【ライブレポート】2013年のハロプロ新春公演が華やかに開幕。OG参加コーナーには里田まいが結婚後初登場

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ハロー!プロジェクト恒例の新春公演が、中野サンプラザでスタートした。初日となった1月2日の<Hello! Project 誕生15周年記念ライブ2013冬 ~ビバ!~>には、シークレットゲストとして、元・ハロー!プロジェクトの里田まいが登場。2012年3月に結婚した楽天の田中将大 投手も関係者席で見守る中、後輩たちとともにカントリー娘。の「浮気なハニーパイ」を披露した。

◆<Hello! Project 誕生15周年記念ライブ2013冬 ~ビバ!~>(モーニング娘。、Berryz工房、℃-ute、真野恵里菜、スマイレージ、里田まい) 画像

誕生15周年を迎えているハロー!プロジェクト。そこで2013年の新春公演には、ハロー!プロジェクトOGが登場するスペシャルコーナーをセットリストに用意(コーナーがない公演もあり)。その初回を飾ったのが里田まいだった。里田にとってハロー!プロジェクトのステージは、約4年ぶり。公の場に登場すること自体、結婚後初めてとなる。

突然鳴り響いた懐かしいイントロに客席から驚きの声を上がる中、ステージ中央から笑顔で登場してきた里田まい。驚きの声が上がる会場で、里田は、後輩たちに混じって「浮気なハニーパイ」をパフォーマンスした(サビのところでは関係者席が設けられている2階席のほうを指さしながら)。さらにMCでは、「(ハロー!プロジェクトのステージに立つのは)もうかれこれ3、4年ぶり……(客席から「4年」の声)4年ですか? あ、4年! 確かな情報ありがとうございます!」と、変わらないトークで笑いを起こす。そして結婚を祝福する歓声と拍手を受けると、「こんなに声援を浴びると、なんか人気者になったみたいに勘違いしちゃう。」とファンに感謝しつつ、引き続きアスリートの妻として仙台でマー君を支えながら、家庭優先で活動していく旨を語った。

ところでこの新春公演、里田をはじめとするOG出演コーナー以外にもいくつかトピックがある。まず大きいのは、真野恵里菜とモーニング娘。田中れいなが出演する最後のハロー!プロジェクト合同コンサートである、ということ。真野は2月23日に開催される中野サンプラザでの卒業公演、田中はモーニング娘。の春ツアーをもってハロー!プロジェクトを卒業する。

初日には、そんなふたりをフィーチャーしたコーナーや演出(最後にステージに降りるのが、このふたりだったり)も用意。またMCコーナーで登場した田中と真野は、以下のように卒業前の気持ちを言葉にしていた。

「今回、マノエリとハロコン最後になるんですけど……(会場から「えー!」の声)。「えー!」だって。「えー!」ていわれたよ。ありがとう。ホントにね、楽しもうって気持ちでいっぱいなんです。2013年は、前半は5月までモーニング娘。をやりつつ、後半はバンドとして活動するんですけど、ハロプロ抜けるわけで、みんなでワイワイガヤガヤやれるのも最後かなぁと思うと「そっかー……」って思うのもあるけど、でも2013年は、すごい夢が広がる年で、れいなの中で。バンドでずっと今まで卒業した先輩とかがおらんけん、未知の世界じゃないですか。だから想像できんところがワクワクするので、がんばりたいなと思います。」── 田中れいな

「私は2月23日に、ここ中野サンプラザで卒業ライブを行なうので、あと1ヶ月半なんですけど、なんかまだ実感が全然なくて。だけどこうやってメンバーと一緒にはっちゃけれるのもハロコンが最後なので、悩んでる時間がもったいないなって。だから悩んでいる時間があったらみんなとお話ししたりいろんなことがしたいなって思ってます。」── 真野恵里菜

また、モベキマスそれぞれの最新曲やリリース前の新曲を一度に観ることができるのも新春公演。中でも3月13日にリリースされるBerryz工房の新曲「アジアン セレブレイション」は、本公演にて初披露。年末に足を怪我してしまい夏焼雅がダンスパフォーマンスを披露できないというアクシデントはあったものの、Berryz工房の7人は、インパクト抜群のゼブラ柄をあしらい、大胆な赤い襟がついたジャケット姿で、体を突き上げてくる太いビートの新曲とともに新春を派手に盛り上げた。

