Applayersコンテスト特集
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本家が作った直感的に操作できる本格シンセ 「KORG iMS-20」 [ヘヴィユーザー向け]
「テクノが作りたい」「シンセで音づくりがしてみたい」という人には「iMS-20」がオススメ。コルグが1978年にリリースしたアナログ・シンセサイザー「MS-20」を、コルグ自身がiPad専用アプリとして現代に蘇らせた本格的なシンセサイザーだ。
「パッチング」と呼ばれるケーブルを配線して行う音づくりの手法を忠実に再現しているので、見た目はかなり武骨、かつ難しそうに感じられるかもしれない。しかし、プリセットされた音色で演奏するだけでもアナログ・シンセならではの音の太さや暖かさ、強烈な個性を味わえるはず。また、演奏面では鍵盤だけでなく、2つのパッドで構成される「KAOSS PAD」(カオス・パッド)機能や、ドラム・マシンを使うことで楽器経験がなくても演奏が楽しめるようになっているのだ。
多くのつまみとコネクタに配線されたケーブルがいかにもアナログシンセ!な見た目を演出する「iMS-20」。多彩な音づくりをサポートする。
誰でも弾ける!KAOSS PAD機能
まずは起動したら「SOUND PRESET」から適当に音色を選んで画面上の鍵盤で音を出してみよう。プリセットは「Bass」「Lead」「Strings」といった楽器に加え、「Kick」「Snare」などのドラムキットの音も用意。アナログシンセの守備範囲の広さがわかる。
プリセットで音を選ぶだけでも十分にアナログシンセならではのサウンドが楽しめる。音づくりは後回しにしてまずはここから。
続いて「KAOSS PAD」をON。2つのパッドのうち、右のパッドを適当に押さえると音が出る。左右が音程(右に行くほど高い)、上下がGATE(音の長さ)だ。上のほうを押せばパッドに触っている間は音が持続、下に行くに従って音がブツ切れになる。パッドを押さえたまま、連打せずとも同じような効果が出せるのだ。「SCALE」ボタンでキーとスケールが指定できるので、GarageBand同様「音を外さない」演奏も手軽に試せる。「Blues」や「Penta」といったスケールでソロ演奏気分を楽しもう。
続いて左側のパッド。こちらは主に音色の変化を加えるもの。正確にはアナログシンセの各種パラメーターが自由に割り当てられるものだが、多くのプリセットは周波数を変化させるフィルターのパラメーター(カットオフ周波数とピーク)がセットされている。指を動かせば音がこもったり、明るい音になるといった具合。この左右のパッドを触るだけでもさまざまなプレイが楽しめる。
KAOSS PADで手軽にソロ演奏を楽しもう。赤く光っているのがパッドを押した位置。右パッドで演奏をコントロール、左パッドで音色を変化、さらにつまみもいじってみよう。
音程を外さない演奏を楽しめるスケール機能も装備。スケールの指定で曲の雰囲気はがらっと変わる。
ドラム・マシン+シーケンサー
8パート用意されたドラム・マシンの画面。赤いランプが付いている部分で割り当てた音が鳴る。下部のパッドをリアルタイムで叩くことでも記録可能。
ドラム・マシンの搭載もiMS-20の大きな特徴だ。ドラム・マシンは6パート。各パートにバスドラム、スネア、ハイハットなどが割り当てられる。各パートは、1小節を16分割したような構成になっており、それぞれにボタンを用意。バスドラムなら1/5/9/13のボタンをONにすれば4つ打ち、ハイハットは1個おきにONにすればダンスミュージックっぽいドラムフレーズが一瞬でできあがる。ループ再生した状態で適当にボタンをONにしていくだけでも、おもしろいリズムができるはず。
ドラム・マシンの各パートで「SEQ EDIT」を押せば、パートごとのシーケンスのエディットが可能。鍵盤やKAOSS PADでの演奏をレコーディングすることもできる。
また、「リズム・マシン」という名前になっているもののシンセ音を割り当て、音程をつけることも可能。ベースパートを演奏してもいいし、複数のパートを使えばコードだって鳴らせるのだ(そのぶん、ドラムに避けるパートは減ってしまうがそこは工夫次第)。リズム・マシンで作ったリズムは、パターン単位で記録可能、複数のパターンを切り替えてさまざまなリズムが繰り出せる。
パターンを並べてソングを構築。画面上のボタンにそれぞれパターンを割り当てる。パターンの指定は画面中段のパッドで行う。
さらに、自動演奏を可能にするシーケンサー機能で曲の展開を作ることも可能だ。リズム・マシンで作ったデータはパターン単位で管理され、そのパターンを並べてソングにすることができる。リズムの展開はシーケンサーにまかせて、プレイヤーはソロに専念することもできるというわけだ。もちろん、シンセパートもパターンに記録可能。再生状態で鍵盤を弾くとそちらの発音が優先されるので、うまく使い分けたい。
楽曲の公開&共有も可能
「iMS-20」で制作した楽曲は音楽配信共有サービスの「SoundCloud」で公開することができる。完成した楽曲をオーディオデータとして公開して聞いてもらうだけでなく、「iMS-20」のセッティングやシーケンス込みのセッション・データ(セーブデータ)を公開、ダウンロードさせられるのがポイント。この機能を使えば、インターネットを介したコラボレーションも非常にカンタンに行えるのだ。自分で作ったセッション・データをアップロード、友達にSoundCloud経由でダウンロードしてもらい新たなパートを加えてもらうといったことが「iMS-20」だけでできてしまう。まさにコラボレーションの新しいカタチがここにある!と実感できるはずだ。遠方の友達といっしょに演奏することはできなくても、共同作業はできる。Applayersコンテストへの応募作をこうやって共作するのもおもしろいだろう。
SoundCloudにアップロードされたセッション・データは「iMS-20」から直接ダウンロード、読み込みが可能。他の人が作ったセッション・データを参考にすることがこれだけカンタンにできるのもすごい。
「iMS-20」ではこのほか、外部MIDIコントローラーが利用できたり、「WIST」というBluetoothを使った同期演奏の仕組みにより、複数台のiPhone/iPadでの同時演奏も可能となっている。WIST対応アプリはコルグの「iELECTRIBE」「iKaossilator」はじめ、Propellerhead「ReBirth」やRetronyms「Tabletop」といった他社アプリも数多く対応している。iPhone/iPadバンドにはもってこいの仕組みなのだ。外部コントローラーの使用や複数台のiPhone/iPadの使用は、パフォーマンスの見た目にもアドバンテージがあるはず。ぜひこの「iMS-20」を中心にしたバンド編成でコンテストに挑戦してほしい。
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[PR] 掲載期間:2011/12/08-2011/12/21