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さまざまな楽器を未経験でも手軽に演奏、ボーカル録音も楽しめる「GarageBand」 [初心者向け]

ギターやドラムなどバンド系の音楽をやりたいなら「GarageBand」を試さない手はない。ピアノやオルガンといった鍵盤はもちろん、ストリングスなども用意。しかも、楽器の経験がなくても「演奏ができる」うれしい機能を備えている。iPhone/iPadと同じApple自らがリリースしたアプリで、当初はiPadのみ対応だったが、つい先程iPhone/iPod touchへの対応がなされたばかり。有料(450円)アプリだが、それ以上のバリューを持った楽器アプリの本命的な存在だ。(以下、写真はすべてiPad版)


8トラック構成で最大8パートの録音ができるGarageBand。録音データの細かいエディットはできないものの、演奏を楽しむ・残すための機能を多数備える。

「GarageBand」は8パートの楽器が録音可能。1パートずつ録音していって楽曲を制作するというのが基本。マイクを利用してボーカルやアコースティック楽器を録音することができるのはもちろん、内蔵音源による各種楽器を演奏したものを録音することもできる。コンテストに応募するなら、ラフでもよいのであらかじめ伴奏を作って、それにソロ演奏やボーカルを載せるのがよさそうだ。

GrageBandの収録楽器はギター、ベース、ドラム、ピアノ(いずれもエレクトリック/アコースティックを用意)、オルガン、各種シンセサイザーなどなど。シンセサイザーにはストリングスの音色も含まれているので、多くのジャンルをカバーできるはず。


画面上のリアルなドラムキットを叩くだけというシンプルなユーザーインターフェイス。ドラム音源はクラシック・スタジオ、ビンテージ、ライブ・ロックといった生ドラムのほか、ヒップホップ、クラシック、ハウスの3種のドラムマシンを用意。


ドラムを自動演奏できる「Smart Drums」では、パーツをグリッドに配置していくだけでドラムパターンが作れる。上下が音量、左右がパターンの複雑さを表す。サイコロでランダムに選んでから調整するのもいい。このほか、オーディオループも利用可能。


キーボードは、ピアノ、オルガン、エレピのほか、シンセサウンドとしてクラシック、ベース、リード、パッド、FXのカテゴリに分けられた70種以上を用意。


ピアノ、エレピ、オルガン、シンセでそれぞれデザインが異なるほか、音色のエディット方法も違うという凝りよう。オルガンはロータリースピーカーの羽が回るのまで再現!


ギターはアコースティックギター×1、エレキギター×4種類を用意。


ベースはLiverpool、Muted、Pickedのエレキ3種類+アコースティックのUprightを用意。

演奏経験がなくても弾ける!

「楽器演奏ができなくても、曲は作れる」というとパソコンのDTMを思い浮かべる人も多いだろう。音符を1つ1つマウスで入力、自動演奏させるという方法だ。一方、GarageBandはまったく異なるアプローチをとる。あくまでも「リアルタイム演奏」をメインに曲を作るのだ。「結局、楽器が弾けないとだめじゃん!」と思うかもしれないがさにあらず。それをサポートするのが「Smart Guitar」をはじめとした「Smart ○○」機能。Smart Drums/Bass/Keyboardも用意されるが、ここではまずSmart Guitar見ていこう。

「Smart Guitar」ではギターの種類が選択できる。ギターはアコースティック1種、エレキギターはクリーンとハードロック、ルーツ・ロックの3種類。選択したギターによって背景などのデザインが変わるほか、エレキの場合はエフェクターも変わってくる。

ギターの種類は4種類。ギターの種類によって音色とともに演奏されるフレーズが変わってくる。

画面上の弦を指でタップすれば音が出るし、押さえたまま上下に動かすとチョーキングになる。これが「NOTES」(ノート)モード。ギター経験者なら見てのとおり、逆に未経験者は尻込みしていまうかも。しかし、心配は無用。GarageBandなら未経験者でもギタリストになれるのだ。

NOTESモード。弦上で指を上下動かすとチョーキング。ストロークはできない(指を上下に動かすとチョーキングになるので)。画面のギターRoots Rock。2つのエフェクターが自動的にセットされる。

続いて「CHORDS」(コード)モードにするとEm、Am、Dmといったコード名が画面に出てくる。コード名の下に並ぶ弦上で指を上下に動かすと「ジャラーン」という音が出る。そうコードストロークだ。ギターをかき鳴らす要領でストロークするもよし、アルペジオを入れるもよし。ギター入門でFが押さえられなくて挫折した人でも、GarageBandなら左手でコードを押さえる必要はない、Fと書かれた部分の下の弦をなぞったりタップするだけでOK、これで音を外すことはないというわけだ。歌本やインターネットで入手できるコード進行を見ながら弾き語りすると、これがけっこう楽しい。


CHORDSモードにすと、コードが書かれた部分の下の弦をなぞったりタップしたりすることでストロークやアルペジオが可能に。構成音だけが鳴るので音程を外す心配もない。AUTOPLAYならもっとカンタン!

