【インタビュー】ナイトメア、クラクラするほどの衝撃作「「Dizzy」はすげぇいいバランスだなと思うんだよね」
8月21日、シングル「Dizzy」とライブDVD/Blu-ray『NIGHTMARE TOUR 2013 “beautiful SCUMS“』を同時リリースしたナイトメア。メジャーデビュー10周年を迎え、発売となる記念すべきシングル「Dizzy」の衝撃的内容、さらには7月にフランスで行なわれた<Japan Expo>でバンド史上初めて海外に進出したことについても話を聞いてみた。
■この仮歌詞がまたすごかったんだよ! 30歳を超えた人が書く歌詞かよって。(RUKA)
■仮タイトルが“ウニ”だったからね。(YOMI)
――シングル「Dizzy」はナイトメア流のサマーソングですよね? それだけでまず驚きだったわけですよ。
RUKA(Dr):そうかな? ただ難しかったけどね。夏を意識して曲を書くのは。だって、夏の曲って明るくてパッパカパーな曲しか思い浮かばなくない? それしか俺の中にはなくて。何を書いたらいいのかすごい大変だった。
――もともと夏という季節も苦手なタイプ?
柩(G):僕はあんまり得意なほうではないかな。
RUKA:俺も。
Ni~ya(B):俺は夏好き。
YOMI:俺も暑いほうが好き。
咲人:わりと好きなほうかも。
――意外とみなさん好きなんですね。で、本作「Dizzy」なんですけど。これ、タイトルは。
RUKA:目眩。
――ですよね。これが、本当に目眩がするほどの衝撃作で。最初はサマーチュンといえど、やはりナイトメアらしいダークな曲だな、YOMIさんの声もいつも以上に低いなと思っていたら。
RUKA:そこまでは予想どおりでしょ?
――ええ、ええ。ダークな夏ソングなんだと思いきや、サビでいきなり爽快感たっぷりの夏がやってきてクラクラ目眩がしましたよ。
RUKA:んははははは。
YOMI:サビは夏っぽい感じなんだけど、そこまでは今までのナイトメアっぽい感じだから、「Dizzy」はすげぇいいバランスだなと思うんだよね。
RUKA:この仮歌詞がまたすごかったんだよ! 本当に30歳を超えた人が書く歌詞かよって。
Ni~ya:どんなのだったっけ?
RUKA:“ウニだウニだ、俺はウニだ”って。
YOMI 仮タイトルが“ウニ”だったからね。
Ni~ya:下(ネタ)は?
YOMI:ないない。普通に高級食材の話。自分がウニになった気持ちで書いたから。
――Ni~yaさんはどうだったんですか? とくにこのサビとかどう思いました?
Ni~ya:曲のなかでこういう清涼感あるサビへ展開していくのは新鮮に感じだけど、違和感は感じなかったよ。
RUKA:デモのときはここまでA、Bとサビの落差はなかったんだよ。みんなそこからこの曲を聴いているから違和感は感じないんだと思う。
――どのタイミングでA、Bとサビの落差がさらに激しくなったんでしょうか。
RUKA:歌はこれ、3本ぐらい入ってるよね?
YOMI:うん。主メロ、その下、上にウィスパーのアタックだけ残した声も重なってる。
RUKA:エンジニアからそのアイデアをいわれて試してみたら、すごいこの人(YOMI)の声がサビでキラキラした声になったんですよ。それがいちばん影響してるんじゃないかな。
――柩さんはこの曲どう思いました?
柩:全然すんなり入ってきましたよ。違和感は感じなかった。
咲人:俺も柩と一緒。すんなり入ってきた。みんなサビが夏っぽいって言うけど、俺の認識はちょっと違ってて。わりとナイトメアの王道ラインというか。展開的に見ると、A、Bが沈んでたり激しかったりでサビでメロディアスになるというのは手法としてウチらのオハコ的なものだから。だから俺はすんなりいけた。
――なるほど。今回RUKAさんの楽曲にしてはA、Bともにメロの抑揚がすごく抑えめなんですけど。そこは?
