【インタビュー】jyA-Me「この全編デュエットのカバーアルバムは、自分の殻を破って本当にチャレンジに満ちたアルバムになったと思います」

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■男性のマッチョな身体も好きだし
■映画のケンカや戦ってるシーンを観るのが好き


――他ジャンルの方とのコラボレーションという意味では、「ロンリー・チャップリン」の中川晃教さんに、「愛が生まれた日」の角田信朗さんも斬新でした。

jyA-Me:はい。そのお二人は歌声が曲にピッタリだと思って、“はじめまして”でお願いしました。私、ミュージカルも大好きで、一人で渡米してたときはブロードウェイにもよく行ってたんです。中川さんもデビュー曲から大好きなんですけど、お会いしてみたら全ての仕草がミュージカルに見えるほどラインが美しくて、もう、見惚れてしまいました。レコーディングでも互いにセッションしながら、その場のノリでハーモニーも全部作っていって、ホントにヴァイブスを活かせたと言うか。中川さんのおかげで、ブラックミュージックのレジェンドなデュエット曲を私たちらしく、新しい形に仕上げられて感動しました。

――本当にスケールが大きくて、ダイナミックなハーモニーですよね。まるで舞台で歌っているみたい。

jyA-Me:今までは切なさや可愛らしさを歌に乗せていくことが多かったので、ここまでダイナミックに歌ったことは初めてです。基本的に男女のデュエット曲は、男性パートがあるぶんキーが低くなってしまうので、低音で綺麗に歌う練習もしたんですよ。「愛が生まれた日」なんて、原曲よりさらにキーを下げていて。

――角田さんの渋い低音が素敵ですよね。格闘家のイメージが強い人なので、まさかこんなに艶やかな歌声をお持ちとは。

jyA-Me:そうなんです。あの……私、格闘技が大好きなんですよ。

――ええ! この華奢で可愛らしいヴィジュアルからは、とても想像つかない!

jyA-Me:ホントですか?(笑)たぶんボクシング好きだった父の影響から始まって、PRIDEのケビン・ランデルマンとか大ファンなんです! 男性のマッチョな身体も好きですし、映画とかでも殺陣とかピストル、ケンカや戦ってるシーンを観るのが、なぜか好きなんです。自分は競い合うことが苦手で、部活でもチームワークもののバスケとかしてたくせに、でも、だから憧れるのかなぁ。試合でも、あんまりグラウンドになっちゃうとつまんないんですよ。

――グラウンド?

jyA-Me:あ、寝技のことです。もっと派手に、パシーン!とやり合ってほしくなっちゃう(笑)。なので、もちろんK-1の角田さんのことも知っていて、初めて歌声を聴いたとき、“なんて渋くて太くてダンディな声なんだろう!”って、衝撃を受けたんです。それでこの曲に合うんじゃないかなぁってピンと来て、オファーさせていただいて。レコーディングのときも、いっぱい筋肉を触らせていただいちゃいました(笑)。

――なんと(笑)。しかし、お話を伺っているとクラシックにミュージカルと、好きな音楽の範囲が幅広くて。だからこそ、今回のように多彩なジャンルを集めたアルバムにも挑戦できたんじゃありません?

jyA-Me:確かにプライベートではジャンルに囚われずに音楽を聴いていて、アコースティックなものやロック、例えば槇原敬之さんや秦 基博さんも大好きなんです。今、作詞や作曲、トラックメイキングの勉強も始めているので、将来そういった自分の好きなジャンルを取り合わせた楽曲をセルフプロデュースしたい気持ちもあります。でも、なにより心がけているのは、いかに歌に感情を乗せていくかというところですね。

――それはアルバムを聴いても感じました。ただ上手い、ノリが良いだけじゃなく、いかに表現するかというところを追及されていますよね。

jyA-Me:ありがとうございます。私、小さいころから音楽を聴くときは、曲の主人公になり切るのが常なんですよ。失恋したときは悲しい曲を聴きながら夜中に散歩してみたり、ホント、曲に助けられてきた人間なので、自分もリスナーの皆さんが感情移入して主人公になり切れるような歌を歌いたいんです。だから楽しい曲は思いっきり口角を上げて、聴いていて笑顔になれるような声で歌ってみたり、切ない楽曲は泣きそうな口をしながら歌ってみたり、歌い分けというところはすごく意識しているんですよ。そこが私の武器といえば、武器かもしれないです。

――ちなみにjyA-Meさんにとって、歌とは何でしょう?

jyA-Me:もう、生活の一部すぎて、“歌って何だろう?”って考えられないほどなんですけど……。そうですね、心の一部ですね。だから結婚しても、子供ができても一生歌はやっていきたいですし、今の大きな夢はスタジアムで歌うこと。そもそも野外でライヴをすると、客席全員の顔が見えて、すごくパワーを貰えるんですよ。“あ、歌ってくれてる!”とか、“私のタオル持ってくれてる!”とかって具合に。じゃあ、なんでスタジアムに憧れるようになったか?っていうと、キッカケは湘南乃風さんで。この夏に横浜スタジアムでライヴされるっていうのを5月のライヴで聞いたとき、ホントに鳥肌が立ったんです! ストリートから音楽を始めた人がスタジアムに立つなんて、とっても夢のあることじゃないですか。私もいつかスタジアムライヴを叶えて、同じように誰かの感動や“私も夢を叶えられるかも”っていう希望の種になりたい。本当に大きすぎる夢ですが、まずは言葉に出しておくことが大事だと思うので、ここで宣言しておきます!

取材・文●清水素子


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4.ロンリ―・チャップリン with 中川晃教  (original: 鈴木聖美 with RATS & STAR)
5.EVER & EVER with m.c.A・T   (original:内田有紀 & m.c.A・T)
6.世界中の誰よりきっと with JUN (CLIFF EEDGE)  (original:中山美穂 & WANDS)
7.愛が生まれた日 with 角田信朗 (original:藤谷美和子・大内義昭)
8.さよなら 大好きな人 with KONAN  (original:花*花)
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◆jyA-Meオフィシャルサイト
◆jyA-Meオフィシャルブログ
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