【インタビュー】lynch.、「考え方次第で何もかもが変わる。すべてはお前次第だよってことを伝えたかった」ニュー・シングル「BALLAD」

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■3月2日でこれまでのlynch.を総決算して一回終わりにし、バンドが今までになく大きな変貌を遂げる

――それでも考えてしまうループが、人生の楽しいところなんだと思いますよ。対するカップリングの「CRYSTALIZE」は直訳すると“結晶化”ですが、果たして何を結晶化しているんでしょう?

葉月:潜在意識とか記憶ですね。思い出したくて思い出してるわけではなく、勝手に夢として再現されてモヤッとして気分悪いみたいな、それだけの歌です。もう、単なる独り言(笑)。これは「LIGHTNING」のデモ提出時期に一緒に出した曲で、ホントは次のアルバムに入れるつもりだったんですよ。でも、ちょっと自分の中のアルバム像が「CRYSTALIZE」にまったく似合わない感じになってきちゃったから、“ここで出していいっすか?”って話をしたら晁直くんに反対された(笑)。

晁直: 個人的にはA面でもいいんじゃないかと思ってたから、カップリングに持って来るのはもったいないなって。歌から始まる曲っていうのも今までに無かったし。

悠介:僕も最初は、こんなにポップに特化していいのかな?って驚いたくらい。でも、レズリースピーカーのレトロ感が曲にハマッたり、でき上がってみたらすごく気に入って。パーティ感的な部分も強いから、ライヴでの反応がすごく楽しみですね。

明徳:ちょっと四つ打ち系なリズムだし、でも、ダンサブルにしすぎちゃうとチャラくなっちゃう気がしたんで、あくまで生のバンドとダンスの美味しいトコ取りを目指しました。

晁直:そのリズムが好きなんですよね。ドラマー的に遊べるから。

――テンポや裏打ちのリズム、間にクラップの入る感じは既発曲だと「an illusion」に通じるところがありますよね。ただ、サウンドの空気感はもっと生々しい。

玲央:ええ。イメージ的に「an illusion」は柔らかくて、逆に「CRYSTALIZED」は力強いんですよ。バンドサウンドに重きを置いてるんで、幻想的っていうよりはリアルな感じがするんですよね。結果、2曲ともポップという振り切ったシングルになりましたけど、リードがポップだからカップリングは激しい曲、みたいなのは嫌だったんです。なんだか固定概念に囚われてる気がして、今までアマノジャクな活動方針でやってきたんだから、思い切って「CRYSTALIZE」も入れちゃおうよって。

――常道からあえて外れるところは、ある意味lynch.らしいですよね。ところで、この曲が似合わないという次回作は、どんなものになりそうでしょうか?

葉月:一番のテーマは僕自身やリスナーの中にある理想のlynch.を、もう1ランク質を上げた形で体現したいってことですね。だから次は、あえて期待を裏切らない! 「LIGHTNING」「BALLAD」と歌モノが続いてることで予想する流れは裏切るだろうけど、だからってメロディを大事にしてないってことではないんです。何より3月2日のZepp DiverCityワンマン以降、バンドが今までになく大きな変貌を遂げるんじゃないかと思っていて、その最大の理由が……あの、僕だけが曲を作るというスタンスが、そこで終わるんですよ。

――結成から丸7年、すべての曲を葉月さんが作曲してきたのに!? では楽器隊も、すでに作曲を?

玲央:はい。まだ出してないですけど、家のPCの中には入ってます。

葉月:他の3人も全員出してますよ。僕が聴いて“いいな”と思う曲もあったし、よりバンド然としたいというか、そういう体制にせよ楽曲のテイストにせよ、なんか生まれ変わりたい感じがしてるんですよね。なので自分的には、これまでのlynch.を3月2日で総決算して、一回終わりにしたいんですよ。当初は<THE FATAL EXPERIENCE>ツアーのファイナルという意味で名づけた“FINAL HOUR HAS COME”というサブタイトルも、おかげで上手く辻褄が合って良かったです(笑)。

明徳:ま、Zepp DiverCityだからって気合入れるわけじゃなく、普段通り良いライヴをできればなと。気合入れてやってるのは毎回のことですからね。

晁直:よく“ライヴばっかりやってるね”って言われるんですけど、自分的には、あんまりそんな風には感じてないんですよね。毎年2回ツアーをやって来たから、もう、それが普通になってて、もっとやりたいくらい。

――確かに昨年末までのライブ・ラッシュから一転、1~2月はイベント数本だけでしたもんね。

悠介:だから身体が動くか心配で(苦笑)。最近は次の制作に向けてずーっと家に引きこもっているから、とりあえず身体を動かせるコンディションにまで持っていかなければなと。特にワンマンは3ヶ月ぶりですから。

玲央:とはいえ、去年の下半期に35本のワンマン含めてかなりの本数やってきてるんで、体力的な部分とかテンション感は身体に沁み込んでるはずなんですよ。なので集大成だからって気負いすぎないように、いつも通りのライヴを……っていうところに尽きますね。ま、どう転んだとしても、楽しんでもらえる内容にはしたいと思います。

葉月:緊張せず普通にリラックスしてやれば、ベストなものはできるはずなんで。行けるのに来なかった人は確実に後悔するライヴをやりますから、用事の無い人は必ず来てください。

取材・文●清水素子

NEW SINGLE「BALLAD」
2013年2月20日(水)リリース
KICM-1433 ¥1,050(tax in)
M-1.BALLAD
M-2.CRYSTALIZE

<「THE FINAL EXPERIENCE #3」-FINAL HOUR HAS COME->
3月2日(土)Zepp DiverCity Tokyo

◆lynch. オフィシャルサイト
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