【イベントレポート】結成25周年のシャ乱Qが再始動を発表。「あの頃のシャ乱Qをリスペクトしながらステージに立ちます。」

ポスト

2013年に結成25周年を迎えるシャ乱Qが、1月15日、渋谷eggmanにて開催された記者会見で再始動を発表した。

◆シャ乱Q 記者会見 画像

元・フジテレビアナウンサーの富永美樹の司会で、ステージにはつんく♂、はたけ、まこと、たいせいの4人が勢ぞろい。会見では、2年前、東日本大震災で被害を受けた岩手県の陸前高田市や大槌町、遠野市を慰問した際、その移動車の中で25周年のことについて話したことがきっかけになったという再始動への経緯が語られた。

「25周年、知らん間に経ってしまったんですけど、また頑張っていきたいと思います。」── はたけ

「(報道陣に向けて)こんな4人のおじさんのために集まってくれてありがとうございます。頑張りますよ、今年。(富永に「年も取りましたね?」と言われ)とってないですよ! 何言ってるんですか。若返っていきますよ、毎年。」── まこと

「25周年、ほんとにこういう機会でもないと動かない奴らなんで、活動させていただきます。よろしくお願いします。」── たいせい

「思い出せば25年。けっこうあっという間でいたけどね。我々にとって記念すべき25周年を華やかな1年にしたいと思いますので、応援していただければと思います。」── つんく♂

またこの会見の席で、シャ乱Qとして「シングルベッド」を再レコーディングして春にシングルリリースすることを発表。この曲についてつんく♂は、当時を振り返りながら「1年かかって100万枚行くという、“ロックなのに演歌みたいな売れ方やな”と言われ、大切にプロモーションし、いろんな人に楽しんでもらえた曲。これを(リリースしてから)20年経った今、もう一回歌いたいな、ということで。これからレコーディングしますが、愛をこめて歌います。」と、コメント。再レコーディングされる2013年バージョンでは、基本的にはオリジナルを踏襲しつつ、若かった当時のギリギリ感ではなく、大人の余裕から生まれる“色気”を感じさせるアレンジにしたい、とのこと。

過去、1995年から3年連続で『NHK 紅白歌合戦』に出場した彼ら。しかしながら、「シングルベッド」は、シャ乱Qのヒットソングの中で『紅白』で歌ったことがないという楽曲でもある。そこで再始動では『紅白』で「シングルベッド」を歌うことも視野に入れた活動をしていきたいと意気込む。一方でつんく♂は、同じ事務所のKAN、森高千里も25周年であることを挙げつつ「アップフロントとしては(シャ乱Qは)イチオシじゃないと思います。そこがシャ乱Qの惜しいところ。自力で頑張るしかない。だから来年になってもう一回“25周年”って言ってるかもしれない。」と弱気発言。リーダーのはたけも「デビューの時も加藤紀子の陰に隠れた。」と過去を思い出してポツリ。そんな彼らの“面白トークのストロングスタイル”に、言うまでもなく、報道陣や関係者は爆笑につぐ爆笑となっていた。

さらに東名阪および仙台を回るライブツアー<シャ乱Q 結成25周年記念ライブツアー 2013 秋の乱~シハンセイキ伝説~>を開催することも明らかに。このツアーは8月31日のZepp Tokyoからスタートし、9月6日にZepp名古屋、翌7日がZeppなんば大阪、そして9月14日には、仙台イズミティ21で開催される。仙台は彼らがFM局で初レギュラー番組を持った思い出の場所。また同所での公演は被災者の中から観覧希望者を招待する旨もつんく♂の口から発表された。

再始動の第一歩となる「シングルベッド」のライブパフォーマンスも行なわれたこの会見中、なぜかテツandトモが乱入する一幕も。「メンバー全員結婚してるのに『シングルベッド』ってなんでだろう~?」「今日、僕たちがここにいるのなんでだろう~?」と笑いを誘っていた(つんく♂は、かつてテツandトモに楽曲「大田区でプロポーズ」を提供した)。

「25周年。これといってなにもないんですけど、逆に気負わないことがテーマかな、と思ってまして。僕ら、会った時のムードは学生時代からほとんど変わらないので、そのまま気負わないで過ごしていきたいなと思ってます。」── はたけ

「できれば両親がわかる間に、理解できる間に『紅白』に出て喜ばしたい。」── まこと

「自分の人生の中で、半分以上がシャ乱Qということで、だからなにということもないんですが、今年1年、楽しくライブをして、楽しくレコーディングして、「今年よかったな」って終われるようにしたいな。」── たいせい

「それぞれ仕事をやりながらのシャ乱Q活動となりますが、記念の年なので、シャ乱Qとしても実績残したいと思ってます。オリジナルも作っていきたいですし、ツアーもいい結果出したいですし。よい30周年、40周年が迎えられるような25周年にしたいな、と。また、若い子、モーニング娘。とかが観に来ても「シャ乱Qかっこいいなー」「これが原点なのね」って思ってもらえるようなものにしたいですし。自分たちの子供が観ても「父さんってこういうことやってたんだ」ってわかってもらえるステージにしたいと思います。もちろん、“昔のお嬢さん”たちが来ても、「シャ乱Q素敵だわ」って思ってもらえるようなライブにしたいと思っています。全方位の方が楽しめるものにしたいです。(富永から「男性が聞いても共感できる曲もたくさんありますからね。」と言われ) あの頃の青年なりに必死に歌詞を書いてたんですけど、今読んでもね、若いなりにいいこと言ってる。あの頃の感性は今は出せないんですよね。ロック歌手が書く歌詞なんで、今の僕がモーニング娘。に書いてるプロ作家としての歌詞とは違うんで。だから「やるなぁ」って見てます(笑)。あの頃のシャ乱Qをリスペクトしながらステージに立ちます。」── つんく♂

最後に今回の会見の日時と場所について。1月15日とは、地元・大阪の3つのアマチュアバンド「シャッターズ」「乱」「QP」のメンバーが集まり、1989年、シャ乱Qとして初めて大阪バナナホールでライブをした日(ちなみに会見では、当時、ライブの直前にまことの実家が火事で全焼したため、まことは初ライブに参加できなかった、という、妻・富永美樹も絶句する衝撃エピソードが明らかになった)。そして渋谷eggmanは、彼らが上京当時、最初の目標としたライブハウス。さらにこの日、会見準備のため、メンバーは渋谷東武ホテルに部屋をとっていた。このホテル、彼らのデビューのきっかけとなった『第2回 NHK-BSヤングバトル 全国大会』出演時に、NHKが押さえてくれたホテルだったそうだ。

text and photo by ytsuji a.k.a.編集部(つ)
◆ライブレポート チャンネル
◆シャ乱Q オフィシャルサイト
この記事をポスト

この記事の関連情報