【インタビュー】NoGoD「メタルっぽいお約束が詰め込まれているのが「神髄-FRONTIER-」、ハードロックっぽいのが「神髄-THE POWER-」なんです」
■お約束の部分である神髄の部分を大事にする、というのが、今回のコンセプトでもありましたからね(団長)
──まぁね。たしかに、「THE POWER」は、紛れもないNoGoDの音だし、昔のコピーやカヴァではないし、焼き直しではなく2013年の音なんだけど、そこの伝統芸的なお約束の部分は絶対っていうか。そこにNoGoDらしさが臭うってところも、今回の意図に繋がってる部分なんじゃないかなと。
団長:分かります分かります! そこの伝統芸的な部分あってこそですからね(笑)。実際に、そこを知ってやってる俺たちには、懐かしさも感じる部分なんですけど、今の時代にこんな音楽やってるバンドも少ないですからね、若い子的には凄く新しく感じるんじゃないかなって思うんですよ。
──そうなんじゃないかな。今、厚底の靴が流行ってるようにね。
団長:ですよね! 厚底の靴って昔流行りましたよね?! 俺らが中学の頃、めちゃめちゃ流行ってましたもん!
Kyrie:ファッションもまわるからね!
団長:そうそう。だって知ってる? 今、カーディガンをプロデューサーみたいに肩からかけんの流行ってんだよ!
Kyrie:あ、そうなの?
団長:そうそう。あれがオシャレらしいよ。さらに今どきなのは、斜め掛けらしいけどね(笑)。やっぱ、流行ったモノっていいんですよ! いいから流行るんですから!
──たしかに(笑)。
団長:ハードロックもヘヴィメタルも、その昔、一世代を気付いた訳ですからね。いいんですよ! 暑苦しいだけじゃないんですよ! どうしても、暑苦しくてうるさい音楽って思われがちですけどね、違うんです! いいんです! みなさん、聴いてみて下さい! それは、音楽の成長の過程で生み出されたモノでもなく、副産物ではなく、現代の音楽を生み出すために必要不可欠だった素晴しいモノなんですよ! 自分たちの世代は、ギリギリ、自分が好きになったアーティストの原点を知ろうと遡って音楽を聴いてた世代だけど、今の若い子たちって、なかなか遡って音楽を聴くことをしないと思うんですよね。だから、もっと遡って知ってほしいんです。今、オマエたちが聴いてくれてる俺たちの音楽は、これなんだぞ、俺たちが愛した音楽ってカッコイイんだぞ! って。みんなに知って欲しかったんです。自分たちの音を通してね。
Kyrie:そういう意味では、「神髄-FRONTIER-」の方は、純度の高いメタルと言えますね。メロディックでスピーディーで、バスドラいっぱい入ってて、っていう。で、「神髄-THE POWER-」の方は、ロックなイメージというか。そこをどう表現していくかっていうのは、さっき言ってもらったような、伝統芸的な部分だったんですよね。様式美的なとこというかね。曲の展開だったりとか、メロディのモチーフの展開の使い方だったりとか、フィルの入れ方、リズムの取り方、そういう細かい部分へのこだわり。ある意味、お約束的な部分ですよね。それがあるからこそ、その年代を感じられるっていう、そんなところを、今回の2作では、徹底的に追求してみたんです。メタルっぽいお約束が詰め込まれているのが「神髄-FRONTIER-」、ロック、もしくはハードロックっぽいお約束が詰め込まれているのが「神髄-THE POWER-」なんです。
団長:そこ、つまり、そのお約束の部分である神髄の部分を大事にする、というのが、今回のコンセプトでもありましたからね。2曲目の「Carnival」は、80年代のハードロックの良さでもあった、お客さんと一緒にシンガロング出来ること、を意識しましたね。この曲には、アリス・イン・チェインズとかみたいな、ハードロックをベースにしたオルタナティブロックのようなイメージがあったんで、あえて、カラッとしていない歌詞を書きましたね。
──なるほど。お客さんと一緒にシンガロングする、というのは80年代ロックの特徴かもね。
団長:そうそう。やっぱり、80年代のロックといえば、僕の中でのイメージは、KISSとかモトリー・クルーですからね。みんなで一緒に徹底的にエンタテイメントするっていうのが、80年代のロックの素晴しいところでもあると思いますからね。ということもあり、今回の方が前作に比べて歌モノが多いですね。
──そうだね。今回はすごく団長の声を感じた1枚でもあったから。いやぁ、声は男前なのになぁ……って。
団長:声は!?
