ソノダバンド、<全国疾走ツアー2012>で自分のための曲を披露

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2012年5月25日かつしかシンフォニーヒルズ・モーツァルトホールで行われた、ソノダバンドの<全国疾走ツアー2012>。前回の<おめかしナイト>が、リラックスして聴くソノダバンドであるなら、この日は、何が飛び出すか!ワクワクしながら聴くソノダバンドだ。

◆ソノダバンド画像

紫の光が彼らを迎える。1曲目はシンセから始まる「Soul River」。ピコピコとした音にバイオリンが絡んでいく。その後、バイオリンが歌い、チェロが語るスタイルに。「上海午前零時」は、音が登っていく暴れん坊な曲。冒頭からテンションがあがる。

「こんばんは。ソノダバンドです。よろしく」の挨拶の後、朝と夜で色を変える“酔芙蓉”のような印象を受ける「トーキョー=ストロール」。MCでは、<全国疾走ツアー2012>が、この日を含め残り3本であること、前の週の横浜でのコンサートの翌日、韓国のジャズの祭典<Seoul Jazz Festival2012 in the park>に出演したこと、韓国のオーディエンスの盛り上がりがすごかったことを伝える。

続く「アップルタイザー(仮)」は、曲の一部がアイドル全盛時代の曲のようで懐かしい。ふと思いついた言葉は「散歩」。アコースティックギターに変わり「素晴らしき朝帰り」。ピアノから始まり、同じメロディラインをバイオリンが追いかける。印象は秋。

MCでは、園田涼がいつも曲名を言わないことを詫び(?)、終演後にセットリストを掲示することを伝える。MCあとは、古い曲でCDになっていない2曲を。客席からは、きゃーという歓声。「The Coast Session」は、激しく盛り上がり音が重なっていく、そんななかスローテンポになり、アップテンポになる。気づけば、スタンディング状態に。

休憩後は板付きで。薄い幕の後ろに、シルエットが映る状態で「沈む瀬」。印象は、主張するさえずり。「討入前夜」は、封入できません状態のアクティブさ。そして、お手を拝借ということで、優しい曲。

後半に向けて、熱く遊び心のある楽曲。そして、新曲「火の玉」。本編ラストは、「はしれ、はしれ」。思わず走り出したくなる。

アンコールは、Tシャツに着替えて登場。園田が、このホールには以前、客として3回来たことがあると。そして、この日の前後で誕生日に迎えた(る)橋本怜と小山田和正の二人のために、即興でHappy Birthday to youを観客とともに歌う。

ラストは、「きえてなくなりたいぼくたちのために」。音楽には2通りあり、この曲は、自分のために書いたという曲。タイトルがすべてひらがなであることにもきっと意味が大切な意味があるのだろう。消えてなくなってしまいたいと思うことは、正直ある。生きていればきっと誰しも経験することではないだろうか?しかし、どこかで踏みとどまって、明日を待つ。そんなことを思いながら、気持ちを内側に向けて聴いた。ツアーはすべて終了しているが、彼らはすでに次に向けて走り始めている。

<全国疾走ツアー2012@かつしかシンフォニーヒルズ・モーツァルトホール 5月25日>
第一部
1.Soul River
2.上海午前零時
3.トーキョー=ストロール
4.千鳥足のススメ
5.アップルタイザー(仮)
6.素晴らしき朝帰り
7.Black Day
8.The Coast Session
第二部
9.沈む瀬
10.討入前夜
11.Royal Straight Flush
12.幸せはぬるま湯
13.出たとこ勝負
14.Take Me To The Party
15.デマゴーゴス
16.火の玉
17.はしれ、はしれ
Enc1.上陸セヨ
Enc2.きえてなくなりたいぼくたちのために

『疾走(はしれ はしれ)』
TOCT-28000 ¥3,000(tax in)

[寄稿] 伊藤 緑:http://www.midoriito.jp/

◆ソノダバンド・オフィシャルサイト
◆ソノダバンド公式サポーターズクラブ“Rainbow”
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