さらに伴奏に便利なのが「AUTOPLAY」機能。これをONにすれば、自動でストロークやアルペジオの演奏が始まる。あとは、コード名を選ぶだけで、弦をタップする必要はなくなるのだ。種類は4種類と少ないのが残念だが、曲のイメージに合ったものを選ぼう。Aメロ、サビなど展開で変化させるのもいいだろう。

表示されるコード名は、カスタムコードの設定で組み合わせをカスタマイズすることも可能だ。一度に表示できるコードは8種類。それ以上のコードが必要になる場合は、分けて録音すればそれ以上の組み合わせも利用可能となる(さすがにリアルタイム演奏では無理)。


Smart Keyboardの画面。通常のキーボード音源と異なり鍵盤は出てこないが、この画面でもコードの構成音を単音でも鳴らせる。高音・低音で別のコードが指定できるAUTOPLYのほか、アルペジエーターも備える。


mart Keyboardで選べる鍵盤はグランドピアノ、クラシック・ロック・オルガン、エレクトリック・ピアノ、スムース・クラビ(クラビネット)の4種類。

ソロ演奏の強い味方!「スケール」機能

ギターのコードバッキングだけでなく、ソロも弾いてみたい!という人は「スケール」機能を使ってみよう。この「スケール」、説明するとかなり難しいのだが、要は曲に合ったスケール(音符の組み合わせ)を選べば、「音を外さない」演奏ができるようになるというもの。画面もギターのフレットが消え、架空のギター風楽器といった指板が登場する。

ロック、ポップス系で長調(メジャー)の曲なら「メジャーペンタトニック」を選べばまず間違いない。適当に弾いてもそれっぽいソロフレーズになる。曲にもよるが、オリエンタルな雰囲気が欲しければ「日本」や「中近東」もいいだろう。


Scale設定の画面。12種類が用意されるが、一般的にはペンタトニックしか使わないかも。


スケール機能をONにするとフレットが消え、スケール上の音階のみが表示される独自の表示となる。指板上で明るい部分がルート(「設定」で変更可能)を示す。

スケール機能はギターのほか、ベースやキーボードでも使用可能。キーボードソロに憧れたプログレファンも思う存分ソロを弾いてほしい。

ギターやボーカルのエフェクターとしても

ここまで紹介してきたバーチャルな楽器だけでなく、リアルなギター、ボーカルに向いた機能が用意されるのもGarageBandの大きな特徴だ。

エレキギター用にはギターアンプ&エフェクターのシミュレーターを搭載。IK Multimediaの「iRig」やLine 6の「Mobile In」といったiPhone/iPad用のオーディオインターフェイスを使ってギター、ベースをアンプ&エフェクターを通った音で聴きながら録音できるのだ。録音後に設定を変えることもできるなど、なかなか本格的なレコーディング環境といえる。

プリセットのギターアンプセッティングはClean、Cruchy、Distorted、Processedの4カテゴリ×8種。アンプは9種類、エフェクターも10種と充実。

一方、ボーカルにはほかの楽器と同様のエコー、リバーブが使える。さらにボーカルをマイクで取込み、鍵盤で音階をつけて弾くことができるサンプラー機能も用意されている。あらかじめ仕込んだサンプリングボーカルと合わせてアカペラのライブ演奏なんてのも目を引きそうだ。

マイクから声を取り込んで、音階をつけて鍵盤に割り当てられるサンプラーも用意。不要部分のトリミングやループ/リバース再生といったエディットも可能。

こうした多彩な楽器、エフェクト、機能が揃って450円! 人気アプリだけに使用している人も多く、投稿動画もたくさんアップロードされている。これらを参考に好きな楽器の演奏でコンテストにチャレンジしてみよう!

GarageBand
GarageBand
Apple
価格: 450円 iTunesで見る

ギターの接続はどうする?

iPhone/iPadをギターアンプシミュレーターに変身させるアプリは、GarageBandだけではない。専用のアプリも多数リリースされている。いずれのアプリを利用する場合でも、iPhone/iPad用のギター入力対応オーディオインターフェイスが必要となる。こうした製品は大きく2種類に分けられる。ヘッドフォン/マイク端子を利用する製品と、ドックコネクタを利用する製品だ。前者の代表はIK MulitimediaのiRig、後者の製品ではApogee JAMやLine 6 Mobile Inがある。アプリによってはオーディオインターフェイスを選ぶものもあるので、選択の際には注意が必要だ

<アンプシミュレーターアプリ>

  • AmpliTube
  • PocketAmp
  • AmpKit
  • Mobile POD
  • iShred LIVE

手持ちのキーボードもつないでみよう

GarageBandをはじめとした音楽アプリの多くは、アプリ上のバーチャルなキーボードだけでなく、外部キーボードもサポートする。AppleのカメラコネクションキットのUSBコネクタを利用して、USB MIDIキーボードを接続して利用している人も多い。また、USB端子ではなくMIDI端子のみを備えたキーボードを接続するには、YAMAHA i-MX1などのiPhone/iPad用MIDIインターフェイスが必要になる。どうしても画面タッチでの演奏になじめないという人はこうした製品もチェックしてみよう。

<iPhone/iPad用MIDIインターフェイス>

  • Line 6 MIDI Mobilizer II
  • IK Multimedia iRig MIDI
  • YAMAHA i-MX1

[PR] 掲載期間:2011/12/08-2011/12/21

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