コルグから待望のライヴ向け本格アナログ・モデリング・シンセサイザー「KingKORG」

ポスト

コルグは、アナログ・モデリング・シンセサイザーのニューモデル「KingKORG」を2月下旬より発売する。

「KingKORG」は、MS-20、Mono/Poly などアナログ・シンセサイザー銘機の設計思想を継承し、Prophecy、Z1、MS2000、RADIASと進化を続けたコルグの本格アナログ・モデリング・シンセサイザーの系譜に連なるモデル。2006年のRADIAS登場以来7年の歳月を経て、ついに新機種が登場することとなった。

ずらっと並んだノブを操り音を変化させる楽しみに、7年の間に進化した技術による新しいエッセンスを加えて、「自分にはきっと扱えない」とこの電子楽器を避けてきた人たちにも、自信を持って勧められる製品に仕上げたという「KingKORG」。同時に、ミュージシャンにとって晴れの舞台であるライヴにおいて、最高のパフォーマンスを約束するシンセサイザーでもあるとしている。

キングの名に相応しいゴージャスなシャンパン・ゴールドのカラーをまとった「KingKORG」の第一の特徴は、初心者にわかりやすく、マニアの要求にも応える強力なオシレーターだ。音源には、新開発モデリング音源XMTを搭載。このXMT(eXpanded Modeling Technology)は、シンプルな操作性で幅広い音色のバリエーションを生み出す目的で開発されたコルグ独自のテクノロジー。通常シンセサイザーの音作りにおいてオシレーターは、1つ1つ調整して組み合わせるという完成した形の見えづらい作業をする必要があったが、本機ではオシレーターの種類と使用する数の組み合わせをアルゴリズム化し、自分が出したい音のベースとなるものを単純に「選ぶだけ」にしている。この組み合わせは最適なものが選定されており、即戦力となる音が簡単に作れる。また、3つのオシレーター ×2つのティンバーにより、分厚いサウンドを作ることも可能。もちろんマニアの要求にも応えるべく、アナログ・シンセサイザーに代表されるノコギリ波、矩形波、ノイズからPCM/DWGS など多彩なオシレーター・アルゴリズムを搭載し、個性的なニーズにも対応する。

名機のサウンドを再現する、こだわりのモデリング・フィルターも注目だ。スタンダードなアナログ・モデリング・フィルターはもちろん、70年代のリードやベースで使われたアナログ・モノフォニック・シンセ、80年代にニューウェーブ系で多用されたポリフォニック・シンセ、コルグのアナログ・シンセの代名詞である「MS-20」など、有名/定番シンセサイザーに搭載されたフィルターを、忠実にモデリングして搭載。さらに、レゾナンス値を上げると自己発振(セルフーオシレーション)する動きも再現、アナログ・シンセ特有の醍醐味を味わうことができる。

エフェクトは、ディストーションやアンプ・シミュレーターなどのPRE FX、コーラスやトレモロなどのMOD FX、ホール・リバーブやMODディレイなどのREV/DELAYと、各6タイプから選べる3系統のマスター・エフェクトを装備。それぞれのタイプ選択のため、個別の専用ダイヤルがパネル上に用意されており、ダイヤルを回して効果を確認しながら最適なものを選び、さらにダイヤルの下に用意されたFXコントロール・ノブで音を仕上げていくことができる。このほかのパネル・レイアウトも直感的な操作を実現したもの。信号の流れに従ったアナログ・シンセサイザーの考え方を踏襲しつつ、現代の技術で一歩進めた形を実現している。コントロール・ノブにはそれぞれのオシレーターごとに最も効果的、あるいはエディット上重要なパラメーターが的確にアサインされており、アナログ・シンセサイザーにおける「ノブを操作して音を変化させる楽しみ」をダイレクトに味わえる。

豊かな倍音と強烈な歪みを加える真空管ドライバー回路の搭載もコルグらしいところ。コルグがこれまで培ったアナログのノウハウを結集し、フル・アナログの真空管ドライバー回路をマスタリング・エフェクトとして搭載。温かみのある音圧感だけでなく、強烈なドライブを与えることも可能だ。

ライブで便利なのが、好みのプログラムをいつでもワンプッシュで呼び出せるフェイバリット機能。8つの(カテゴリー/)フェイバリット・ボタンに合計40プログラムを登録可能だ。

さらに「KORG monotribe」や「MS-20」をアナログ信号でコントロール可能なCV/GATE OUT端子も搭載。「monotribe」向けに専用ケーブルも付属し、「monotribe」を「KingKORG」の鍵盤によって演奏できるようになっている。このほか、ボコーダー機能、バーチャル・パッチ機能、ステップ・アルペジエーター機能を装備。内蔵プリセット・プログラムは200個で、プログラムを管理するライブラリアン・ソフトウェアにも対応。外部接続にはMIDI IN/OUTとUSB端子を備える。


◆KingKORG
価格:126,000円
発売日:2013年2月下旬

◆KingKORG 製品詳細ページ
◆コルグ
◆BARKS 楽器チャンネル
この記事をポスト

この記事の関連情報