【D.W.ニコルズ・健太の『だからオリ盤が好き!』】 第7回 「不滅の Otis Redding」
D.W.ニコルズの鈴木健太です。
今回はソウルいっちゃいます。取り上げるのは、つい先日入手したこれ! 『The Immortal Otis Redding』。
1967年のツアー中、飛行機事故により26歳で他界した天才ソウルシンガー、オーティス・レディング。その年に彼が残していた録音をスティーヴ・クロッパー(MG's)プロデュースのもと編集、リリースされた追悼盤。
オーティスの歌はますます表現力を増し深みを帯び、さあいよいよここからがピークというところ。そして新境地を切り開き、それが大当たりして後に初のNo.1ヒットを獲得する「Dock Of The Bay」を録音した3日後に、彼は飛行機事故でこの世を去ってしまうのです。この時期の作品は涙なしには語れません。
このアルバムもMG'sがバックバンドを務めていますが、オーティスとMG'sの一体感は他のソウル系にも類を見ないほどのものだと思います。MG'sの演奏にオーティスが乗り、そのオーティスの歌にMG'sがさらに乗っていく。その連鎖反応はもはやシンガーとバックバンドというより、ひとつのバンド(もちろん、Memphis Hornsの活躍も素晴らしい)。圧倒的なグルーヴ!
これをオリ盤で聴くと本当にブッ飛びます。オーティスの歌が、そしてMG'sの演奏が飛び出してくるようです。スピーカーが鳴ってるんじゃなくて、もうすぐそこにいるような生々しさ。ソウル系、特に'60sソウルのオリ盤の音は本当に凄くて、ロックやSSW系よりもその凄さはわかりやすいと言えるかもしれません。とにかく生々しい。そしてエグい。熱が伝わってくるようなのです。
これこそ“ソウル(魂)”。
この記事の関連情報
<下北沢にて'23>第4弾出演アーティスト発表、<TENJIN ONTAQ>コラボステージも
D.W.ニコルズ、4年ぶりの新作『EVERGREEN』を8月8日にリリース
デフ・レパード、サミー・ヘイガー、グウェン・ステファニーら2024年にハリウッドの殿堂入り
D.W.ニコルズ、C.W.ニコルの森で制作した楽曲をリマスター配信
【コラム】こんなカバーだったら、一生聞き続けられる~BARKS編集部の「おうち時間」Vol.003
D.W.ニコルズ、2020年春までの活動休止を発表
『DI:GA ONLINE』にて、アーティスト直筆年賀状プレゼント企画実施中。ZIGZO、Psycho le Cému、メトロノーム、神宿、Rayflowerら参加
春フェス<Rocks ForChile>、最終発表にCaravan、SHE'S、D.W.ニコルズ、林青空、DJダイノジ
【ライブレポート】D.W.ニコルズ、大合唱に包まれた初の野外ワンマン