音楽劇『恋人たちの神話』、ふんだんにミュージカルシーンも

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9月12日から三越劇場で公演される音楽劇『恋人たちの神話』の顔寄せが、都内の松竹稽古場にて行われた。会場には演出の錦織一清、音楽の岸田敏史と多くのキャストが集い、リラックスした中にも、活気溢れる顔寄せとなった。

◆音楽劇『恋人たちの神話』の顔寄せ画像

本公演は2013年1月に生誕60周年を迎えるテレサ・テンに捧げるべく、作詞家荒木とよひさ、少年隊の錦織一清、岸田敏史など有志が結集し実現したもので、「大人の音楽劇」という新ジャンルへのチャレンジでもあるという。

顔見世では、演出を担当する錦織一清が中心となり進行。「私自身も楽しみな出来。皆様にも必ずご満足頂ける作品となっています」と太鼓判を押した。劇中にはふんだんにミュージカルシーンが盛り込まれるという。世代を超えて集結した本公演の演出チームと個性的な出演者たちをもって、非常に期待できる作品に仕上がったようだ。

キャストは松竹新喜劇の渋谷天外、元タカラジェンヌの高汐巴、華城季帆、大衆演劇の大川良太郎、新撰組リアンの榊原徹士、元OSKの柑奈めい、荒木とよひさが認める実力派歌手のエンレイ等、多彩かつ期待感いっぱいの面々で固められた。

「恋人たちの神話」
2012年9月12日(日)~17日(火)@三越劇場
スタッフ:作・監修=荒木とよひさ 演出=錦織一清 音楽=岸田敏史
キャスト:エンレイ/渋谷天外/高汐巴/華城季帆/大川良太郎/榊原徹士/柑奈良めい ほか
全席指定 7,000円、
[問]日本橋三越劇場TEL.0120-03-9354 http://www.mitsukoshi.co.jp/t
恋人たちの神話製作委員会 TEL.03-3356-0166 http://www.koibito.com

2030年春の日本。アジアの歌姫テレサ・テンが生きていれば77才。海の見える瀟洒な老人施設には、さまざまな人生をおくってきた老人たちが集っている。商社マンの妻として世界を周ったことを懐かしんでいる人、大学で教えていた演劇のシェイクスピアの科白が忘れられない人、赤字経営の小さな町工場でロケットにも使われるネジを作ったことを誇らし気に思っている人、各々に味わい深い人生を重ねてきている。ダンスの時間になると、いまは亡きそれぞれの「大切な人」をパートナーにして、軽やかに踊り出す。他人には見えないパートナーだが、老人たちにははっきりと見えているようだ。その中の一人、「ハミング」と呼ばれている入居者・水原慧子は、テレサ・テンに憧れて歌手を志した女性だ。いつもテレサの歌をハミングしながら、愛した人のことを思い出している。そこに、大学病院を定年になった医師がやってくるが…「時の流れに身をまかせ」
1985年冬。バブル景気に煽られ、地上げの嵐は、地方都市仙台にも吹き荒れ、35年続けていた慧子の勤めているクラブが立ち退きの為閉まる。慧子32才。歌手に見切りをつけようとしていた時期。面倒見の良いママが店を閉めると聞き、馴染みの客が訪れる。その中には、ママの昔の恋人や幼なじみも混じっていた。ホステスや従業員たちが、将来のことを語り出し、今までの人生を振り返り、様々なことに気づき出す・・・「恋人たちの神話」
2000年秋、パリ・モンマルトル通り。何を拠り所に生きて行けば良いのかと自分を見つめ直すかのように、47才の慧子は単身パリで暮らしていた。慧子には、不動産屋の恋人アランがおり、日々の暮らしに幸せを感じていたが、アランはジゴロ。仲間からも呆れられていた。そんな折、たった一人の身寄りの弟が亡くなった・・・「別れの予感」
2030年、一番辛く、一番楽しく、一番輝いていた最愛の彼との思い出を抱きながら、様々な選択をし、歩んできた人生、年老いていくことも、まんざら良いものだと・・・「悲しみを幸せに・・・」
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