一方、℃-uteは2月6日リリースの「この街」をしっとりと披露。昨今、特に躍動感とスピード感で圧倒するダンスを踊らせたらアイドルグループNo.1の実力と各所で認められている℃-ute。2013年はそこにバラードでの表現力までもあらためて見せつけ、有無を言わさずにほかのグループとの差を一気に引き離してしまおうということなのだろうか。事務所の先輩・森高千里のカバー曲という話題性と比類なき実力。℃-uteの次のシングルは、ハロー!プロジェクトファンでなくとも注目せずにはいられない作品となりそうだ。ちなみに公演では、続けて岡井千聖と鈴木愛理のツインボーカルで「悲しきヘブン」も披露。「℃-uteは、ロックボーカリストを擁しているグループだったのか?」と、錯覚しかねない情熱的でパワフルなふたりの歌声が、新春の中野サンプラザに響き渡ったのだった。

モーニング娘。は、11期の小田さくらも参加しての初シングルとなる「Help me!!」(1月23日リリース)を披露。佐藤優樹が高熱のためにこの日の公演を欠席し、10人でのパフォーマンスとなったが、目まぐるしく変化していくフォーメーションの連続は、まるでモーニング娘。というグループがひとつの生命体を形成しているかのよう。「これぞモーニング娘。!」と言わんばかりのステージを展開した。

2012年、自ら「どん底グループ」と評し、失うものなく、恐れることなく、ただ上だけを必死に目指してきたスマイレージ。彼女たちが歌ったのは、2012年11月にリリースされた最新曲「寒いね。」。元気いっぱい、笑顔いっぱいなスマイレージを封印し、大人の表情とせつなさをまとった6人。“これまでとはまた違ったスマイレージの魅力”に気付かされた他グループのファンも多かったことではないだろうか。

そして、ハロー!プロジェクトではラストのシングルとなった「NEXT MY SELF」(と、インディーズデビュー曲「マノピアノ」)を披露したのが真野恵里菜。

歌の直前、それまで色とりどりのサイリウムが揺れていた客席は、一気に赤いサイリウム一色となる。赤、それは真野恵里菜のイメージカラー。会場に足を運んだハロー!プロジェクトを愛する人たちひとりひとりが用意した、真野への感謝の気持ち。暖かい光が広がっていく客席の向こう側で、真野恵里菜は、卒業を直前に控えてのまっすぐな想いを歌に乗せた。

さらに公演には、アップフロントグループが推進する「SATOYAMA Movement」の音楽プロジェクトより、田崎あさひとピーベリー(和田彩花・鞘師里保)も登場。ライブ初お披露目となった田崎あさひは、ピアノの弾き語りスタイルでせつない青春の1ページを描いた「手紙」を歌唱。ピーベリーは、2月27日にメジャーCDリリースが決まった「キャベツ白書 ~春編~」を歌い上げた。

そのほか、各グループ作品のメドレーや、℃-ute、Berryz工房、モーニング娘。の3組が、それぞれの持ち歌以外の楽曲を歌うというコーナーも。特にBerryz工房による「まっさらブルージーンズ」は、ともに同期として切磋琢磨してきた℃-ute鉄板の1曲なだけに、フロアの歓声で歌声がかき消されるほどのハンパない盛り上がりに達する。その白熱した光景は、フロアとステージが互いにボルテージを高め合うような、いや、むしろこの瞬間、「本当に熱く燃えているのは客席なのかステージなのか?」と、互いにダテじゃないファイティングポーズをとっているかのよう。<大きな夢を翳したら 美人になった>と歌う雅ちゃんには、まったくもってそのとおりだ! という気持ちが込められた「みやび!」の大歓声も巻き起こっていた。

様々な趣向を凝らして行なわれた2013年のハロー!プロジェクト新春公演。終演後には、誰もが興奮冷めやらぬ状態。しかしながら、「久しぶりに『お知らせ』がない公演だった。」と、ホッと胸を撫で下ろしていたファンの姿もあちらこちらで見られるなど、多くのファンにとって穏やかな気持ちでの新年のスタートとなったようだ(2012年夏公演では真野恵里菜の卒業、同年新春公演は新垣里沙の卒業、さらに2011年の夏公演ではモーニング娘。9期メンバー加入と、過去、合同コンサートの初日には大きな発表がサプライズで行なわれてきたことが多いため)。

新春公演は、2月3日の福岡国際会議場 メインホールまで全4会場24公演、約4万3000人を動員する予定。

text and photo by ytsuji a.k.a.編集部(つ)
◆ハロー!プロジェクト オフィシャルサイト
◆BARKS★かわいこちゃんねる
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