【ライブレポート】RUVISH、「ガラクタでもその人の宝物になれたら…」

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サツマイモの日でもある10月13日(日)、池袋EDGEにてRUVISHによる2ndワンマンライブ<芋Rock>が行なわれた。入場し、ドリングバーに立ち寄るとメンバー自ら書いた芋ロックドリンクの文字が目に飛び込む。そんな来場者をわくわくさせるような茶目っ気たっぷりな粋な計らいに、開演前から目いっぱい楽しませようというRUVISHのこの日に賭ける思いと意気込みを感じられた。

◆RUVISH画像

そしていよいよ定刻になると客電が消え、スクリーンが下りる。映画の幕開けを知らせるようなコミカル、かつ、そこへひとりずつメンバーの写真が映し出されるというスタイリッシュな演出に、今か今かとその登場を待ち侘びていると、駈け込むようにステージに現れるメンバーたち。それを大きな歓声とデスボイスで観客が迎えた。幕開けを飾ったのは第一弾シングル収録曲「CLIPPER」。レオンは早速、持ち前の伸びやかな歌声で、“ありのままに響け”“がむしゃらに進め”と、この日のライブを導くように歌い上げ、勢いよくスタートは切られた。レーザー光線の交差する中、間髪入れずに始まった「R.I.P High R.I.P」。軽快なリズムに合わせてメンバーとの掛け合いを楽しみながらジャンプし、序盤から見事に息の合った演奏と、タオルを振る観客との一体感を見せつけた。

MCの第一声で「最高な一日の始まりだ。その時間はもう始まっている。後悔したくねーんだよー!」と言い放ち、更に観客のテンションを上へと引き上げていく。その後、耳に心地よいベースのリズムの響く「幸せ分の一」では、ジャジーな一面も見せ、中盤に入るとミディアムテンポのナンバーも披露。HIROによるアコースティックギターの演奏から静かに始まった「輪廻」では、生という重厚なテーマを、後半へ向かうに連れて壮大な景色にして描き、裏側に抱える闇を表現できるからこそ、明るさ楽しさを形にすることのできるバンドの底力を見せていた。それから、温もりのある音色を奏でた「星空moment」へ。ミラーボールが周り、夜空に星が散りばめられたような光景と、星座のようにメンバーとファンの繋がりを感じさせる歌詞がシンクロしていた。

「ここから行くぞー!」と呼びかけ「Majestic」のイントロが流れると歓喜の声を上げる観客。一瞬にして場内はダンスフロアへと化し、レオンの歯切れのいい歌声とキレのいい演奏に身を揺らす。また、6ヶ月連続リリースの11月のシングルとなる新曲「Friend Shit」をここで初披露。「これまでのRUVISHになかった手扇子を取り入れた楽曲だ」とレオンから説明があると、それを琉霞はパラパラとはき違えて踊って見せ、笑いを誘っていた。レオンはそれまでの歌声から一転してデスボイスを轟かせるも、それに観客は待ってましたと言わんばかりにすぐさまヘドバン、逆ダイで応え、初披露と思えない盛り上がりを見せた。その後もコール&レスポンスを通して、観客と交わす時間を楽しみ、あっという間に辿り着いたラスト。「そんなんじゃ終われねーよなー!」と煽り、本編最後を飾ったのは「INFINITY」。最後まで激しさ、ダイナミックさを放った演奏と、爽やかさ、しなやかさも持ち合わせた歌声が駆け抜けた。

鳴り止まないアンコールに応えて再登場したのは琉霞とyuhsuke。yuhsukeは 観客を手拍子で煽り指揮を取りながら、琉霞とリズム隊セッションを繰り広げた。他のメンバーもアンコールらしく、琉霞お手製のTシャツで着て登場。そこからまだまだ勢いは止まらずに突入した「BreakDown」。晴樹とHIROのツインギターの並奏、それをまくし立てるような激しいドラム、と楽器同士がせめぎ合い、また観客もしゃがんでジャンプを繰り返すなど、互いに底なしのパワーをぶつけ合った。

