モブ・ディープ、『ファイヴ・アウト・オブ・ファイヴ』で語る
レッド・ブル・ミュージック・アカデミーが、ニューヨーク・シティの「5枚のもっとも伝統的なヒップホップ・アルバムに焦点を当てた『ファイヴ・アウト・オブ・ファイヴ』コンサート・シリーズをスタートさせた。9/25のウェブスター・ホールではモブ・ディープのハヴォックとプロディジーが1995年のアルバム『ジ・インフェイマス』の制作についてディスカッションを行なった。
「エゴ・トリップ」の共同設立者であり元『ヴァイブ』の音楽編集者だったサシャ・ジェンキンズが司会を務めたほぼ2時間のインタビューの間、二人はクイーンズで成長したこと、彼らが注目を集めるのを手伝った「ダン・ランゲージ」の起源、街が歌詞に及ぼした影響などについて語った。その後『ジ・インフェイマス』から8曲が流され、二人はそれぞれの曲についてサンプリングやレコーディングの逸話を語った。
「アルバムは地元を出て成功するための苦闘、飢え、意志を表している。そんな成功はまったくの奇跡なんだ。どんな状況も危険が伴う。アルバムはそのことを描いているんだ」とハヴォックは語った。
インタビューには70人以上が参加、その後モブ・ディープの以前のレーベル(G-ユニット)仲間で同じくクイーンズ出身のラッパー、ロイド・バンクスがパフォーマンスを行なった。その後マーレイ・マートがステージに登場してヘッドライナーのプロディジーとハヴォックを紹介した。二人は『ジ・インフェイマス』からのほとんどの曲をプレイし、リード・シングルだった「シュック・ワンズ・パートII」で幕を閉じた。
しかし、もっとも印象的だったのはインタビューの部分だ。『ジ・インフェイマス』が今なおクラシックとされている理由について「音楽は楽しいものであるべきだけど、これはストリート・ミュージックなんだ。いい加減なことを言ったら誰かに見抜かれちゃうからね」とハヴォックは語った。
暴力の文化や刑務所に行くことについても話は及んだ。4月に自伝『マイ・インフェイマス・ライフ』を出したプロディジーは最近3年間刑務所で過ごしたことが「心身を取り戻す役に立った」という。ハヴォックは自分の兄弟の法律問題が『ジ・インフェイマス』の「テンペラチャーズ・ライジング」に描かれているという。「多くの子供たちが大人を真似て刑務所に入りたがってるけど、そんなことはしなくていいんだ。オレはストリートの犠牲にならないようにしていたよ」
◆ニュース提供:ビルボード
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