X JAPAN、全米を震わせる一期一会のパフォーマンス

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X JAPANが上げた狼煙は、北米各地で絶賛の嵐を巻き起こし、そのパフォーマンスの素晴らしさは全米中のメディアを巻き込んで世界中を駆け巡っている。

◆X JAPAN 北米ツアー画像

9月25日ロサンゼルス公演を皮切りに、28日オークランド、10月1日シアトル、3日バンクーバー、6日シカゴと全7公演の内5公演を終了、X JAPANの咆哮は、ついに米オーディエンスの琴線を次々と豪快にかき鳴らし、米ミュージックシーンに不滅の美しきX JAPANのパフォーマンスを刻み込んできた。

今回の北米ツアー各会場のキャパシティーは2000人~4000人程度のシアターとなっているが、そのパフォーマンスの熱さはこれまで日本のドーム/スタジアムで見せたものに全く引けをとらないものだ。決して喜ばしい話ではないが、YOSHIKIとToshIは各地でドクターのケアーを受けているという。限界を超えて貫き通すX JAPAN美学が、青い血となってメンバーの身体を駆け巡っているということだ。そう、我々の知っているX JAPANが遠慮なく牙をむいているのだ。

今回YOSHIKIに限っては、ライブに集中する為オフの日でもホテルから一歩も外出せず、ピアノの練習やトレーニングを行ない、合間は全て取材で埋め尽くされている状況という。想像以上にハードなスケジュールだが、移動の際は他のメンバーやスタッフに気を遣い、あえて全員一緒に行動しているというから、YOSHIKIの心遣いと共に、今回のツアーを成功させるために全身全霊を傾けている様子が十二分にうかがえる。

YOSHIKIの精神状態の充実度と気合の充満度は素晴らしい状況と言えそうだが、とはいえ、実は体調は決して万全とはいえない。バンクーバーからシカゴに移動した夜、YOSHIKIは部屋で気を失って倒れていた。ホテルのセキュリティーがカギを壊し部屋に入って発見されたのだ。

YOSHIKIの主治医によると、かなり前からYOSHIKIは甲状腺の疾患を伴っており、ホルモンバランスが崩れる事で一般人より非常に疲れ易い体質なのだという。そもそも、あのドラミング自体が奇跡なのだと主治医は打ち明けている。「失うものはない、いつぶっ壊れてもかまわない」…YOSHIKIがよく口にする言葉だが、今にも失うかも、今にもぶっ壊れるかもという、危険ギリギリの肉体を常に突きつけられた状態で、X JAPANはステージに上がっているというのが偽らざる事実。まさに今、一期一会のパフォーマンスが全米を震わせているのだ。

今回の北米ツアーではHIDEの映像は一切使用されていないものの、YOSHIKIはMC等で「HIDEも一緒に来ている」と毎回ファンに語りかけており、毎回カーテンコールでは北米ツアーを記念してファン全員と一緒に記念撮影をしている。シカゴでは、YOSHIKIは「X」と「カーテンコール」の時に2回にわたり客席にダイブしており、会場もYOSHIKIも最高の盛り上がりを見せていた。このときには、ダイブによって背中に20cm程度の傷と身体中数ヵ所にも傷を負ったようだが、このような傷は、単なる茶目っ気に過ぎないのということか、YOSHIKI本人は笑い飛ばしているようだ。

10月10日ニューヨーク公演が、今回の第1弾北米ツアーの最終公演となるが、9日にニューヨークで開催される<コミコン(Comic Convention)>で、YOSHIKIはアメコミ界の巨匠スタン・リー(マーベルコミック創立者)との共同記者会見を行ない、2人のプロジェクトを発表する予定となっている。

そして、X JAPANは大成功の北米ツアーの武勇伝を手土産に、日本でのコンサートを用意してくれるはずだ。2011年春までには日本でのライブを開催するべく、既に様々な打ち合わせをスタートさせているのである。

◆X JAPANオフィシャルサイト
◆YOSHIKIツイッター

※YOSHIKI米国主治医冨澤ドクターより
「X JAPANのYOSHIKIが頸椎椎間孔狭窄症と診断され、2009年7月27日にカリフォルニア州ビバリーヒルズのシーダースサイナイメディカルセンターで頸椎椎間孔切除の外科手術を受けたが、その時の術前診察にて甲状腺肥大と甲状腺機能亢進症も見つかった。重篤になると頻脈などの心循環器の症状や、代謝亢進、不眠、麻痺などの神経症状、意識障害を伴なう可能性がある。このためレコーディングとコンサートの忙しいスケジュールの中、同センターにて、甲状腺ホルモン等の血液検査、頸部超音波、ドップラー、甲状腺シンチグラム、心臓のCTなどを甲状腺専門医Wendy Sacks医師と核磁気医学部長Alan Waxman医師のもとで行なってきた。一時は甲状腺癌の可能性も示唆されたが、今のところはその心配はない。しかしながら現在もなお精査と治療が必要である。」
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