──あ、すいません。声だけは。
団長:いやいや、余計に酷くなってますよ(笑)! 声も、って言っていただけたら……なんて図々しいことは申しませんが(笑)。でも、最初の方でもチラッと話しましたけど、本当に今回は難しかったんです。ただ歌い上げるだけじゃ、ちょっとカラオケの上手いオジさんの歌になっちゃうんですよ、今回のような歌モノって。そこが本当に難しかったですね。
Kyrie:そうそう。そこは本当にジャッジが難しかったですね。80年代のハードロックバンドのヴォーカリストって、カッコ付けて歌ってるんですよね。そこも1つの魅力なので。その空気感を摘むまでに、すごく時間がかかりましたね。そこも前作との大きな違いではありましたね。ギター的には、今回は前回に比べて、ギターの割合が少ないとこですね。今回の方が歌が多いですからね。コーラスが多いのも、今作の特徴。「THE POWER」なんて、ハモリがすごく多いし、声がすごく多いですからね。それもあって、ギターソロも3曲中、1曲しかないですからね。
団長:ヘヴィメタルとハードロックって、同じようなジャンルとして括られていますけど、ちゃんと線引きがあるんだなぁって、自分たちが実際に突き詰めてみて、改めて思いましたね。それもすごく面白かったです。
──3曲目の「浮世ROCKS」は少し和を感じるハードロックだね。
団長:そうですね。「浮世ROCKS」は、逆にカラッとさせたパーティ感を前面に出しましたね。
Kyrie:楽曲面的には、「浮世ROCKS」は、“70年代のテイストを含んだ、2000年以降のハードロック"を意識しましたね。
団長:歌詞の書き方も歌い方も、「浮世ROCKS」が、一番、今のNoGoDの音と歌に近いかなと思いますね。是非とも、前作と今作の2作を聴き比べて楽しんでもらえたら、より面白いんじゃないかなと思います。9月22日からは、この“神髄シリーズ"を引っさげてのツアーも始まりますので、この2作でNoGoDを知ってくれたみなさんは、是非ともツアーにも足を運んでいただけたらと思います。そして、是非とも、胸が躍る感覚を体感して頂けたらと思います。
取材・文●武市尚子
「神髄 -THE POWER-」
9月18日発売
KICM-1463 \1,680(tax in)
01.THE POWER
02.Carnival
03.浮世ROCKS
04.机上の空論 (live version)
05.敬虔 (live version)
※recorded at ASTRO HALL in July 13th, 2013
<NoGoD ONE MAN TOUR-2013 AUTUMN-【神髄】>
9月22日(日)OSAKA MUSE
9月23日(月.祝)OSAKA MUSE
9月28日(土)横浜BAYSIS
9月29日(日)町田THE PLAYHOUSE
10月5日(土)金沢AZ
10月6日(日)新潟GOLDEN PIGS RED
10月12日(土)仙台MACANA
10月14日(月.祝)HEAVEN'SROCK宇都宮VJ-2
10月19日(土)札幌KRAPS HALL
10月20日(日)札幌KRAPS HALL
11月1日(金)福岡DRUM Be-1
11月2日(土)熊本Be-9 V2
11月4日(月.祝)広島ナミキジャンクション
11月9日(土)名古屋M.I.D
11月10日(日)名古屋M.I.D
12月2日(月)赤坂BLITZ
◆NoGod オフィシャルサイト
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