Line 6、Spider IV 15/30/75 大特集
Line 6 Spider IV 15/30/75 充実のアンプ・モデルを搭載した世界スタンダード・ギター・アンプ
さまざまな有名アンプとエフェクトをモデリングし これ1台だけでギターの音作りが自由自在に可能
Line 6が独自に開発したアンプ&エフェクト・モデルを搭載したSpider IVシリーズ。これは全米でNo.1セールスを誇るSpiderアンプの最新版だ。クリーン、クランチからハイゲイン、メタルまで、最大16種類のアンプ・モデル、そしてコーラス/フランジャーからバリエーション豊かなエコーなど最大20種類のスマートFXを搭載。これであらゆるギタートーンを高いレベルで作り出すことができる。また著名ギタリストたちが作成したプリセットを使うこともできるので、専門的なアンプやエフェクターの知識がなくても、多くのバリエーションのトーンを弾き分けることができる。全機種にチューナーとヘッドホン/ダイレクト出力を装備することで、自宅での練習や録音にも対応するなど、あらゆる環境におけるギタリストのためのアンプといえる。
「憧れのアーティストのあの曲みたいなギターサウンドが欲しい」「ギター1本でいろんな音を出したい」そんな願いをかなえてくれるのが、アンプ・モデリング搭載のギターアンプだ。
「ギターサウンドの要はアンプにあり!」とはいうものの有名なビンテージアンプを購入するのも維持するのも困難だ。置き場所の確保も難しい。そんな悩みも、1台で多彩なサウンドバリエーションを実現するアンプ・モデリングなら即解決だ。
今回の特集ではアンプ・モデリング搭載のLine 6(ラインシックス)の「Spider IV」をスーパー・ギタリストDAITA氏(ex. SIAM SHADE)に実際に演奏してもらい、その実力をチェックしてもらった。用意したのは「Spider IV 75」、「Spider IV 30」、「Spider IV 15」の3モデル。出力はそれぞれ75W、30W、15Wで搭載されるアンプ・モデルやエフェクトも異なる。DAITA氏による演奏により「Spider IV」のサウンドをビデオとオーディオサンプルで読者のみなさんもチェックしてほしい。
テストはDAITA氏のオリジナルブランドのギターで行われた。3モデルをひととおり触ったうえで好きな音をセレクトしてもらい、特徴的なサウンドを演奏、紹介していただく。
最初のモデルは最多の16種のアンプ・モデルを搭載した75Wモデル。ピックアップを変えながら、まずはクリーンサウンドをチェック(アンプ・モデル:「Clean」)。「太めの音がけっこう出る」というそのクリーンサウンドにエコーのエフェクトを追加、「Tape Echo」「Sweep Echo」ともに「けっこういい音」との評価。アンプモデルを「Twang」に変えると「モデリングによりエコーの響きが違うのでいろいろ楽しめる」「けっこう前に出てくる音なのでライブには使いやすい」とも。
ヘヴィなサウンドについては、「Hi Gainはブリティッシュっぽい」「Metalはかなりヘヴィ、ピッキングハーモニクスも出やすいのでヘヴィな曲をやるには良いかな」とかなり満足そう。「一番過激、90年代以降のサウンドに使われてたような」と評したのが「Insane」。「ライブではこういう音もかっこいいかも」という感想が返ってきた。
さらに歪み系サウンドでもエフェクトをチェック。「Phaserは仕掛け的に曲の中でちょっと違った歪みのサウンドが欲しいときに使うとおもしろい。コーラス、トレモロもあるので使い分けるのもいいかも」としたあと、再度クリーンサウンドでも確認、「ノイズが少なく、エコーのかかりもクリーン。コーラスはすごいいい」と気に入った様子。
「レコーディング、ライブ両方に使える。とくにレコーディングでいろんな種類の音を試したい。レベルも上がるのでライブでもパワー負けはしない」と、汎用性も高評価。ノブで直感的にアクセスできるという全モデル共通の利点に加え、75Wモデルのみ搭載される液晶パネルにプリセットが表示される点も使い勝手でプラスとなったようだ。さらに、普段のレコーディングではプラグインも使うというDAITA氏だが、「プラグインよりもナチュラル」「いろんなタイプの音が作りやすい、パワーがあるので音の太さも一番ある」と締めてくれた。
続いて75Wモデルと同じCelestonの12インチ・カスタムスピーカー採用の30Wモデルをテスト。クリーンサウンドに「Phaser」+「Sweep Echo」のエフェクトを試し、「前に出てくる感じ。体感の音が早いので、個人的にはクリーンはこっちのほうが好きかな」という印象。
「すごくまとまった音が出てて個人的に好き。全部の弦がバランスよく出てる感じ」と評したアンプ・モデルが軽く歪んだ「Crunch」。さらにハードな「Metal」は「粒立ちが早いので、弾いてて心地よい歪み方をしてる」と評価。さらにエフェクトとして「Reverb」を加えても「ザクザクしてるけど、リバーブの感じはクリアに聞こえてくる」とも。
