Brandel、世界を、生きることを改めて考えさせられたライブ
2012年3月8日、下北沢MOSAiCで行われた<PIECES BY ELEMENTS Tour 2012 Secret Night>。20時30分過ぎに登場したBrandel。時を刻むような、あるいは、ハイヒールの足音のようなコツコツとしたOpening SE。1曲目、静寂から衝動へ。ヴォーカルKenjiの声は充分に温められていた。挨拶をはさんで2曲目へ。彼らのライブを見るのは2回目だが、今回も完璧な演奏。
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「Words Of Praise」は日本語詞。これは彼らにとってのチャレンジのよう。英語で届けられるフレーズがあまりにナチュラルなゆえに正直、最初はとまどう。ただ、断片的に聞こえてくる言葉が耳に残る。そして、「音楽で世界を変えたい!」という思いを持つ彼ららしいMC。いつ終わるか分からない人生。確かにそう。今を生きることだけが、私たちにできること。未来はそれについてくる。
そんな彼らを見ながら、ひとつの言葉を見つける。「無作為と端正」。前回のライブレビューで、Brandelというバンド名が「Brainchild and Elements(創意と元素)」という言葉から作られた造語だと書いた。そこで、彼らをなんと表現しようかずっと考えていた。そして、今回のライブを見て感じたのが「無作為と端正」。彼らの音楽は、とても丁寧に作られている。だけど、音楽には偶然もきっとある、そんな彼らを見た気がした。
そして、可能性と理想郷を歌う「Feel It Forever」。この曲は、彼らの思いが込められた一曲。世界がはらむもの、重なる不安、「世界を音楽で変える」という彼らは、これから何を見せてくれるのか、とても楽しみだ。世界を、そして、生きることを改めて考えるライブだった。
<3月8日セットリスト>
1.Par@dox
2.You Say You Wanna
3.Antiglare
4.Words Of Praise
5.Feel It Forever
6.Get Her Away
「PIECES BY ELEMENTS」
GUGC-2001 ¥1,260(税込)
[寄稿] 伊藤 緑:http://www.midoriito.jp/
◆Brandelオフィシャルサイト