コナー・メイナード、ライヴで見せるさらなる才能と多様性

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デビュー・アルバム『Contrast』がUKでNo.1に輝いたコナー・メイナードが、月曜日(10月29日)、ロンドンのシュパーズブッシュ・エンパイアでパフォーマンスし数千人のティーンエイジャーを熱狂させた。とはいえ、会場には10代の女の子だけでなく男子や20代の女性や男性も少なくなく、ファンの層は幅広い。

◆コナー・メイナード画像

それは、デビュー・アルバム『Contrast』のサウンドにあるのかもしれない。ルックスのおかげでアイドル視されがちな上、キャッチーな曲が多いのは確かだが、彼の音楽にはティーン・ポップにはない、ヘヴィなベース・ラインやドラム、ミニマルなR&Bビートが潜み、エッジーでディープなクラブ・ミュージック的要素が濃い。クレジットにファレル・ウィリアムスやNE-YOほか、フランク・オーシャン(本名のクリストファー・ブレアクス名義)の名もあり、洗練されたエレクトロニックR&Bトラックのコレクションとなった。“UKのジャスティン・ビーバー”と呼ばれるコナーだが、実際にはジャスティン・ティンバーレイクに近い白人シンガーによる本格的なアーバン・ミュージックだとの指摘が多く、辛口の批評家や音楽誌からの評価も高かった。

そして、ライヴではさらなる才能や多様性を見せてくれた。ショウはアルバムのオープニング・タイトルである「Animal」でスタート。ギター、ベース、キーボード、ドラムのフル・バンドが織り成すワイルドなビートと射るようなライティングで会場を揺るがせた。そんなサウンドや女の子たちのスクリームに負けない、エネルギッシュでパワフルなコナーの存在はステージが小さすぎると感じるほど大きく、「Vegas Girl」「Mary Go Round」といったヒット・シングルでオーディエンスをさらに熱狂させる。興奮したファンからは、ステージが埋まってしまうほどたくさんのパンツが投げ込まれた。

しかし、ただのアイドルではない彼は中盤から本領を発揮。エレクトロニックなクラブ・サウンドだけでなく、ロックやポップ、ヒップホップ、ソウル、アコースティック、さらにはピアノの弾き語りまであるマルチな才能を披露。ヴォーカルも19歳とは思えない幅や深さがあり、アップビートなだけでなく繊細な一面がうかがえた。

ファレル・ウィリアムが「コナーはポップの顔を変える」と称賛したといわれるが、ルックスと才能を備えた恐るべきティーンが登場した。

この夜のセットリストは以下の通り。

「Animal」
「Take Off」
「Vegas Girl」
「Mary Go Round」
「Pictures」
「Drowning」(アコースティック)
「Starships」(ニッキー・ミナージュのカヴァー)
「Diamonds」(リアーナのカヴァー)
「Just In Case」
「Lift Off」
「Glass Girl」
「Headphones」
「Better Than You」
アンコール
「Can’t Say No」
「Turn Around」



◆コナー・メイナード・オフィシャルサイト
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