RUKA:いつも自分が作る曲ってAも良くしよう、Bも良くしよう、サビも良くしようってなるんだけど、そうなるのが嫌で。今回はサビだけとことんいいメロディーを入れて作って、そこ以外はそこまで気張らないで作った。だから、AもBも本来の自分だったらここは(音程を)上げたいなってところも上げないで逆に下げたりしたんだよね。
――歌の最初に今回ブレスが入って英語のささやきが始まるじゃないですか。あそこも今回のドッキリしたポイントでした。
YOMI:ありバージョンとなしバージョンを録ってRUKAさんと一緒にジャッジして入れました。そのあとの英語はRUKAさんにガイドメロ的なものを教えてもらって入れて。
Ni~ya:今回ゾジー(YOMI)さんはアウトロにもエフェクトかけて加工した声を入れてて、いろんな声が入ってるよね?
柩:今回、PVも今回いろいろ加工してて、シンプルなんだけど、みんなにそれぞれに色がついたりして。
咲人:全員衣装にもそれぞれ色が入ってて、それがアクセントになってる。
■次の俺の作風にも関わってくるから、はっきり言いたいこと言ったほうがいいよ。(咲人)
■じゃあ……ヘン!! ぎゃはははー(爆笑)(YOMI)
――では続いて2曲目の「I’m High Roller」。こちらは変態チックでしたね~。
咲人:そう? 俺のなかでは全然こってなくて、普通っていう認識で作った曲だけど。
――これが?
咲人:そうそうそうそう(笑)。手も込んでないし頑張ってないから。
――トリッキーなことはしてないと。
咲人:俺はしてない(笑)。
柩:だから、俺はシンプルだな思った。咲人の曲にしては。いつも咲人が持ってくるデモは細かく構築してあるんだけど、これは土台だけドンと持ってきた感じだったから余計に。こういう転調とか変拍子はよくあるから。
咲人:ここ(ギター隊)はね、認識が近いところがある気がする。
――YOMIさん的にはどうですか?
YOMI:まあ本人がこってないって言うんですからね。やってないんでしょうけど。でも…プリプロの段階からメロは難しかったな~。
咲人:次の俺の作風にも関わってくるから、はっきり言いたいこと言ったほうがいいよ。
YOMI:じゃあ……ヘン!! ぎゃはははー(爆笑)。
咲人:分かった。じゃあこれからはメロはほとんど動かない曲にするよ。
YOMI:いやいや。じゃあ全然ヘンじゃない!!
――どっちなんですかっ!!
YOMI:あのね、どんなものがきても俺はプラスに考えちゃうの。たぶん俺を成長させようとして、あえて難しいものを持ってきてくれたんだなって思うから。
――小節数が足りなかろうが、いきなり変拍子が入ってきたり転調しようが。
RUKA:そういうのはみんなもう慣れてるから。あとゾジーさんに関しては、そういう音楽的な理論を理解することなく突き進む人だから、(ライブのとき)みんながズレてても意外とひとりだけちゃんと合ってたりするの! 他のみんなは小節数考えながらキメを揃えなきゃとかあるけど、そんなこと頭で考えずに体で覚えて突き進んでいくからね。自由なんだよ。自由に突き進み過ぎてみんなとのズレに気づかないときもあるけどな。
YOMI:へへっ(照笑)。
RUKA:そういうときでもコイツは自信を持って歌っていくから。
Ni~ya:俺らがミスってるみたいに見えるという(笑)。
――Ni~yaさんはどう思いました、この曲。
Ni~ya:面白い曲だと思う。演奏面でいうとこの曲の転調はキツい。ライブが怖いね。しっかり頭にたたり込まないとやらかしそう。
RUKA:俺も演奏はこれが一番難しかった。
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