SPL、究極のダイナミック・プロセッサー「Transpressor」発表

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SPLは、最新のダイナミック・プロセッサー「Transpressor」を発表した。この一台で一切妥協のない徹底したダイナミクス処理が可能となるという製品だ。

「Transpressor」は、レベルに依存しないトランジェント処理技術と通常のコンプレッション技術を一台にまとめた初めてのコンプレッサー。両技術をひとつのシグナルパス内で融合させることで、各単体機のもつ機能的限界に挑むという製品だ。本体パネルには「Transient Dsigner」「Twin Core Compressor」のセクションがそれぞれ用意されている。

「Transient Designer」のトランジェントとは信号の過渡現象(立ち上がり)と定義されるもの。Transient Designerは、たった二つのコントロールノブで「Attack」と「Release」の両トランジェント特性の増減が可能。この技術は、主にパーカッシブな楽器の音作り、弦楽器のトランジェントの増加および減少、また ヴォーカルにおける歯擦音の除去などに使用されている。

「Twin Core Compressor」のコンプレッサーは SPL 独自のツインコア回路を基に設計されており、非常に低い歪み率が特徴。「Threshold」「Ratio」「Attack」「Release」そして「Make-Up」など、コンプレッサーに必要なコントローラー類をすべて装備。さらに、車のクルーズコントロールのように、「Attack」と「Release」の両パラメータを入力信号に応じて自動制御することも可能だ。中域を強調するバンドパスフィルターを一つ、低域を強調するローパスフィルターを二つ搭載しているため、特定の周波数帯および楽器のパートに対して的確な圧縮が可能。また、サイドチェイン入力端子を使えば外部信号によるコンプレッサーの制御も行える。「Dry/Wet」コントロールノブは原音とエフェクト音のミックスレベルの調節用となっている。

「Transpressor」は単一チャンネル機器だが、同機を二台接続すればステレオでの信号処理が可能。トランジェント技術とコンプレッサー技術を採用した両モジュールを融合させることにより、 SPL は非常に効果的かつ多様性に富んだ信号処理ツールを実現。さらに両モジュールはシグナルパス内において順序に関係なく自由に配置できるため、例えば Transient Designer で強調しすぎたアタックに対してより的確な圧縮が加えられる一方、その逆に、信号圧縮後のトランジェントを再び強調させることも可能だ。

「Transpressor」のプロトタイプは2010年3月24日から27日にかけてフランクフルトにて開催されているMusikmesse にて発表、製品の発売日はメッセ期間中にアナウンスされる予定だ。

◆SPL

◆BARKS 楽器チャンネル
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