパーな楽曲を、客席に降りて300人分のサイリウムの中でパフォーマンスする。「行くよー!」と、叫んだ瞬間、きっかは客席へと猪突猛進。撮影している側からすると、突然、視界からその姿が消えてしまうため、「どこへ行くねん!」と叫ばずにはいられない。

また「ずっとずっとずっと君がスキだ」のイントロでは、「みんなで一緒に歌ってくださいね! せーの! ずっとずっとず、間違ったー!」と、みんなに歌えと言っておきながら歌い出しのタイミングを間違えるという“ハプニングの神”を降臨させる安定ぶり。その後も歌詞が飛んでごまかしたりしていたが、逆に考えると、きっかのパーフェクトな歌を望むならばCDを聴けばいいわけで。ライブに足を運ぶ友フレの多くが望んでいるのは、“ライブでの吉川友”であり、ハプニングこそライブならでは。何より「ずっとずっとずっと君がスキだ」で、客席を巻き込んでの大盛り上がりとなった事実こそがその証明……なのだが、これを握手会などで本人にそのまま伝えると、奴はすべてを自分の都合の良い方向に解釈するので注意しよう。“わがままボディ”というフレーズを手に入れたことで、なんだかダイエットしなくてもいいような風潮に変えてしまったきっかは、思いのほか策士である。

また、そろそろ新曲がほしいきっかは、「スタッフさん、きっかへのプレゼント。物じゃなくていいんで、新曲ください!」とPA卓にいたチーフマネージャーやレコード会社担当者へ新曲をおねだり。そして「今、(一緒にくださいって)言った人、絶対買ってくださいよ。」と念を押して、「(会場キャパの)300人が、ひとり100枚でしょ。……すごい、3万枚。下手すりゃ1位取れちゃう。」と算盤を弾く。

ちなみにきっかはセクシーでダンサブルな新曲がほしいそうで、今回のライブでは、そんなきっかのイメージにぴったりな、偉大な先輩の楽曲をカバーして初披露する。「誰の曲か、わかりますか?」と問いかけるきっか。なおこの発言は第3公演でのことだったので、この前の回に参加していた友フレは当然答えを知っている。にも関わらず、トークの流れを壊さないように配慮してか、見当もつかないような表情・仕草を見せている。これに機嫌をよくしたのか、きっかは、「セクシーで、ソロで、歌って踊れる。」とヒントを出していく。

熱心な友フレなら、いつぞやのライブ中に、きっかがカバーしたいと言ってサビをアカペラで口ずさんでいた曲があったことを思い出したはずだ。そう。それは9月に行なわれた<吉川 友 SPライブ2013秋 -Best of YOU!->の昼公演。あの時、確かステージ上できっかは、「違う 違う そうじゃ そうじゃなーい♪」と、鈴木雅之「違う、そうじゃない」を口ずさんでいた(詳細は過去記事参照)。思えば、鈴木雅之は男のセクシーな色気たっぷりのソロボーカリスト。そしてラッツ&スター(シャネルズ)では踊ってもいた。そう、誰もがきっと、鈴木雅之の顔を真っ先に思い浮かべたはず。……なのだが、ここできっかが歌うのは、過去、BARKSのインタビューでも名前を挙げていた後藤真希の楽曲だった。

きっかは、後藤真希「愛のバカやろう」と「スクランブル」の2曲のカバーを披露する。ハロプロエッグ時代、先輩たちの歌唱法を真似して覚えていたいうこともあって、きっかの歌い方はポイントポイントで後藤真希のそれを彷彿とさせる(そもそもきっかの声質は後藤真希の声質に似ている)。特に「スクランブル」は、きっか自身も自分のイベント終了後に駆けつけた、2011年12月の後藤真希活動休止前ラストライブ<G-Emotion FINAL ~for you~>でのごっちんの姿と重なるものがあった。

