DIR EN GREY、国内ツアー開幕 FC限定ライヴと<LOUD PARK 10>での熱狂ぶりを速報
去る10月15日、東京・品川ステラボールにて、DIR EN GREYの秋季ツアー<THE UNWAVERING FACT OF TOMORROW TOUR2010>が幕を開けた。当夜は、彼らのオフィシャルFCである「a knot」の会員限定公演。すなわちいちばんコアなファンが誰よりも先に最新型のライヴを体感することになったわけだが、そうしたある意味クローズドな公演ならではのマニアックな選曲は、まさにサプライズの連続だった。
今後まだまだ続くツアー本編の演奏内容とも重なる部分があるはずだけに、必要以上の記述は避けておきたいところだが、単純に「久しぶりにセットリストに組み込まれた曲」もあれば、「最近のツアーでも演奏されていた馴染み深い曲が変貌を遂げたもの」も登場。さらには、大半のファンが二度とライヴで聴けるはずもないと信じていたはずの楽曲も披露された。
その正体についてひとつだけ明かしてしまうと、なんと「Unknown…Despair…a Lost」。実に、インディーズ時代の彼らが1998年にリリースした最初のシングル「JEALOUS」にカップリング収録されていた楽曲である。当然ながら現在なりのたたずまいに刷新されてはいたものの、観客の多くはこの曲のイントロが炸裂した瞬間にすぐさま反応。一瞬のどよめきは、即座に過度の熱狂へと姿を変えた。こうしたサプライズを自然体で提供できてしまうところもまた、現在のDIR EN GREYの強味のひとつと言っていいだろう。あからさまなファン・サービスとはあまり縁がないように感じられるこのバンドだが、ライヴでこうした場面に遭遇できることこそが、継続的な熱意を持つファンにとっては本望なのではないだろうか。まさにこのバンドにして、このファンあり。毎回感じさせられることではあるが、それをさらに痛感させられた一夜だった。
そしてその翌日、DIR EN GREYは、さいたまスーパーアリーナでの<LOUD PARK 10>に登場。出演時間は午後2時45分からの45分間というコンパクトなものに過ぎなかったが、この日の彼らのパフォーマンスは、結果的にはこのバンドの歴史のなかでとても重要な意味を持つことになるかもしれない。なにしろメンバーたちがステージに登場する以前からフロアを埋め尽くしたオーディエンスが声をあげ、いざ演奏が始まればモッシュピットが出現し、次々と繰り出される楽曲たちを熱狂が追いかけていくというありさま。いや、むしろそうした熱がステージ上の5人をさらに加速させていたと言うべきかもしれない。
事実に忠実に言えば、4年前、<LOUD PARK 06>に出演した際の彼らは、完全にアウェイな状態での苦戦を強いられた。もちろんバンドの“本気”は一部の観客には伝わったはずだが、当時のDIR EN GREYはまだまだ<LOUD PARK>のオーディエンスにとって興味ではなく好奇心の対象であり、バンド側にとってもそこは“ホーム”ではなく“敵地”に近いところがあった。しかし今回、目の前で繰り広げられていた光景は、4年前とはまるで異なっていた。「何がどう変わったのか?」という問いに対する答えは、ひとつではないだろうし、この場に書き尽くすことにも無理があると言わざるを得ない。が、とにかくさまざまなものがポジティヴな変化を遂げてきたからこそ、こうしてDIR EN GREYの揺るぎないものがまっすぐに伝わることになったのだろう。そうした現実について、僕自身もある種の感動を覚えずにはいられなかった。
こうしたきわめて刺激的な2本のステージを皮切りに始まった今回のツアーは、これから11月9日/10日の大阪・なんばHatch公演に至るまで、各地を熱狂させていくことになる。ひとつだけ補足しておきたいのだが、東京では10月25日/26日、新木場STUDIO COASTでの公演が当初から予定されていたが、これに加えて10月28日には同会場での追加公演が行なわれることになった。まだチケット発売から間もないだけに、<LOUD PARK 10>をきっかけにこのバンドに興味を持ち始めた人たちには、彼らのフル・サイズのライヴを体験する絶好の機会となることだろう。
DIR EN GREYのこれからに、ますます目が離せない。何度も言い続けてきたことだが、今、声を大にして同じ言葉を繰り返したいところである。
文●増田勇一
<LOUD PARK 10>2010年10月16日(土)@さいたまスーパーアリーナ
SE SA BIR
M-1 OBSCURE
M-2 AGITATED SCREAMS OF MAGGOTS
M-3 残
M-4 激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇
M-5 DOZING GREEN
M-6 蝕紅
M-7 VINUSHKA
M-8 冷血なりせば
M-9 羅刹国
<THE UNWAVERING FACT OF TOMORROW TOUR2010』 (追加公演)>
10月28日(木) 東京都・新木場STUDIO COAST
◎10/17(日)発売日特電
ローソンチケット 0570-084-614
チケットぴあ 0570-02-9920
e+ http://eplus.jp
◎10/18(月)~
ローソンチケット 0570-084-003 [Lコード:72443]
チケットぴあ 0570-02-9999 [Pコード:120-851]
e+ http://eplus.jp
[VIPチケット] 10/17(日)
VIP受付URL http://eplus.jp/dir-vip/
[問]フリップサイド 03-3466-1100
<THE UNWAVERING FACT OF TOMORROW TOUR2010-2011>
12月27日(月) 東京都・Zepp Tokyo -「a knot」only-
[問]フリップサイド 03-3466-1100
12月28日(火) 大阪府・なんばHatch
[問]サウンドクリエーター 06-6357-4400
12月31日(金) 愛知県・Zepp Nagoya
[問]サンデーフォークプロモーション 052-320-9100
1月1日(土・祝) 愛知県・Zepp Nagoya
[問]サンデーフォークプロモーション 052-320-9100
1月5日(水) 東京都・新木場STUDIO COAST
[問]フリップサイド 03-3466-1100
1月6日(木) 東京都・新木場STUDIO COAST
[問]フリップサイド 03-3466-1100
<THE UNWAVERING FACT OF TOMORROW TOUR2010>
10月20日(水) 宮城県・Zepp Sendai
[問]G.I.P 022-222-9999
10月22日(金) 神奈川県・横浜BLITZ
[問]フリップサイド 03-3466-1100
10月25日(月) 東京都・新木場STUDIO COAST
[問]フリップサイド 03-3466-1100
10月26日(火) 東京都・新木場STUDIO COAST
[問]フリップサイド 03-3466-1100
11月6日(土) 福岡県・Zepp Fukuoka
[問]BEA 092-712-4221
11月7日(日) 岡山県・CRAZYMAMA KINGDOM
[問]キャンディープロモーション岡山 086-221-8151
11月9日(火) 大阪府・なんばHatch
[問]サウンドクリエーター 06-6357-4400
11月10(水) 大阪府・なんばHatch
[問]サウンドクリエーター 06-6357-4400
[総合問合せ]フリップサイド 03-3466-1100
『UROBOROS -with the proof in the name of living...- AT NIPPON BUDOKAN』
2010.5.26 RELEASE
【初回生産限定盤】
SFBD-0022~25 4枚組 (DVD3枚+CD1枚)
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