アンプ・モデル「Metal」で試した「Delay」や「Sweep Echo」エフェクトについては「ドライなサウンドに埋もれことなく前に出てくるのですごく好み」とこちらも高評価だ。このほか、DAITA氏は「ブリティッシュなサウンド」「ビンテージギターが合いそう」としたアンプ・モデルの「Blues」も気に入ったようだ。
機能や液晶がないぶん使いやすさの面では75Wモデルに軍配が上がるとしたものの「個人的にはこっちの30Wのアンプが好き。リビングとかで弾いていたい」「(音が)リアル、ギターから直接入った音が出てる感じ」と、とても気に入った様子がうかがえた。なお、ビデオ収録後に30Wモデルの値段を聞いて「買おうかな」というセリフのあと、ほかのモデルよりも長く試奏を続けていたのが印象的だった。
最後は一番小さい15Wモデル。こちらもサウンド的には十分な手ごたえを感じたようだ。まずはクリーンサウンドを試し、「音の質感はそんなに変わらないが、サイズが小さいのでレンジは多少狭まってしまう」としたものの「ピックアップやつまみで調整できるので違和感はまったくない」と第一印象を語った。
続いてアンプ・モデル「Crunch」は「粒が鮮明に出てくる」「シングルコイルのピックアップのギターのカッティングに向いているんじゃないかな」と評価。ローの成分も出ており、このサイズにしてはレンジが広いとも。
「小さいけどすごいパワーのある歪み」としたアンプ・モデル「Metal」に加えたエコーについては、歪みの音の成分についてくる早さとパワーを「かなり楽しめる」との感想。「相当ヘビーな音が好きな人に向いてる」というアンプ・モデル「Insane」についても「ジャリジャリした感じがあとからついてくるのが使ったことのないサウンド」で気に入ったという。
激しい歪みが「Metal」「Insane」の2種類用意される点について、「2パターンの歪みが選べるのは、この口径にしてはかなり贅沢。通常、コンパクトエフェクターを入れないとここまで歪まない」「コンパクトエフェクターほど音がつぶれすぎないのもいい」と評価。DAITA氏がギターを始めたころのアンプはこうした歪みサウンドは出なかったとのことで、「はじめてギターを弾く人は楽しいかも」という感想が得られた。さらに、ロングサスティーンが出る点にも高い評価がなされた。
6月19日 東京生まれ A型1995年10月にSIAM SHADEのギタリストとしてメジャーデビュー。16枚のシングルと9枚のアルバムをリリースし、2002年3月10日、SIAM SHADEは解散。その後ソロ活動をスタートさせる。
2002年、韓国映画『火山高』日本公開版音楽監督を担当。2003年9月に通販限定のプロジェクトアルバム「DIRECT CHORD」を発表し、11月には、ソロ名義でのメジャー第一弾アルバムとなる「EUPHONY」を発売した。2006年12月には自身の歌プロジェクト「BINECKS」を立ち上げ、2009年3月にメジャー第一弾 2nd Album 「Permanent Crystals」、2010年3月に3rd Album「Change and Chain」を発表。
2010年は、メジャー・デビュー15周年を迎え、6月12日に渋谷C.C.LEMONホールにて、DAITA 15th Anniversary year series 2「THE GUITAR EMISSION D-ISM」と題したメモリアルライヴを開催し、大成功を収めた。11月19日には、そのメモリアルライヴの第一部の模様とインタビュー等で構成された
DVDおよび、ライヴCD「THE GUITAR EMISSION D-ISM」をオンラインショップ限定でリリース。現在は、2011年、2月11日の横浜アリーナまで続く、氷室京介の「TOUR2010-11 "BORDERLESS"」のツアーメンバーとして全国を奔走中だ。2011年6月19日にはO-EASTにてソロワンマンライヴが決定している。
「THE GUITAR EMISSION D-ISM」
DVD 5800円(税込み)
LIVE CD 2500円(税込み)
2010年11月19日発売
発売/販売元:SOUND MOTORS INC.
※下記のオンラインショップ限定リリースとなります
◆http://www.g-life-guitars.com/
DAITA Official Web Site
http://www.daita-ism.com/
<記事有効期限:2010.11.19~2010.12.2>
原稿:高松靖博 撮影:藤井 慎 協力:アジャストワン キングレコード
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