さらにきっかからは、自身、ハロプロエッグ入りのきっかけとなった<モーニング娘。Happy8期オーディション>(合格者:光井愛佳)で、一緒に最終審査まで残ったメンバーのひとり、佐藤すみれ(AKB48)とご飯に行った時の話も。ふたりの間で、最終まで残ったメンバーと、またオーディションの時に泊まった合宿所でお泊り会をしたい、という話が出て盛り上がったそうだ(さらにそのお泊り会を吉川友が行なっているUSTで配信すれば、みんなも嬉しいし、きっかもいろんな意味で嬉しいという)。そして、「クリスマスプレゼント、新曲と、また合宿のメンバーで集まりたいな。プレゼントしてください。集まる機会を!」と、大人の人たちにプレゼントをねだる、サンタクロースなのであった。

イベントでは、アニメ『きらりん☆レボリューション』から生まれた、久住小春と北原沙弥香とともに結成されたMilkyWayの楽曲「はてはてな」「タンタンターン!」も、当時のあどけなさを思い出させるほどの可愛さで披露される。ただ、当時の吉川友を知っている人からすれば、5年経った今の吉川友こそが“はてはてな”。

……もちろん、みんなの“きらきらきら おひさまの ように”なっている、という意味である。

そんな“おひさまきっか”を象徴する「ハピラピ ~Sunrise~」からはラストスパート。最後までスタミナを切れさせることなく、わがままボディ全体を使っての「Sweetie」の熱唱などアップチューンの連続で、“ステージと客席が一体となって盛り上がるライブ”というコンセプトを見事に具現化してみせた。

アイドル界のモンスター・吉川友がぞんぶんに暴れまわったイベントだったが、ラストのMCでは、ちょっとシリアスな面も見せる。2014年に開催が決まっている、THE ポッシボー、アップアップガールズ(仮)との3マンライブに触れて、「今回の3マンは、アプガとTHE ポッシボー、素敵なライバルがいるので、違った吉川友が見れるのではないかな、と。お互い、力つけてきて、いっぱいライブこなして、たくさんのファンの方に囲まれて頑張っているので、吉川友も負けられないなと。」「吉川友ってこんないいファンがいるんだぞ、っていうのをね、ちょっと見せつけたいなと。そして、吉川友、ソロだけどすごいんだぞ、というのを見せつけたいと思っています。」と、きっかはひとつひとつの言葉を噛みしめるように意気込みを語っていく。

「来年は2組とそのファンの心に、大きな爪痕? ホントはなんていうんでしたっけ? ……傷跡! そう(ドヤ顔)。……あ、爪痕で合ってます? 爪痕をね。んー、傷跡でいいや。大きな跡を残したいなって。その跡は一生治らない。深い傷を残したいなと。今まで浅い傷しか残せなかったので、今度こそは倒すぞ。」── 吉川友

そして、2014年の吉川友と、友フレにとっての決意表明ともいえる「ここから始まるんだ!」で、AKIBAカルチャーズ劇場に舞い降りた素敵なサンタさんが魅せたイベントは締めくくられたのだった。

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── おつかれさまでした。終わったばかりの一言をどうぞ。

きっか:今ね、たこ食べたい。(周りの関係者、爆笑)

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text and photo by ytsuji a.k.a.編集部(つ)

【ライブ情報】
THE ポッシボーvs.吉川友vs.アップアップガールズ(仮)~吉川友とポッシポッシガールズ(仮)~
2014年
2月6日 東京・新宿BLAZE 18:00開場 / 18:30開演
2月8日 大阪・梅田シャングリラ 16:30開場 / 17:00開演
2月23日 愛知・伏見JAMMIN 17:00開場 / 17:30開演
3月8日 宮城・仙台darwin 17:00開場 / 17:30開演

定期公演・東名阪TOUR
1月25日 東京・AKIBAカルチャーズ劇場
2月1日 愛知・HeratLand STUDIO
2月2日 大阪・心斎橋CLUB DROP


◆BARKSアイドル
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