[クロスビート編集部員リレー・コラム] 中嶋編「マンチェスター・オーケストラ」
3月上旬に開催されたプラシーボ東京公演の2日目、開演前の場内BGMでシルバーサン・ピックアップスなどに混じりマンチェスター・オーケストラの「I've Got Friends」が流れていて驚いた。
2作目『Mean Everything To Nothing』リリース時、クロスビート2009年7月号でも紹介した彼らは、アーティストが選ぶ2009年のベスト・アルバム企画でマディーナ・レイクのネイサン・レオンやシルバーサン・ピックアップスのブライアンが挙げた他、先日来日したビッフィ・クライロも絶賛。アーティストも注目するアーティストなのだ!……が、残念ながら日本盤は出ていない。
当日の選曲はブライアン・モルコによるもの。ブライアンはクリスチャン教育に反発を感じていた経験を元に歌詞を書くことがあるが、マンチェのフロントマン、アンディ・ハルも似たようなテーマで曲を書いている。音楽的にはマンチェはマイ・モーニング・ジャケットのような叙情/激情のロックンロールで、ルックス的にはブライアンの言葉を借りるなら“アンファッショナブル”(笑)。しかし先日オルタナティヴプレス誌の表紙を飾った際には「久々に本物のバンドが表紙になった」という声が掲示板サイトで相次ぐほど、海外の音楽ファンから熱い支持を集めている。
そんな彼らはこの夏、早くも3作目のレコーディングに着手する。リリース時期は未定だが、前作の評価から彼らに対する注目度はさらに高くなるはずだ。期待して待ちたい。
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