ケツメイシ、2年ぶりのツアーを爆笑トークで振り返る。「飲み屋で仲のいい近所のおじちゃんもツアーに来てくれたんです」

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──(笑)。また今回は、「さくら」など名曲の数々をドラマを交えながら披露する「ケツメイシ名曲劇場」という試みも。

RYOJI:「僕のなかでミュージカル的なことと言うか、ケツメイシの曲だけでドラマや映画みたいなことを作れたら、という思いがずっとあった。実現するには難しいなと思いながら。でも今回、以前にリリースした曲をどのように披露しようか? 考えていたところ、このアイデアが浮かんできて、想像以上に完成度の高いものが出来たかなって」

──会場ではすすり泣く人続出でしたよね。

RYOJI:「僕の思いつきで話したことを、脚本家の方がうまく構成してくれましたね。僕も初めて観た時は、思わず泣きそうになったほどでしたよ」

──プロレスを通じて堅く結ばれた男同士の友情をテーマにした内容でしたが、ではこのストーリーも曲選びも、脚本家さんが考えたもので?

RYOJI:「最初に台本に目を通した時、プロレスって書いてあったから『こりゃダメだ』って思ったんですけど(笑)。いいストーリーでしたね。また、ここで披露した曲はいつもと違う構成なので、歌いだしが異なったりして、ちょっと戸惑った部分は最初にありましたけど」

──また、ステージの登場する役者の方々の演技も素晴らしかったですね。MCで、役者さんはプロレス未経験者で、この名曲劇場のためにレッスンを重ねて、リング上で迫力の技を披露されていたとか。

DJ KOHNO:「だから、(主人公役の俳優さんは)公演するごとに身体が大きくなってきて、ついに本公演のラストでは肩があがらなくなったりとか、肉体的にも精神的にもボロボロな状況だったみたいです。ストイックに自分を追い込んで演技してくれたんだなって。でも、実際の舞台では噛んだりとか、自分の役名を間違えて叫んだりとか、やっちゃいけないことをするという(笑)。また、(敵役である)覆面レスラーのマスクが取れたりとか(笑)」

RYO:「取れてるのに、着けようとしないんですよ。それが可笑しくて(笑)」

RYOJI:「(大爆笑)ダメだ。それ、今思い出しても笑える」

DJ KOHNO:「マスク取れているから、すぐに着けるのが当たり前のはずなのに、逆にそれがおいしいと思っているフシもあるんですよ(笑)」

──また、その名曲劇場が評判を呼び、その後の追加公演ではアナザー・ストーリーが展開されましたね(DVDには未収録)。

RYOJI:「時間がないなか、脚本家さん俳優さんなど、みなさん頑張っていただいて、またよいものが出来たと思います」

──そして、終盤には最新シングル「月と太陽」さらにカップリング曲も披露されています。

RYOJI:「ライヴで披露してみて、お客さんのテンションを見ていると、想像以上にパワーを持った曲なんだなと、思いました」

DJ KOHNO:「今までだと、シングルのカップリング曲って、ライヴのセットリスト候補にもあがらなかったんですけど、今回に関しては自然とこれをやりたいよね、って話になったんです。自分達が披露したいと、自然に思える曲が作れてよかったと思っています」

RYOJI:「今回のセット・リストは、(追加公演などで)多少の変更はあったりしましたが、今の自分達を完璧に表現できたものだったなと思います」

RYO:「昔の曲をいっぱい並べてライヴをするのって、とても簡単。それをやらず、今回は楽曲に関してもその他に要素に関しても、いろいろやることができてよかったですね。でも、次は虎を登場させないといけないかも(笑)」

──また、みなさんと同様、ステージを終始盛り上げてくれたダンサーの方々の存在感も大きかったですよね。

RYOJI:「僕ら、全員40歳前後になってしまい、だんだん動けなくなってきているんですよ。それをダンサーの皆さんの若さで補ってもらい、躍動感のあるステージにしたかったので。実際、彼らは飲んでいる時でも目がキラキラしていて、いいものがもらえたなって思いました」

──アンコールのラスト「ボラーレ」は、一丸になってステージを楽しんでいる雰囲気も伝わってきて、みなさんファミリーなんだなと感じました。DVDに収録されているバックステージ/オフショット映像では、スタッフの方々を含めた全員でボーリングをしたりとか、あの結束力の強さはこういうところから生まれていたんだな、と。

RYOJI:「みんな他にもやりたいことがあるはずなのに、参加してくれたりして有り難かったですね。そのおかげで、最初は怖い印象だった裏方のスタッフさんと打ち解けることもできたし、そういうのがいい効果を生み出していると思います」
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