チュール、日常の幸せを切り取る、ゆるやかなメロディ

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「癒し」という言葉は、もう古い言葉になってしまったのだろうか? でも、チュールのボーカル酒井由里絵の声は、都会で尖った心を丸くする。なんだろう?この安心感。

◆チュール画像

そして、歌われている内容が、昨日とか今日とか明日とかに普通に起きるだろう日常。歌詞というと、スペシャルなことを書こうとするソングライターも多いなか、彼女は違う。あくまで起こりえることだけを素直に書いている。しかし、そこには、きっと彼女なりのテクニックがある。なぜなら、日常といいつつも日記ではないから。ただ垂れ流された日々の出来事ではないから。伝わる、共感する、歌詞に必須の要素がしっかり入っている。

「ため息」という曲の、<あなたの好きな人に 生まれて良かった>という歌詞は、たまらない。どんな時に、この言葉に出会ったのだろう? そんな思いを持てる相手に会いたい。今、誰かと居る人は、その人にこう思えるか考えてみて欲しいとも思う。

ベースを弾きながら歌う彼女は、CDで聴く彼女とライブで見る姿は違うのだろう、と予想する。ライブ会場で彼女に会うのが楽しみだ。

<Shibuya Milkyway GRAND OPEN前夜祭『stereophonic』>
2010年7月6日(火)
OPEN:18:00 / START:18:30
料金:前売り¥2,300-(ドリンク代別途¥500-)
出演者:hare-brained unity、→SCHOOL←、Gynandromorph、チュール and more!

伊藤緑 http://www.midoriito.jp/
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