そして、改めてメンバーひとりひとりからのラビッツ(ファン)への思いが告げられた。晴樹は「僕は人を笑顔にすることが好きです。そうすることが自分らしい生き方だと思っています」と、これからもそれを使命に、音楽を持って笑顔を咲かせることを誓った。yuhsukeはツアーを振り返り、「RUVISHの成長の見えたツアーでした。これからもRUVISHを愛してあげてください」と、率直な思いと共にファンへ感謝の気持ちを述べた。そんなしんみりしたムードのところへ琉霞らしく「今も夢は諦めていない!」と立ちはばかる壁と向き合いながら、これからも攻め続ける頼もしい姿を見せた。

そしてHIROは「よくライブ中に“何もかも忘れてしまえ”って言うけど、みんなの抱えてるものって忘れられないと思う。だから僕たちRUVISHがいい曲を作ることで、みんなの一部になりたいと思ってる」と、ガラクタでもその人の宝物になれたら、という思いを込めてバンド名を名付けた原点に立ち戻ってメッセージを伝えた。最後レオンは「ある人に“かっこいいよね!”って言われて、すごくモヤモヤしたことがあって。だけどそれは、誰かにかっこいいと言われたくて歌っているんじゃない、僕はRUVISHがかっこいいと言われたいから歌っているんだ、ということに気づきました。そのために努力を惜しまない。だからみんなに「宜しく」とは言わない。僕たちを見ていてください。」と語った勇ましい姿は、今後へ更なる期待を募った。

最後、その5人の思いを継ぐように、ラビッツに贈られたのは「LOVERS」。ポップな曲調に合わせて、出会いの喜び、そして今ある幸せを噛みしめるように歌われ、メンバーはセンターに寄り添い満面の笑みを浮かべていた。自ずと観客隣同士手を取り合い、最後「Uhh~RUVISH!」の掛け声に合わせてジャンプをすると、大きな歓声と拍手が巻き起こり、惜しまれる中この日のステージをあとにした。

RUVISHというガラクタがラビッツにとって宝物となって光り輝いていた姿は、見ている者の背中を押し、またRUVISHにとって紛れもなくラビッツこそがかけがえのない宝物であることを確信した日となったであろう。次回のワンマンライブ「Gaki⇔Rock」は結成2周年の日となる5月5日に高田馬場AREAにて開催が決定。RUVISHと更に多くのラビッツが手を取り合い、当日を迎えることを楽しみに待っていたい。

文:金川彩子

<RUVISH 2ndワンマンライブ「芋Rock」>
1.CLIPPER
2.R.I.P High R.I.P
3.ユメのカケラ
-MC-
4.BRAVE RAY
5.幸せ分の一
6.輪廻
7.紡鳴
8.星空Moment
9.Majestic
-MC-
10.Friend Shit
11.Delight
12.INFINITY
EN1.BreakDown
-MC-
EN2.Dear...
EN3.LOVERS

RUVISH 6ヶ月連続会場限定Single発売
各¥1,000(tax in)
7月31日~「BREAKDOWN」
・特別コンプリートカード
・コンプリートステッカーA
8月31日~「星空Moment」
・特別コンプリートカード
・コンプリートステッカーB
9月29日~「R.I.P High R.I.P」
・特別コンプリートカード
・コンプリートステッカーC
10月13日~「Dear...」
・特別コンプリートカード
・コンプリートステッカーD
11月12日~「Friend shit」
・特別コンプリートカード
・コンプリートステッカーE
and more...
※各CDには特別コンプリートカード&コンプリート用ステッカー(全6種)封入。6枚全て揃えたお客様にはRUVISHから「RUVISHメンバーオリジナル香水」をプレゼント。全5種類:レオンオリジナル香水、HIROオリジナル香水、晴樹オリジナル香水、yuhsukeオリジナル香水、琉霞オリジナル香水

RUVISH主催ライブイベント<ガラクタロックフェスティバルVol.2>
2013年11月12日(火)
@Shibuya O-WEST
OPEN 16:00/START 16:30
前売り3,800円/当日4,300(税込)
出演:RUVISH、メガマソ、THE BEETHOVEN、UCHUSENTAI:NOIZ、Lycaon、ソウイウモノ
※来場者全員にバンドロゴ入りパスをプレゼント

<RUVISH 2nd Anniversary ONEMAN LIVE[Gaki⇔Rock]>
2014年5月5日(月・祝)
@高田馬場AREA
OPEN 17:30/START 18:30

◆RUVISHオフィシャルサイト
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