YOSHIKI、「海外ではX JAPANは新人ですから」

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──SUGIZOが参加してから1年、2009年5月の東京ドームと今回の日産スタジアムでは、SUGIZOの立ち位置に変化はありますか?

YOSHIKI:ありますね。今回のレコーディングでもそうですけど、さらにバンドらしくなっていますね。やはり復活のときは不安だらけでしたよね。どうすればいいんだろう、これはどうやったらいいか…と

──すべて、強行突破してきましたが。

YOSHIKI:未だ、身体のことも含めて、XJAPANを取り巻いている状況というのは決して平和ではないんですけど、これから世界ツアーに臨むという意味で、日産スタジアムはスタート地点になる。そういう意味でもバンドとしてのまとまりは、再結成してから2年ほど経って、進化していますよ。

──その進化こそがバンドの財産ですね。

YOSHIKI:なんかね、「再結成」というとそのときに集まって終わってしまうパターンが多い中で、X JAPANは、何度かの時期を通って、今新たな章に入っていると思います。8月8日の<ロラパルーザ 2010>と8月14日&15日の日産スタジアムが、その新しい章の第1弾の活動になる。

──新生X JAPANを語るにはSUGIZOの存在が欠かせませんが、X JAPANが彼に求めたもの、彼が与えようとしたものって言葉にできますか?

YOSHIKI:そもそも参加は自然な流れだったんだよね。その前にSUGIZOとは、GACKTと雅と一緒にSKINというバンドを組んだんですけど、実際に演奏してみたら「俺たちこんなに音楽的に共通するところがあったんだ」ってそのときに初めて思ったんです。2人ともクラシックのバックグラウンドがあり、前衛的な音楽…ダンスミュージックも含めてループのこだわりとか、現代クラシックも好きだったり、と。

──SUGIZOの活動とVIOLET UKって…

YOSHIKI:似ているんですよ。だから、きわめて自然な流れでの加入でしたよ。

──「並じゃないストイックさ」というところも似てるし。

YOSHIKI:でもね、そもそもHIDEが参加した時と同じですよ。ある日突然加入したわけではなくて、人と人との付き合いが合って、音楽的な付き合いがあってメンバーになっていくわけですよね。それと同じパターンですよね。

──そうですね、セッションミュージシャンじゃあるまいし、人と人とのつながりがバンドパワーの源ですから。

YOSHIKI:ToshIもいろんなことがあったと思うんですけど、再結成当時はお互いの中に吹っ切れないものもあったと思うんですね。それが2010年に入ってから、自分たちにまとわりつくいろんな壁がスパーンと無くなったんです。逆にバンドが解散する時というのは、お互いの世界が見えないほどの厚さと高さの壁に阻まれていたわけです。
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