【ライブレポート】フラテリス、改めて思い知らされる圧巻の底力

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10月にニュー・アルバム『We Need Medicine』をリリースし、2014年春に<PUNKSPRING 2014>で来日することが決まったフラテリスが、11月24日、ロンドンのShepherd's Bush Empireで公演を開き、熱いパフォーマンスを繰り広げた。

◆フラテリス画像

新曲「This Old Ghost Town」からスタートしたこの夜のショウで、バンドは「Chelsea Dagger」「Henrietta」「Whistle For the Choir」などのヒット曲に交え3rdアルバム『We Need Medicine』に収録される11曲全てをプレイした。

安定した演奏力とほどよい爆音でスタートしたパフォーマンス。2曲目の「Baby Fratelli」では大合唱にはじまり、早くもモッシュが巻き起こった。フラテリスの魅力は、抜群に演奏が上手く、ブルースロック・ファンを唸らせるような渋いパフォーマンスを見せる一方、シンガロングできるポップさ、そしてモッシュやクラウド・サーフィングが続出する激しさを同時に兼ね備えているところだ。とくに、力強く激しくも正確に刻まれるドラム・ビートは圧巻。このうねりに巻き込まれないでいるのは困難だ。

曲ごとにミュージック・スタイルが変わろうとも最初から最後までオーディエンスの反応は熱く、大ヒットしたデビュー・アルバム『Costello Music』の曲だけでなく、「Seven Nights, Seven Days」「We Need Medecine」「Jeannie Nitro」といった新曲も同じように迎えられた。

会場を見渡すと、10代から中高年、40~50代の女性の姿も少なくなく、彼らの音楽が幅広い世代に受け入れらているのがわかる。正直言って、1st、2ndにくらべると新作のセールスは振るわなかったが、改めて彼らの底力と確固たるファンベースを実感させるライヴだった。

この夜のセットリストは以下の通り。
「THIS OLD GHOST TOWN」
「BABY FRATELLI」
「WHISKY SAGA」
「VINCE」
「THIS IS NOT THE END OF THE WORLD」
「FLATHEAD」
「WHISTLE FOR THE CHOIR」
「SHOTGUN SHOES」
「SEVEN NIGHTS SEVEN DAYS」
「EVERYBODY KNOWS」
「SHE’S NOT GONE YET, BUT SHE'S LEAVING」
「JEANNIE NITRO」
「FOR THE GIRL」
「ACID JAZZ SINGER」
「HALLOWEEN BLUES」
「BABYDOLL」
「HIPPY/COUNTRY BOYS」
「WE NEED MEDICINE」
「HENRIETTA」
「UNTIL SHE SAVES MY SOUL」
アンコール
「ROCK N ROLL WILL BREAK YOUR HEART」
「RUNAROUND SUE」
「CHELSEA DAGGER」
「HEADY TALE」

<PUNKSPRING 2014>は3月29日幕張メッセ、3月30日神戸ワールド記念ホールで開催。第1弾としてフラテリスほか、バッド・レリジョン、ザ・ハイヴス、Coldrain、SiM、10-Feet、スナッフらの出演が発表されている。

Ako Suzuki, London
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