亀井絵里、ジュンジュン、リンリンの卒業と、モーニング娘。という名の“家族”の絆
卒業セレモニーでは、卒業する3人に、光井愛佳、田中れいな、道重さゆみ、新垣里沙、高橋 愛のモーニング娘。からコメントと花束が贈られた。「元気で明るくて、本当は羨ましかった。大人気なく困らせてしまってごめんなさい。」と、卒業するメンバーに謝った光井。ジュンジュンには「初めて一緒にいて安心できる(仲間だった)。実はずっとマネージャーさんに“ジュンジュンの隣にしてください”って言っとったと。だからいつも隣だったの。」と、また同期・亀井の前で「れいなの夢があって。モーニング娘。ね、6期が上に行って、モーニング娘。を6期で盛り上げていこうっていう夢をれいなは持っていて…3人でっていう夢はもう叶えられないけど、さゆと一緒にモーニング娘。引っ張っていく。“6期最強伝説”は、なくならならんようにしていくけん。」と、自身の決意を告白した田中。そして「なんて言っていいかわからないの。」と、いつも通りのトークのキレがないほどに困惑し、憔悴していた道重。
ジュンジュンとリンリンに「自分の国から離れて日本に来てくれて、一緒に…一緒に頑張ってくれて、いっぱい愛してくれて、本当に本当にありがとう。卒業してもずっと仲間だから。家族だから。」と、涙ながらに感謝の気持ちを語ったサブリーダーの新垣。そして高橋 愛は、モーニング娘。のリーダーらしく卒業する3人を気丈に激励する。しかしその一方で、自分のMCではないところでは、うつむいたまま、誰にも気づかれないように必死に涙をこらえて肩を震わせている姿が涙を誘った。
卒業。それは、モーニング娘。というひとつの集合体にとって切っても切り離せない儀式のようなもの。グループを離れてしまう者への祝福と激励の一方で、実は残された者たちにも、厳しい試練が待っている。思えば、幾多の試練を経験し、何度もくぐり抜けてきた彼女たちだからこそ、輝き続けることができるのかもしれない。
すべての起源となった、オリジナルの5人。新人にして最強のエース加入。いわゆる黄金時代と現メンバーの合流。国際化…。モーニング娘。は、様々な形態へと進化を続け、時代時代で多くの人に夢と希望、勇気、そして感動を与え続けてきた。そして、周辺からは“モーニング娘。史上最高の団結力”という声も聞こえていた、2010年12月15日の横浜アリーナのステージに立っていた彼女たち8人は、この日、過去のどのモーニング娘。にも負けない、8人のモーニング娘。でしか出すことのできない、最高の輝きを放っていた。いや、高橋 愛の、このツアー中の発言を借りるなら、まさに“モーニング娘。史上最高の8人”だった。
亀井絵里、ジュンジュン、リンリンを送り出した、5人のモーニング娘。は、今度は、彼女たちでしか出すことのできない輝きを放ちながら歩き続けなければならない。それは、卒業した3人を含めたOGメンバーという“家族”が作り上げた、モーニング娘。という伝統、意志、記憶を、まだ見ぬ未来のモーニング娘。へと継承させるため。
そして、これから先、まだまだ多くの人に夢や希望、勇気、そして愛を届けるために。
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