ノラ・ジョーンズとジョージ・ハリスンとラヴィ・シャンカール

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2009年9月に登場したリマスター作品が日本だけでも約200万枚(アルバム換算)を突破したザ・ビートルズ。そして2002年のデビュー以来、3枚のアルバムで3600万枚というセールスを記録し、最新作『ザ・フォール』も世界中で大ヒットしているノラ・ジョーンズ。一見、なんの接点もなさそうなこの2者の関連性、お分かりだろうか。

熱心なファンならご存知だろう、2者を結ぶのは2009年11月29日に8回目の命日を迎えるジョージ・ハリスンだ。

ジョージは1965年の『ラバー・ソウル』収録の「ノルウェーの森」で、ロック・ミュージックに初めてシタールを導入。1966年にインドのシタール演奏家、ラヴィ・シャンカールと運命の出会いを果たし、「インド音楽を感じるにはインドを訪れるべき」というシャンカールの教えを守り、インドでシャンカールにシタールの教えを受けた。中期~後期ザ・ビートルズのアルバムにはインド音楽に影響を受けたジョージの作品が多く収録されている。ジョージ・ハリスンとラヴィ・シャンカールの交流はザ・ビートルズの解散後もジョージの生涯続いていく事になる。2002年に行なわれたジョージの追悼コンサートにもラヴィは娘アヌーシュカと共に参加している。

そのシタールの巨匠でありインド音楽の伝説ラヴィ・シャンカールこそ、ノラ・ジョーンズの父親。ノラ本人は父に関しては多くを語らないが、何度かインドを訪れ、ラヴィや妹アヌーシュカに会っているようだ。ノラは前作から徐々にギターをアルバムで披露し始め、最新作『ザ・フォール』ではトレード・マークだったピアノ以上にギターを全編で演奏。鍵盤楽器から弦楽器への移行は血筋的には必然ということか。意外にもノラは元々ピアノよりギターで作曲することが多かったらしく、名曲「カム・アウェイ・ウィズ・ミー」もギターで作曲したのだという。

「ギターが前よりも上達して、経験も積んできたから前に比べて自分が作曲したものをプレイできるかなと思って、今回のレコードではよりギターを多く弾いているの。もちろん、ギターの方が技術が落ちるから、限られてはくるわ。ピアノは長い間やってきたからピアノの方がより難しいコードとかを弾けるもの。コード的にギターだと、弾けることが限られてしまうのよね。そうすると、より自由になって、より面白いメロディーがかけるのかもしれない」とノラは語っている。

以前よりも自信を得たというノラのギター・プレイを目撃できる機会は、2010年1月20日(水)、都内某所で開催される<一夜だけのスペシャル・ライヴ>だ。これは『ザ・フォール』の日本盤CD初回盤に貼られたステッカーを応募して、200組400名だけが招待されるプレミアム・イベントのひとつ。『ザ・フォール』に伴う世界ツアーより先に体験できるというこのライヴ、是が非でも参加したいところだ。

なお、ラヴィ・シャンカールは10月13日に米ユニセフとジョージ・ハリソン基金から世界の恵まれない子供達への支援を讃えて「ジョージ・ハリスン・ヒューマニタリアン賞」を初の受賞者として贈られた。ラヴィは2010年4月7日に90歳の誕生日を迎える。

◆ノラ・ジョーンズ・オフィシャルサイト
『ザ・フォール』
2009年11月11日発売
TOCP-70830 2,300円(税込)
1.チェイシング・パイレーツ
2.せつなさの予感
3.ライト・アズ・ア・フェザー
4.ヤング・ブラッド
5.愛の名残り
6.ウェイティング
7.イッツ・ゴナ・ビー
8.こわれた恋心
9.バック・トゥ・マンハッタン
10.スタック
11.ディセンバー
12.テル・ヤー・ママ
13.ひとときの恋人
14.ハー・レッド・シューズ (ボーナス・トラック)

『ザ・フォール~デラックス・エディション』
2010年1月6日発売
TOCP-70831 2,800円(税込)
※CD2枚組

◆iTunes Store ノラ・ジョーンズ(※iTunesが開きます)
◆ノラ・ジョーンズ・オフィシャルサイト

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