【ライヴレポート】シンディ・ローパー、ハートが感じられる暖かいライヴ@<SUMMER SONIC 2013>
灼熱のなか大熱狂のうちに終わった<SUMMER SONIC 2013>。数々の熱狂的なライヴが展開されたが、そのなかでも特に印象に残ったライヴを紹介してみよう。
シンディ・ローパー姐さんの登場だ。
アルバム『She's So Unusual』でデビューして30周年となる今年、ワールド・ツアーを開催中のシンディ・ローパー。その一環としておこなわれる<SUMMER SONIC 2013>でのライヴ。マウンテン・ステージに「コンニチハ!トウキョー!」の声と共に赤いドレッド風ヘアで黒い衣装に身を包んだのシンディが登場すると、待ちわびた観客から大歓声が贈られた。
バンドはキーボード2台、ドラム、ベース、ギターのシンプルな編成。1曲目の「Money Changes Everything」から、早速客席に降りてどんどん中央まで歩いてファンとふれあうシンディ。こういったサービス精神とシンガーとしての実力が高いレベルで伴っているのがシンディの素晴らしさだ。
曲のエンディングで凄まじく伸びのあるボーカルを聴かせると、観客からは驚嘆の声が挙がる。そして曲は早くも「Girls Just Want to Have Fun」へ。手拍子で盛り上がる観客。ポリリズミックなアレンジされた演奏が小気味良い。「アイラブユートーキョー!」と日本語で煽るシンディ。アップ・テンポな曲が続いた後、「Time After Time」のイントロに大歓声!サビで客席にマイクを観客に向けると大合唱で応える観客たち。
通訳をステージに呼び、漫才のようなやりとりで笑わせながら30周年のアルバムについても紹介。ウクレレ弾き語りでファニーな声を聴かせたり、趣向を凝らしつつも、芯にあるシンガーとしての技量はまったくブレることなくパフォーマンスし続けたシンディ。ラストはすっかりおなじみとなった日本語ナンバー「忘れないわ」をアカペラで歌い上げ、ステージを後にした。いつも聴く者の心に寄り添うように歌を届けるシンディの、変わらないハートが感じられる、暖かいライヴだった。
取材・文●岡本貴之
撮影●西岡浩記
(C)SUMMER SONIC 2013 All Rights Reserved.
<SUMMER SONIC 2013>
8月11日(日)MOUNTAIN STAGE
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