【インタビュー】家入レオ「いかにお客さんに楽しんでもらえるかを追求するのがプロ。だから自分らしくいいライヴをしていきたい」

■家入レオの音楽の原点がわかってもらえる
■1st映像作品らしい内容になってると思います

◆家入レオ『LEO ～1st Live Tour～』～拡大画像～

──DVDでは客席フロアも時々映っていて、お客さんもみんないい顔してましたね。

家入：そう！　今回ね、私、会場で見たお客さんの顔とかすごい覚えてるんですよ。大阪では一番前にかわいい女の子たちがいて、楽しそうにしてくれてたなとか。どの会場でもそうやって1カ所1カ所、お客さんからパワーをもらって、すごいうれしかったです。

──DVDの中のレオちゃんも、お客さんと一緒に歌ってる時とかコール＆レスポンスをしてる時、本当にうれしそうでしたね。かと思えば、1曲目の「サブリナ」ではすごい目力で前を見てたり、「Lady Mary」ではセクシーな表情を見せたり。

家入：ほんとですか？　うれしい。いや、うれしいって言っていいのかどうかわかんないですけど(笑)。私は歌う時、曲に入り込んで、その歌の主人公になりきるんです。で「Lady Mary」はある女優さんをテーマに書いた曲なので、そういうふう（セクシー）に見えたのかもしれないですね。

──「Second Dream」では孤独な戦士のように凛々しかったり、「Fake Love」では激しい動きがカッコ良かったし。ああいうステージングは自分で考えてるんですか？

家入：あれは自然と、なんです。“こう動こう”と思って動いてるわけじゃないし、誰かに影響を受けたっていうのもなくて。ただ、勉強のためにライヴDVDは結構観ています。レディ・ガガとか、ローリング・ストーンズとか、矢沢永吉さんとか。で、矢沢さんとかすごいんですよ。練習の時、サウナスーツ着てフードかぶってタオル巻いて、わざと呼吸ができないようにマスクして、あのステージングをやるっていう。

──昔、渡辺美里さんがサウナスーツを着て、体の両側にストーブを置いて練習してるのは何かで観たことがあるけど。

家入：あ、私も観ました！　カッコイイですよね。

──レオちゃんは？

家入：私もサウナスーツを着て練習しました。さすがにストーブは置きませんでしたけど(笑)。でもほんとにそれぐらい練習しないとダメなんですよね。例えば本番で16曲やるとしたら、練習で16曲を3回りぐらいやっておかないと、本番でちゃんと歌えないというか。

──そういう努力ってアスリートにも通じるものがありますよね。ところでMCは、レオちゃんはあらかじめ考えておいて話す方？

家入：ある程度考えて、あとはその場の雰囲気に合わせるって感じです。ただ、MCは不得意なんですよねぇ(笑)。

──確かにDVDを観た限りでは、MC……ちょっと固かったかも(笑)。

家入：あははは(笑)。もっと自分のキャラを出せたらよかったんですが、今回は1stということもあって、ああいう内容にしようってある程度決めてたんです。でも次のツアーからはもっと自分を自然に出していけたらなって思ってます。

──ちなみにみんなの前でしゃべったりするのは……。

家入：不得意です(笑)。私、人見知りがすごいんですよ。それでもまだステージでは家入レオの状態なので何とかしゃべれるんですが、仕事じゃなくなった時の私っていうのは、ほんとに全然しゃべれなくて。知り合って2年ぐらい経ってる人でも、未だに話せない人は話せないですね。

──じゃあ、もしそういう人が近くにいた時はどうなるの？

家入：アウェイ(笑)。何か話さなきゃ、話したいって思うんですが、なかなかできないんですよ。

──でも、それこそMCでも言ってたけど、不器用でうまく伝えられないからこそ、歌で表現してるんでしょうね？

家入：そうですね。だからこそ、歌なんだと思います。でも私の場合、不器用すぎるというか、ほんと、重症すぎると思います(笑)。

──はははは。そういえば今回のライヴDVDには特典映像も付いてて、インタビューやドキュメント映像も収録されているんですよね？

家入：はい。私が音楽を始めたきっかけだったり、こういう意気込みでツアーに臨みましたっていうような、家入レオの音楽の原点みたいなものがわかってもらえる1stらしい内容になってると思います。

──1stワンマンツアーを終えて、一番感じたことって何でした？

家入：音楽の力！　人と人って言葉とかなくても音楽でこんなに近づけるんだと思ったし、皆さんあっての自分なんだっていうのも改めて思ったし、もっと歌いたい、もっといろんな会場でやりたいと思いました。昔、アマチュア時代というか、音楽塾ヴォイスに通ってた時もステージに立ったことがあって、その時は100％自分のためだけに歌ってたんですよね。でも今回のツアーでは“誰かがいてこそ”って思えて、そこが大きな違いだなって思ったんです。もちろんライヴは自分自身も楽しむものだけど、いかにお客さんに楽しんでもらえるかっていうのがプロだと思うし。だから、まだまだ全然ですが、自分らしくいいライヴを追求していきたいなって。

──きっと完成形というのはないんでしょうけど、これからの進化が楽しみです。

家入：そう、完成形はないんですよね。でも完成形がないからこそ楽しいんだと思います。“こうあるべき”みたいなのがないから。普通はあるじゃないですか。例えば、雨がしとしと降っている。それを自分は“雨がギコギコ降ってるな”と思っても、社会に出たら“ギコギコはヘンだよ、しとしとでしょ”って訂正されることがほとんどだと思うんですよ。でも“ギコギコ”が許されるのがこの世界で。それって本当に楽しいし、頑張りたいなって思います。

──うんうん。5月には次なるニューシングルも出るんですよね。曲はもうできてるんですか？

家入：できてます。ライヴと同じで、今までは自分のためだけに歌ってきたんですが、今度の曲はそうじゃないっていう。「サブリナ」で本当の愛を求めていた自分がいて、「Shine」では音楽の大切さが改めてわかって、「Bless You」では自分の過去と向き合った。で、高校を卒業して、それこそ“高校生シンガーソングライター”という肩書きを下ろすことで、自分にとって大切な人というのも改めてわかって。その大切な人……ファンの人たちに向けて歌いたいと思って作ったのが、今度の新曲｢Message｣なんです。明日に向かって一緒に歩いていきたいなっていう想いを込めて作りました。もうレコーディングも終わって、あとはミックスだけなんですが、かなりいい感じになっていると思うので、期待しててください。

取材・文●赤木まみ

『LEO ～1st Live Tour～』
3月27日(水)発売
DVD-VIDEO：VIBL-666　\4,200(tax in)
Blu-ray：VIXL-109　\4,800(tax in)
サブリナ
イジワルな神様
心のカ・タ・チ
明日また晴れますように
Hello
ripe
キミだけ
Lady Mary
Shine
ミスター
Second Dream
Last Stage
Fake Love
Linda
Bless You
Say Goodbye

＜ZIP！春フェス＞
3月27日(水)　東京ドームシティホール
[問]ソーゴー東京：03-3405-9999

＜KANAZAWA GIRLS FESTIVAL＞
http://www.kgfes2013.com/
3月30日(土)　いしかわ総合スポーツセンター メインアリーナ
[問]テレビ金沢 事業部 076-240-9043

◆家入レオ オフィシャルサイト