アッシャー、ビルボード・カバー・ストーリー
自己のキャリアで最高傑作になるかもしれないニュー・アルバム『ルッキング・4マイセルフ』を引っさげてコーチェラのステージに登場したアッシャー。イビサのモダンなダンス・シーンにインスピレーションを受けた彼は、今回さらに新しい領域を押し広げようとする。
アッシャーは映画『ハンズ・オブ・ストーン』でシュガー・レイ・レオナードを演じるために176ポンドの体重を161ポンドに落とそうとしている。
7作目のアルバム『ルッキング・4マイセルフ』(6/12)はエレクトロ・ソウル、オールドスクールなR&B、モダン・クラブ・アンセムを融合したもので、彼の音楽はぐっと幅を広げている。「素晴らしいもののために努力し、最高のものを提供するというのは、ボクサーと全然違わないよ。自分を引き裂こうとしている相手の前に立って、すべてを出し切って勝ち抜かなくてはならないんだ」
『ルッキング・4マイセルフ』は彼のキャリアの最高傑作のように聞こえる。ここに至る前に彼はデヴィッド・ゲッタの「ウィズアウト・ユー」に参加したり、2010年の『レイモンド V.レイモンド』ではダンス・ミュージックへの探究を深めていた。この2年間にものすごい数のヒット曲を出している。
アルバムからの第一弾はバレンタイン・デーに発表された「クライマックス」だった。
「アッシャーはすべてを次のレベルに押し上げた」とRCAの社長は言う。「すごくアーバンでリズムの効いたレコードという路線を“クライマックス”でガラリとポップに変えたんだ。ほんとに挑戦的なことだよ。ホンモノのアーティストならではの大逆転の哲学だね」
共同プロデューサーのディプロは言う。「アッシャーはゲッタのレコードや“OMG”で大ヒットを出していたから、人々は彼がどんなに深みのあるアーティストか忘れていると思うんだ。彼はすごくオープン・マインド。トレンドに飛びついたりはしないけど、フレッシュに感じられるものを作りたがっていた。彼は『僕たちはストリップ・クラブをスタジアムに運んでいくんだ』みたいなクレイジーなメッセージを送ってくるんだ。ポップなレコードを作るけど、あらゆる音楽の大ファンなんだよ」
新作にはディプロのみならず、エンパイアー・オブ・ザ・サンのルーク・スティール、スウェディッシュ・ハウス・マフィアなどこれまでに一緒に仕事をしたことのないプロデューサーや共同ライターの他、おなじみのファレル・ウィリアムスやリコ・ラヴなども参加している。
「人生では成長しなくちゃならない。素晴らしいのは、母親や過去のいろんな人々のおかげで自分がこれまで成長してこれたってこと。彼らも僕が前進していることを誇りに思ってくれているはずさ」
このアルバムで彼が目指すのは、ポップやダンスの領域における自分の世界的影響力をさらに大きく押し広げつつも、コアのファンたちを大事にし続けることだ。
◆ニュース提供:ビルボード
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