DIR EN GREY、秋季ツアーを薫が語る独占緊急インタビュー<後編>登場
2010年2度目の国内ツアー<THE UNWAVERING FACT OF TOMORROW TOUR2010>も終盤に差し掛かりつつあるDIR EN GREY。このツアーに渦巻くさまざまな刺激については<前編>を改めてご参照いただきたいところだが、この<後編>では、思いがけないカタチで届けられることになった“最新音源”や、『UROBOROS』に続くニュー・アルバムに関することを語ってもらった。そして薫の吐く言葉から確信させられるのは、やはりこのバンドの“明日”は揺るぎないものだということに他ならない。
◆DIR EN GREY、秋季ツアーを薫が語る<後編>~画像~
――現在公開中の映画、『SAW 3D』のサウンドトラック盤に「激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇」が収録されていますよね? しかも映画とのコラボ・クリップまで制作、公開されていたりする。DIR EN GREYとしては少しめずらしい話でもあるように思えますが。
薫:確かに(笑)。単純に面白いな、と。実際、こういったことをずっと拒絶してきたわけではないんです。この手の話が来にくいバンドだというだけのことで(笑)。もちろんそういったオファーのすべてを受けるわけではないし、あまりにもイメージと掛け離れたものであれば断りますけど。
――たとえばこれが恋愛映画だったなら、あり得なかったわけですね?
薫:もちろん。実際、『SAW』のシリーズはうちのメンバーもみんな好きなんで。ただ、そんなに頻繁にやるべきことではないと思うし、すごく昔の曲を使いたいとか言われた場合には考えてしまうでしょうけど。基本的にはタイミングの問題ですよね。実際、この曲のシングルが出てからもう1年になろうとしているわけですけど、海外では出ていなかったりもするし。
――国外のファンたちは、これでようやくこの曲をCDで聴けるようになる。とはいえ、リリースすらされていなかったこの曲が、先頃の北米ツアーでも“日本語で大合唱”になっていたわけですが(笑)。
薫:ですよね。考えてみればそれもすごい話で。
――ところでこの12月1日には“最新音源”がリリースされますよね? これまたこのバンドにはめずらしい話ですけど、『ロマンチスト~THE STALIN・遠藤ミチロウTribute Album~』に参加している。
薫:ええ。THE STALINの「ワルシャワの幻想」をやらせていただきました。バンド内で言うとTHE STALINとかミチロウさんにいちばん強い思い入れを持っているのは京なんですけど、彼自身やTHE STALINに愛着深い人たちの意見を参考にしながら、この曲を選びました。
――僕はこっそりその音源を聴かせてもらったんですが……正直、黙って聴かされたらあの曲だとは気付かなかっただろうと思うんです。
薫:自分らの曲になってますよね、もう(笑)。やっぱり、せっかくこういう機会にやらせてもらうからには、自分たちの色に染めてしまわないと。THE STALINをものすごく好きな人たちからは「おまえら、やりすぎだろ?」と言われることになるのかもしれない。でも俺自身、自分が好きなアーティストのトリビュート・アルバムを聴くときは、「ああ、この曲をこの人たちがやると、こんなふうになるんだ?」という驚きが伴うもののほうに、より興味をひかれるんですね。もちろんそのままストレートにやることでその人の“色”が出る場合もあるし、それも全然アリだとは思うんですけど、自分らの場合はこっちの手法であるべきだろう、と。
◆インタビュー 次ページに続く
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